2026年05月30日
アン・リー/はじまりの物語(原題:The Testament of Ann Lee)
監督:モナ・ファストヴォールド
脚本:モナ・ファストヴォールド、ブラディ・コーベット
撮影:ウィリアム・レクサー
振付:セリア・ロールソン=ホール
出演:アマンダ・セイフライド(アン・リー)、ルイス・プルマン(ウィリアム)、トーマシン・マッケンジー(メアリー)、ステイシー・マーチン、マシュー・ビアード
18世紀のイギリス、貧しい鍛治職人の家に生まれたアンは信仰心の厚い女性として育つ。4人の子供を授かるも、全てを幼くして失うという悲痛な体験の中、自らが“キリストの女性の姿の生まれ変わり”である、確信的な啓示を得る。彼女の性別、人種の平等を説く生き方は多くの人々を惹きつけていくのだったが、反感や警戒を感じる勢力から苛烈な迫害を受けていく。
わずか8人の信徒とともにアメリカに渡り、性別、人種の平等信仰をもとにした理想の生活を実現するユートピアを求めるのだったが、そこでも大いなる困難が待ち構えていたのだった。
「シェーカー教団」と呼ばれるユートピアを築いた実在の宗教指導者、アン・リーの波乱万丈な人生を映画化した歴史ミュージカルドラマ。アマンダ・セイフライドがこれまで最も難役だったという女性開祖アンを演じています。啓示を受けてイギリスからアメリカに移住しますが、さらに艱難辛苦が・・・。しかし信仰心は何にも勝り、どれほど傷ついてもまた進みます。そこが畏怖の原因にもなるのでしょう。
未知なるもの、影響のありそうなものは排除したがるのが安定を求める人間の常ですが、ここまでひどい目に遭っていたのかと絶句。それでも布教を続け、19世紀半ばには共同体数も最多となります。信徒たちが生み出したシンプルで美しい家具も評判となりました。しかし、独身主義であったことなどから次第に信者数も減っていきました。現在は3名が農場や博物館を管理しつつ暮らしているそうです。(白)
2025年/アメリカ、イギリス/カラー/137分/PG12
配給:ディズニー
©2026 Searchlight Pictures. All Rights Reserved
https://www.searchlightpictures.jp/movies/annlee
★2026年6月5日(金)ほか全国ロードショー
君と僕の5分(英題:404 Still Remain)
監督・脚本:オム・ハヌル
撮影:キム・ヒムチャン
音楽:イ・ミョンロ
出演:シム・ヒョンソ(ギョンファ)、ヒョン・ウソク(ジェミン)、コン・ミンジョン(ギョンファン母)、イ・ドンフィ(教師)
2001年。高校生のギョンファンは、最も保守的な街といわれている大邱(テグ)に転校してきた。内気なギョンファンは、当時まだ規制されていた日本の音楽やアニメの大ファン。昼休みには一人で日本の楽曲をMP3プレイヤーで聴いていた。皆には「オタク」とからかわれるが、隣の席の学級委員ジェミンも実は日本のカルチャーが好きだとわかって急速に親しくなる。放課後もいっしょにすごすことが多くなり、ギョンファンはジェミンにある秘密を告白するが、彼の態度はその日を境に一変してしまった。
オム・ハヌル監督の青春時代を元にした作品。J-POP好きな男子高校生のちょっと切ない物語です。イヤフォンを分け合って聞くほど仲の良かったジェミン、急に離れていかれたギョンファンの気持ちはいかばかり。人気者に見えていたジェミンも実は、孤独で悩みを抱えていました。マイノリティへの理解がまだ浸透していなかった時代、保守的な土地柄で辛かっただろうギョンファンの現在にほっとしました。
大邱(テグ)は、韓国の中ほどに位置するソウルや釜山に次ぐ第3の都市です。BTSのVとSUGAの出身地として知っている方も多いでしょう。言葉も標準語とは違って、日本でいえば福岡のような感じだそうです。私には全然違いが判りませんが、韓国語を勉強中の方聞き取ってみてね。(白)
ギョンファンは、いつもうつむいていて自信なさそうに見える男の子。涙もろくて、ドラマや映画を観て、すぐに泣いてしまいます。実に繊細。ジェミンに連れられてチェイル劇場に観に行った映画『猟奇的な彼女』が気に入って、何度も観に行っては涙しています。そのチェイル劇場も、そばの地下商店街も再開発で取り壊しになる運命なのですが、離婚して、一人でギョンファンを育てているお母さんは、その地下商店街で洋品店を経営していて、立ち退き反対運動をする羽目に。「秘密を話したら、縁を切られるかも」と告白するギョンファンに「スパイ? 麻薬?」と、くったくなく笑うお母さん。後に、ちゃんとギョンファンの秘密を受け入れたことがわかって、素敵です。
地下商店街立ち退きで水原に引っ越すことになったギョンファン。ジェミンとの関係を修復できたのかどうかは、ぜひ劇場で! (咲)
2025年/韓国/カラー/104分
配給:SPOTTED PRODUCTIONS、ツイン
(C)2025, GOZIP STUDIO & AMOROSO FILM, All rights reserved.
