2025年10月24日
パシフィック・マザー(英題:Pacific Mother)
オリジナルコンセプト : 福本幸子
監督:キャサリン・マクラエ
音楽監修:PLAN9
出演:福本幸子、キミ・ウェルナー、ラヴァ・レイ、イオアナ・ツリア
沖縄出身の俳優でフリーダイバーの福本幸子と、フリーダイビング世界チャンピオンである彼女のパートナー、ウィリアム・トゥルブリッジは、太平洋を横断する旅に出る。日本からハワイ、タヒチ、クック諸島、アオテアロア(ニュージーランド)をめぐり、伝統的社会の出産の慣習、地域コミュニティのサポートの重要性、そして海洋環境保全の深い繋がりを探るのが目的だ。
出産という、未来へ命を紡ぐ奇跡であり、何億年もの間変わることなく続いてきた生命の営みを通し、家族関係、レジリエンス(困難を乗り越えて回復する力)、そして人と自然の相互関係を深く探る作品。
ポスターの中でまるで人魚のように見えるのが福本幸子さん。神々しいですね。36歳で第1子を妊娠、地域の関係者や友人を訪ねながら、近づく自分の出産について、どんな風にどこで?と考えていきます。
その土地で生まれ育った人たちが、祖母や母から伝えられてきた出産にまつわる話は、ほんとうに色々で、日本と似たところもあればへえぇと思うような習慣もあります。出産はいのちをつなぐ自然なことというのは共通しています。
日本では病院の産婦人科で妊娠を確認し、そのまま出産まで通うことが多いでしょうか。自分の望む出産ができる産科や助産所を選んだり、実家の近くへ転院したりもあります。少子高齢化の日本で、一家族あたりの子どもの数が1を割ってしまったのはいつからだったでしょう。初めての女性総理が誕生しましたが、妊娠・出産・子育ての援助が手厚くなりますように。(白)
☆2023年Doc Edgeフェスティバル最優秀ニュージーランド映画賞、最終監督賞、最優秀編集賞、最優秀撮影賞など複数の賞を受賞
☆2023年ハワイ国際映画祭パシフィカ賞ファイナリスト
☆2024年FIFO(タヒチ)オープニング上映
☆2024 ネイティブ・レンズ映画祭(ソロモン諸島)正式招待作品
☆2024年太平洋人権映画祭(フィジー)正式招待作品
2023年/ニュージーランド・日本合作/カラー/89分
配給:アルファヴィル
(C)UMIFILM2023
https://pacificmotherfilm.jp/
★2025年10月31日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷&アップリンク吉祥寺 他 全国順次ロードショー
2022年09月25日
ドライビング・バニー(原題:The Justice of Bunny King)
監督:ゲイソン・サヴァット
出演:エシー・デイヴィス(バニー・キング)、トーマシン・マッケンジー(トーニャ)
バニー・キングは40歳。車の行きかう道路わきに立ち、渋滞した車の洗車をして日銭を稼いでいる。わけあって最愛の娘は里親預かりとなり、面会も自由にできない。再婚した妹の家に居候しているが、娘の誕生日までには仕事を見つけて自分の家を借り、1日も早く娘と暮らしたい。良い仕事も部屋もなかなか手に入らず、焦る毎日だ。妹の再婚相手の男が、年頃になった姪のトーニャに手を出そうとしているのを目にしたバニーは止めに入る。男は言い訳したうえ、逆切れしてバニーは家を追い出されてしまった。家から出たいというトーニャを救い出し、次の策を考える。しかし、頼みの支援局もお決まりの台詞を並べるばかり。ついにバニーは背水の陣をしく…??!!
バニーは長い間辛酸をなめてきたにもかかわらず、逞しく生きてきました。バニーは過酷な状況にある女性たちを一人にまとめたものかもしれません。彼女は結構ちゃっかりしていて、思わず苦笑してしまうシーンも多いです。
最後のやり方は無茶な気もしますが、それまでにあまりに理不尽な扱いが続いて不満がたまりにたまったのでしょう。自分だったら何ができるかと考えると、行動を起こすより、我慢して胃が痛くなるのが落ちかな。無謀でも、バニーの母親としての愛情と、奮闘ぶりにエールを送りたくなります。支援局の職員がバニーと話すうちに、少しずつ変わっていくのが一筋の希望です。たとえ上意下達のお役所でも、現場にいる人の理解が進むと頼りにしてくる人には嬉しいはずです。
ゲイソン・サヴァット監督は初めてきくお名前です。プロフィールを見たらニュージーランド在住の中国人とありました。これが初長編ですが、次にどんな作品を送り出すのかとても楽しみです。(白)
バニーは、がさつで、身なりも気にせず、好き放題言ってる感じがして、どうにも好きになれないタイプと思ってしまったのですが、我が子と自由に面会もできない理由がだんだんわかってきて、こうなってしまったのも仕方ないなと!
収監されていたので、仕事や部屋探しにも苦労するのですが、支援局が面接用の服を無償で提供してくれるところを紹介してくれます。水色のスーツに身を包んだバニーは、デートに誘われるほど素敵です。
妹の再婚相手に追い出され、住む場所に困っている時に助けてくれたのは、路上で洗車をしている仲間の青年。大家族で、ベッドを明け渡さなければならない男の子はべそをかいてます。この一家、マオリのようで、食事の前の独特の儀式が興味深かったです。言葉も違いました。字幕がなかったです・・・(咲)
●トライベッカ映画祭審査員特別賞
2021年/ニュージーランド/カラー/100分
原題:The Justice of Bunny King
配給:アルバトロス・フィルム
(C)2020 Bunny Productions Ltd
https://bunny-king.com/
★2022年9月30日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国公開