https://www.youandme5minutes.com/
★2026年6月5日(金)新宿武蔵野館、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺
ほか全国公開
シラート(原題:Sirāt)
監督:オリベル・ラシェ
脚本:オリベル・ラシェ、サンティアゴ・フィジョール
製作:ドミンゴ・コラル ペドロ・アルモドバル
撮影:マウロ・エルセ
音楽:カンディング・レイ
出演:セルジ・ロペス(ルイス)、ブルーノ・ヌニェス・アルホナ(エステバン)、ステファニア・ガッタ(ステフ)、ジュシュア・リアム・ヘンダーソン(ジョシュ)、トニン・ジャンビエ(トナン)、ジャド・オウキッド(ジャド)、ビギ()
リチャード・ベラミー
失踪した娘を探すため、父親のルイスと息子のエステバンはモロッコの奥の砂漠で開催されたレイブパーティに行ってみた。爆音の中踊る参加者たちに尋ね回るが、娘の姿は見つからない。次の会場を目指して進んで行くが、普通乗用車には過酷な旅立った。頑丈な車で暮らしながらレイブに参加しているグループと合流することができた。次々と起きる問題を乗り越えていく彼らを悲劇が襲ってくる。
爆音の会場でトランス状態になって踊る参加者たち。彼らにはこの上ない天国なのでしょう。娘も魅せられてしまったのか?それとも方向がちがうのか、杳として行方はわかりません。親が娘を探すロードムービーかと観ていると、とんでもない事態となり、ええー!!と口も目も開けっ放しになります。ネタバレ厳禁なので、この衝撃をぜひ劇場で体感してください。音響が良いところならばさらに効果抜群です。「シラート」とはアラビア語で道の意味。宗教的な意味では天国と地獄をつなぐ細ーい道のことだそうです。行きたくないー。カンヌをはじめ、各地の映画祭でのノミネート&受賞多数。(白)
2025年/スペイン、フランス/カラー/115分
配給:トランスフォーマー
© 2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,
FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L., 4A4 PRODUCTIONS
https://transformer.co.jp/m/sirat/
★2026年6月5日(金)ほか全国ロードショー
シャオ・メイ/ローマ大決戦 イタリア語原題:LaCittàProibita
2026年5月29日(金)新宿ピカデリー他全国ロードショー 劇場情報
©2025WILDSIDES.R.L.–GOON FILMS S.R.L.– PIPER FILM S.R.L.
ローマを舞台にしたカンフーアクション
監督・原案・脚本:ガブリエーレ・マイネッティ(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
原案・脚本:ステファノ・ビセス、ダヴィデ・セリーノ
撮影:パオロ・カルネーラ
音楽:ファビオ・アムッリ
スタント監修:楊亮(ヤン・リャン)(『デッドプール&ウルヴァリン』)
出演
蕭梅(シャオ・メイ):劉亜西(リウ・ヤーシー)
マルチェッロ:エンリコ・ボレッロ、
マルコ・ジャリーニ、サブリナ・フェリッリ、ルカ・ジンガレッティ
中国人女性シャオ・メイ(蕭梅)=リウ・ヤーシーは、行方不明の姉を捜すためローマへとやって来た。だが彼女が足を踏み入れた移民地区は、売春や人身売買がはびこる危険地帯。そこで食堂を営むマルチェッロ(エンリコ・ボレッロ)と出会ったメイは、彼の手を借り、姉を救うため、高級中華料理店〈紫禁城〉を根城にする凶悪犯罪組織に立ち向かう
主演のリウ・ヤーシーはスタントウーマン出身。ディズニー実写版『ムーラン』(2020)では主演女優のスタントダブルを務め、ツイ・ハーク監督『王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴン』(2018)、ジャッキー・チェン主演『プロジェクトV』(2020)、『陰陽師:とこしえの夢』(2020/配信)など、数々の作品でスタントに参加し
てきた。初主演となる本作では、その驚異的な身体能力をいかんなく発揮。抜群のスピード感と切れ味鋭いカンフー技の波状攻撃で悪党どもを叩きのめし、その気高き雄姿は観る者すべてを圧倒する。
古くはノラ・ミャオ(『ドラゴンへの道』)、そしてミシェル・ヨー(『グリーン・デスティニー』)、チャン・ツィイー(『グランド・マスター』)ら、華麗な技で世界を魅了してきた“レディ・ドラゴン”たちの系譜に連なる。最強のニュー・スターがここに誕生。
ガブリエーレ・マイネッティ監督は、日本のTVアニメ『鋼鉄ジーグ』リスペクトした『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2015)がイタリアで大ヒットを記録。イタリアのアカデミー賞にあたるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では16部門にノミネート、最優秀新人監督賞を含む7部門を受賞した。日本でも『鋼鉄ジーグ』原作漫画家の永井豪をはじめ、日本のヒーローアニメを愛する観客から絶賛されたという。2021年にはアメコミへの情熱を異形のヒーローに注ぎ込んだ映画『フリークスアウト』が再びイタリア映画界を席巻。そして最新作『シャオ・メイ/ローマ大決戦』は、ローマを舞台にしたイタリア製【香港アクション】。世界各国のサブカルチャーにインスパイアされた作品を撮り続けるイタリア映画界の異才らしい。なるほど、香港アクション映画にインスパイアされた作品だった。かつて【マカロニウエスタン】(日本でのみ通用?)というジャンル?があったけど、「イタリア製西部劇」を生み出した国。イタリアにはそういう土壌が昔からあったのだろうか。
私自身のこの映画への最初の興味は「シャオ・メイ」というタイトル。実は私の名前「暁美」は中国語では(シャオメイ)と読む。ということで、この「シャオ・メイ」はどういう字を書くのだろうと思った。「蕭梅」と書くのだそう(暁)。
公式HP https://xiaomei-movie.jp/
配給:インターフィルム PG-12
2025年|イタリア映画|イタリア語・中国語|上映時間138分|
©2025WILDSIDES.R.L.–GOON FILMS S.R.L.– PIPER FILM S.R.L.
ローマを舞台にしたカンフーアクション
監督・原案・脚本:ガブリエーレ・マイネッティ(『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』)
原案・脚本:ステファノ・ビセス、ダヴィデ・セリーノ
撮影:パオロ・カルネーラ
音楽:ファビオ・アムッリ
スタント監修:楊亮(ヤン・リャン)(『デッドプール&ウルヴァリン』)
出演
蕭梅(シャオ・メイ):劉亜西(リウ・ヤーシー)
マルチェッロ:エンリコ・ボレッロ、
マルコ・ジャリーニ、サブリナ・フェリッリ、ルカ・ジンガレッティ
中国人女性シャオ・メイ(蕭梅)=リウ・ヤーシーは、行方不明の姉を捜すためローマへとやって来た。だが彼女が足を踏み入れた移民地区は、売春や人身売買がはびこる危険地帯。そこで食堂を営むマルチェッロ(エンリコ・ボレッロ)と出会ったメイは、彼の手を借り、姉を救うため、高級中華料理店〈紫禁城〉を根城にする凶悪犯罪組織に立ち向かう
主演のリウ・ヤーシーはスタントウーマン出身。ディズニー実写版『ムーラン』(2020)では主演女優のスタントダブルを務め、ツイ・ハーク監督『王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴン』(2018)、ジャッキー・チェン主演『プロジェクトV』(2020)、『陰陽師:とこしえの夢』(2020/配信)など、数々の作品でスタントに参加し
てきた。初主演となる本作では、その驚異的な身体能力をいかんなく発揮。抜群のスピード感と切れ味鋭いカンフー技の波状攻撃で悪党どもを叩きのめし、その気高き雄姿は観る者すべてを圧倒する。
古くはノラ・ミャオ(『ドラゴンへの道』)、そしてミシェル・ヨー(『グリーン・デスティニー』)、チャン・ツィイー(『グランド・マスター』)ら、華麗な技で世界を魅了してきた“レディ・ドラゴン”たちの系譜に連なる。最強のニュー・スターがここに誕生。
ガブリエーレ・マイネッティ監督は、日本のTVアニメ『鋼鉄ジーグ』リスペクトした『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2015)がイタリアで大ヒットを記録。イタリアのアカデミー賞にあたるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では16部門にノミネート、最優秀新人監督賞を含む7部門を受賞した。日本でも『鋼鉄ジーグ』原作漫画家の永井豪をはじめ、日本のヒーローアニメを愛する観客から絶賛されたという。2021年にはアメコミへの情熱を異形のヒーローに注ぎ込んだ映画『フリークスアウト』が再びイタリア映画界を席巻。そして最新作『シャオ・メイ/ローマ大決戦』は、ローマを舞台にしたイタリア製【香港アクション】。世界各国のサブカルチャーにインスパイアされた作品を撮り続けるイタリア映画界の異才らしい。なるほど、香港アクション映画にインスパイアされた作品だった。かつて【マカロニウエスタン】(日本でのみ通用?)というジャンル?があったけど、「イタリア製西部劇」を生み出した国。イタリアにはそういう土壌が昔からあったのだろうか。
私自身のこの映画への最初の興味は「シャオ・メイ」というタイトル。実は私の名前「暁美」は中国語では(シャオメイ)と読む。ということで、この「シャオ・メイ」はどういう字を書くのだろうと思った。「蕭梅」と書くのだそう(暁)。
公式HP https://xiaomei-movie.jp/
配給:インターフィルム PG-12
2025年|イタリア映画|イタリア語・中国語|上映時間138分|
2026年05月28日
マテリアリスト 結婚の条件 原題:Materialists
監督&脚本:セリーヌ・ソン(『パスト ライブス/再会』)
出演:ダコタ・ジョンソン(『フィフティ・シェイズ』シリーズ、『マダム・ウェブ』)クリス・エヴァンス(『キャプテン・アメリカ』シリーズ)
ペドロ・パスカル(『エディントンへようこそ』「ナルコス」シリーズ、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』)
ニューヨークの結婚相談所で働くルーシー(ダコタ・ジョンソン)は、次々にカップルを誕生させ、天性の婚活カウンセラーと上司から絶賛されている。彼女自身は“恋愛”を感情だけでなく“資産価値”でも冷静に判断するマテリアリスト(=物質主義者)で、自分は独身を貫こうと思っていた。そんなある日、彼女がマッチングさせたカップルの披露宴で、身長180㎝、家柄も人柄も学歴もすべてが完璧でリッチなハリー(ペドロ・パスカル)と出会い、情熱的なアプローチを受ける。一方、その披露宴でウェイターをしていた元カレのジョン(クリス・エヴァンス)と再会する。愛し合っていたが、俳優を目指してバイトを転々とする彼との貧乏生活に耐えられず別れたのだった。ルーシーはハリーとの真剣交際に踏み出すが、夢を諦めないジョンへの想いも再燃する。果たして、婚活のプロが辿り着いた人生の選択とは?
監督&脚本:セリーヌ・ソン
Photo by Atsushi Nishijima.jpg
1988年、韓国、ソウル生まれ。12歳でカナダに移住。劇作家としてキャリアをスタートし、2019年にアメリカン・レパートリー・シアターでプレミア上演され、2020年にニューヨーク・シアター・ワークショップでニューヨーク初演を果たした「Endlings」で高く評価される。その後、TVシリーズ「ホイール・オブ・タイム」のシーズン1(21)の脚本を手掛ける。さらに長編映画監督デビュー作『パスト ライブス/再会』(24)が絶賛され、アカデミー賞🄬で作品賞と脚本賞、ゴールデングローブ賞で作品賞(ドラマ部門)、脚本賞、監督賞を含む5部門、英国アカデミー賞で非英語作品賞とオリジナル脚本賞を含む3部門にノミネートされ、インディペンデント・スピリット賞作品賞、監督賞を受賞する。
★本作は、セリーヌ・ソン監督が、まだ売れなかった10年ほど前に、生活費を稼ぐために、ニューヨークの結婚相談所でマッチメーカーとして働いた経験がもとになっています。
日本では、1980年代のバブル期、女性が結婚相手に求めた条件は「高学歴・高収入・高身長」の3高。今は、3C・3B・3S(意味は検索してみてください)といった、より人間性を求めるものになっているそうです。
ルーシーが顧客の女性にいう「人生を共に過ごし、最後はシモの世話もする相手を探して」という言葉が心に残りました。
さて、私は? 一緒にいて、素のままでいられる人がいい・・・と思っていたはずなのに、いざとなると、マテリアリストだったような気がします。その結果、一人で気楽に過ごしているという今があります♪(咲)
2025年/アメリカ/116分/英語/カラー/ビスタ/5.1ch
日本語字幕:牧野琴子
配給:ハピネットファントム・スタジオ
公式サイト:https://happinet-phantom.com/materialists/
公式X&Instagramアカウント:@materialists_jp
★2026年5月29日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー


