2026年03月12日

蒸発  原題:Johatsu - Die sich in Luft auflösen

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(C)2024 OSSA FILM, BR, MORI FILM

監督:アンドレアス・ハートマン & 森あらた
撮影:アンドレアス・ハートマン
編集:カイ・アイアーマン(BFS)
⾳楽:ヤナ・イルマート & ⽵原美歌
⾳響:ニルス・フォーゲル リヌス・ニックル
プロデューサー:アンドレアス・ハートマン
共同プロデューサー:森あらた

日本では毎年約8万人が失踪し、
そのうち数千人が完全に消える


日本では毎年、約8万人が失踪する。その多くは帰宅するが、数千⼈は完全に姿を消してしまう。本作は、その「蒸発者」と呼ばれる人たちのことを、ドイツ人映画作家のアンドレアス・ハートマンと、ベルリンと東京を拠点に活動する映像作家の森あらたの二人が追ったドキュメンタリー。
蒸発する理由は、⼈間関係のトラブル、借⾦苦、ヤクザからの脅迫など様々。いわゆる「夜逃げ屋」の手を借りる者もいる。それまでの生活をすべて捨て、どこか別の場所で、新しい人生を始める。
なお、本作では、出演者たちの身元を保護する目的で、AI技術を用い一部の顔や音声を加工している。

これまでのしがらみから解き放たれて、自由になりたいという思いで「蒸発」する人には、それぞれに切羽詰まった事情もあるのだと思います。ですが、残された家族にとっては、事故に遭ったのか、なぜ家族を捨てたのか・・・等々、様々な思いがよぎるでしょう。そして、自由になりたいと蒸発したなれの果てが、ホームレスだったり、西成の安宿で暮らす日雇い労働者だったりというのは、悲しすぎます。
本作では、経験を活かして「夜逃げ屋」になった人も取材に応じていました。「夜逃げ屋」が仕事として成り立つというのも悲しいです。なにより、一見平和と思える日本で、これほどまで多くの人が「蒸発」することを選んでいることに驚きました。(咲)


本作でも自殺を考えたという方がいました。戻ってこない中には、ほんとに実行してしまった方もいるだろうなと胸が痛いです。AIによると、2025年の日本の自殺者数(暫定値)は1万9,097人で、統計をとってから初めて2万人を割ったそうです。特記したいのは、若者の死因の第1位は自殺。40代になって初めてガンがトップになります。
辛さから逃げるのは卑怯でしょうか?恥でしょうか? 蒸発する人は残された家族がどんなに苦しむか想像する余裕がないのでしょう。困窮する人が追い詰められる前に、誰もが相談できるシステムを社会は作ってください。周りの人を大切にして孤立しないでください。死ぬのはリセットではありません。いつかは死ぬけど今ではないと、ともかく生きていて、やり直して。おちついたら家族に連絡を。映像の中には長く疎遠だった家族に再会する人もいました。
生き続けてよかった、と思えるときがあれば人生それでいいのではありませんか?
ただ、ここまで戦後が続いた日本で生きづらい人、不幸せな人がじわじわ増えている気がします。(白)


◆初日舞台挨拶◆
3月14日(土) 14:35の回上映後
ゲスト:アンドレアス・ハートマン監督&森あらた監督ほか予定

3月14日(土) 16:50の回上映後
ゲスト:アンドレアス・ハートマン監督&森あらた監督


2024年/ドイツ・日本/カラー/DCP/86分
制作:Ossa Film
共同制作:Mori Film バイエルン放送(BR)
助成:ドイツ連邦政府文化メディア庁(BKM) Film- und Medienstiftung NRW
配給:アギィ
公式サイト:https://aggie-films.jp/jht/
★ 2026年3月14日(土)より東京・ユーロスペースほか全国順次公開

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2026年03月08日

ジョン・クランコ バレエの革命児  原題:John Cranko

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© 2023 Zeitsprung Pictures GmbH.

監督・脚本:ヨアヒム・A・ラング
出演:サム・ライリー(『マレフィセント』)、マックス・シンメルフェニッヒ(『恵まれた子供たち』)、ハンス・ツィッシュラー(『ミュンヘン』)、ルーカス・グレゴロヴィチ(『ベルンの奇蹟』)
【シュツットガルト・バレエ団CAST】フリーデマン・フォーゲル、エリサ・バデネス、ジェイソン・レイリー、ロシオ・アレマン、ヘンリック・エリクソン 

ドイツの地方バレエ団を世界トップレベルに押し上げた
天才振付家ジョン・クランコの物語。


ロンドンの英国ロイヤル・バレエ団やサドラーズ・ウェルズ・バレエ団で振付を手掛け、マーガレット王女との親交も深め、新進気鋭の才能として活躍していたジョン・クランコ。警察のおとり捜査により同性愛行為の罪で起訴される。1960年、ロンドンを追われたクランコは、つてを頼って、ドイツの地方都市シュトゥットガルトで客演することになった。偏見なく自分を受け入れてくれるシュツットガルト・バレエ団に居場所をみつけたクランコは翌年の1961年に芸術監督に就任し、既存の常識にとらわれず、自由な発想で美と情熱を完璧に表現する作品とカンパニーを作り上げていく。斬新な振付の「ロミオとジュリエット」は評判を呼び、プーシキンの原作を基にしたドラマティックバレエの最高傑作のひとつ「オネーギン」は観客を魅了し夢中にさせた。1969年、バレエ団はニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれ、公演は大絶賛され、シュツットガルト・バレエ団は一夜にして世界の頂点へと駆け上がる。ソ連まで含む盛大な世界ツアーが行われ、まさに絶頂を極めるが、1973年6月26日、アメリカから帰国する飛行機の中で悲劇が起きる・・・
※表記について・・・地名の表記は「シュトゥットガルト」、バレエ団の表記は「シュツットガルト」(公式サイトより)

監督は長年にわたりシュツットガルト・バレエ団を取材で撮影し、信頼関係の深いヨアヒム・A・ラング。撮影はシュツットガルト・バレエ団の本拠地であるシュトゥットガルト州立歌劇場で行われ、音楽はシュトゥットガルト州立管弦楽団が演奏。そして、シュツットガルト・バレエ団花形ダンサーたちによる優雅で美しいダンス。
革新的な才能にあふれるも、時に芸術追求に純粋すぎるあまり他人を傷つけてしまう複雑さをあわせもつジョン・クランコをサム・ライリーが体現しています。

冒頭、煙草を吸いながら、飛行機の通路を歩いてくるクランコ。1960年代といえば、まだ普通に機内で喫煙できた時代。バレエ団の禁煙の文字がある場所でも、煙草を吸うクランコに、身体に悪いでしょと思ってしまいました。
南アフリカ生まれで、ロンドン住まい。人種差別する人間とみられたくないと南アフリカのパスポートを返上。少年時代、南アフリカで白人が黒人女性を殴り殺したのを目撃したことが、クランコの胸に深く刻み込まれていたようです。ユダヤの血が流れているクランコにとって、イスラエルで見かけた女性店員の腕に刻まれた強制収容所時代の数字も胸に刺さりました。「痕跡」をテーマにバレエを作りたい。恐ろしい経験をした国から、新しい国に来たけれど、過去から逃れられない人々。ドイツでの公演ではブーイング。まだナチスの記憶が生々しかったのでしょう。
45歳という若さでこの世を去ったクランコ。もっともっと素晴らしい演出を生み出してくれたことと残念です。(咲)



◆3月13日(金)『ジョン・クランコ バレエの革命児』公開記念トークイベント
フリーデマン・フォーゲルとの共演を目前に控える東京バレエ団ゲスト・プリンシパル、
上野水香が登壇!
公開初日となる3月13日(金)、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて夜回上映後、
東京バレエ団ゲスト・プリンシパルで、2023年には紫綬褒章を受章した日本を代表
するバレエダンサー、上野水香によるトークイベント。 

チケット発売は、オンラインチケットMy Bunkamura(https://my.bunkamura.co.jp/)にて、
3月11日(水)0:00 (3月10日[火]24:00)から!

■2026年3月20日からの「上野水香オン・ステージ」公演詳細はこちら 
https://www.nbs.or.jp/stages/2026/mizuka-ueno/index.html



2024年/ドイツ/ドイツ語/138分/シネマスコープ/ドルビーSRD/カラー
配給:アット エンタテインメント
公式サイト:https://johncrankojp.com/
★2026年3月13日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにてロードショー




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2026年02月21日

死の天使 ヨーゼフ・メンゲレ  原題:Das Verschwinden desJosef Mengele 英題:The Disappearance of Josef Mengele

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(C)2024 CG CINÉMA / HYPE STUDIOS / LUPA FILM / CG CINEMA INTERNATIONAL / BR / ARTE FRANCE CINEMA

監督・脚本:キリル・セレブレンニコフ(『LETO -レト-』『チャイコフスキーの妻』『インフル病みのペトロフ家』『リモノフ』)
原作:オリヴィエ・ゲーズ 『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』 (東京創元社・創元ライブラリ刊)
出演:アウグスト・ディール、マックス・ブレットシュナイダー、フリーデリケ・べヒト

第二次世界大戦中、アウシュヴィッツ収容所で“死の天使”と呼ばれた医師ヨーゼフ・メンゲレ(アウグスト・ディール)は物腰の柔らかな人物に見えたが、後年<ナチスが生み出した最大の悪>と形容される、恐るべき所業を行っていた。人類学者でもあったメンゲレは優生学に取り憑かれ、子供―特に双子たちに想像を絶する実験を重ね、ユダヤ人およびナチスによって「非社会的」分子とみなされた人々を選別し、次々にガス室へ送り込んだ。終戦後、メンゲレはヨーロッパと南米を結ぶ極秘ルート、通称“ラットライン”を使って逃亡。アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルと国を渡り歩き、複数の偽名を使いながら30年間にわたり己の罪から逃れ続けた。
本作はメンゲレの潜伏生活に焦点をあて、息子との対話、モサドによる追跡を交錯させながら、アウシュヴィッツ収容所での〈過去〉はカラーで、〈現在〉はモノクロ映像で、ナチズムに支配された男の狂気を冷徹に浮かび上がらせる。

懸賞金をかけられたメンゲルが、偽名で南米の国々を渡り歩く日々。 同じく南米に逃げていたアイヒマンが捕まり、処刑されたニュースにおびえながら、ついに逃げ通して、1979年、ブラジルで亡くなり、偽名のまま葬られました。それがその後、1985年にサンパウロ警察と法医学者の調査の結果、メンゲレの遺骨と判明。さらに、1992年、DNA鑑定で裏付けされたとのこと。
冒頭と最後に、大学の教室でメンゲレの遺骨が学生たちの前にさらけだされます。ナチス時代に、おぞましい実験を重ねてきたメンゲレの象徴的な末路でした。
メンゲレの凄まじい人生と裏腹に、映像はキリル・セレブレンニコフ監督のこれまでの作品と同様、ため息をつく美しさでした。(咲)


2025年/フランス・ドイツ合作/ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語/135分/モノクロ(一部カラー)/5.1ch/R15+
日本語字幕:吉川美奈子  字幕監修:柳原伸洋
配給:トランスフォーマー
© 2024 CG CINÉMA / HYPE STUDIOS / LUPA FILM / CG CINEMA INTERNATIONAL / BR / ARTE FRANCE CINEMA
公式サイト:https://transformer.co.jp/m/shinotenshi/
★2026年2月27日(金)より、シネマート新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開




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2026年01月11日

旅の終わりのたからもの  原題:TREASURE

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(C)2024 SEVEN ELEPHANTS, KINGS&QUEENS FILMPRODUKTION, HAÏKU FILMS

監督:ユリア・フォン・ハインツ
出演:レナ・ダナム、スティーヴン・フライ

1991年、ポーランド、ワルシャワ。ニューヨーク生まれのルーシー(レナ・ダナム)は、両親の故郷に初めて降り立つ。ホロコーストを生き抜き約50年ぶりの帰郷となる父エデク(スティーヴン・フライ)も一緒だ。ルーシーは、すぐにも列車で両親の暮らしていたウッチの家に行きたいのに、父は列車は嫌だと、タクシー運転手ステファンの車を貸し切ったという。ショパン博物館や観光地に娘を連れまわす父。ようやくウッチに着き、祖父の代から経営していた紡績工場に案内される。翌日、エデクが家族と共に暮らしていた家を訪ねる。外観だけ眺めて帰ろうとする父に、中を見せて貰おうとドアをノックするルーシー。両親がこの家に残したものを取り戻そうとする娘を父は止める。
気持ちがすれ違ったまま、翌日、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れ初めて父の口から恐ろしい記憶を聞く。それでも二人の心の溝は埋まらない。ついに父と別れNYへ帰ると決めたルーシーに、エデクは「やり残したことがある」と宣言し、ルーシーをある場所に連れていく・・・

原作はホロコーストを生き抜いた父を持つオーストラリアの著名な作家、リリー・ブレットが実体験をもとに書き上げた小説「Too Many Men」。監督は2024年にヴェネチア映画祭審査員も務めたドイツの俊英、ユリア・フォン・ハインツ。ハインツ自身もホロコースト生存者の孫。

戦前両親が暮らしていた家に、強引に中に入ったルーシー。今暮らしている人に、「前の住人のものが残っていましたか?」と聞くのですが、「何もなかった」と言われます。でも、ソファは父にとって慣れ親しんだもの。さらに、ティーセットは母が愛用していたものだとわかります。 思えば、パレスチナの地では、パレスチナ人を追い出した家にホロコーストを生き延びたユダヤ人が住みつき、かつての住人のものを使ったという話を聞きます。その家を去らなければならなかった人にとっては、思い出のある大事なものだったはず。平気でお古を使う神経は、物不足だったとしても私にはわかりません。
さて、ユーモアもたっぷり交えて描いた父と娘の旅。最後にみつける「たからもの」とは? (咲)


2024年/独・仏/英語、ポーランド語/112分/カラー/5.1ch/スコープ/G
字幕翻訳:渡邉貴子
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
公式サイト:https://treasure-movie.jp/
★2026年1月16日(金)よりkino cinéma 新宿他全国公開



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2025年09月28日

「特集 ザンドラ・ヒュラー ——変幻する〈わたし〉のかたち」★初公開『レクイエム』『エリザベートと私』『二対一』

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2023年に『関心領域』と『落下の解剖学』の主演で世界的評価を決定づけ、映画界を象徴する存在となった、ドイツの名優ザンドラ・ヒュラー。2016年の『ありがとう、トニ・エルドマン』で国際的に注目を集めて以来、歴史劇、社会派ドラマ、コメディまで多様なジャンルを横断し、型にはまらない演技で観る者を魅了し続けています。
本特集では、これまで日本で公開された名作に加え、日本初公開となる『レクイエム』『エリザベートと私』『二対一』の3作品を含む全7本が一挙上映されます。


★上映後イベント★
ザンドラ・ヒュラー×金原由佳 特別対談映像ほか、上映後に行われるイベント。ぜひご注目ください。

◉10/3(金)19:00 『二対一』 ゲスト:吉川美奈子(字幕翻訳者)
◉10/5(日)13:00 『レクイエム』 ザンドラ・ヒュラー特別インタビュー映像上映 ゲスト:月永理絵(映画ライター)
◉10/6(月) 19:00 『エリザベートと私』 ゲスト:村上由鶴(写真研究・美術評論、『アートとフェミニズムはだれのもの?』著者)
◉10/8(水) 19:00 『希望の灯り』:ゲスト:松永美穂(ドイツ文学者、翻訳家、早稲田大学文学学術院教授) 杵淵博樹(クレメンス・マイヤー『夜と灯りと』翻訳者、東京女子大学教授)
◉10月11日(土) 16:00 『関心領域』  ゲスト:山崎まどか(コラムニスト)


◉特集上映作品(全7本)
『落下の解剖学』(2023/ジュスティーヌ・トリエ監督)
  第76回カンヌ国際映画祭 パルムドール受賞
『関心領域』(2023/ジョナサン・グレイザー監督)
第96回アカデミー賞 国際長編映画賞・音響賞受賞
『ありがとう、トニ・エルドマン』(2016/マーレン・アーデ監督)
 第89回アカデミー賞 外国語映画賞ノミネート
『希望の灯り』(2018/トーマス・ステューバー監督) 
第68回ベルリン国際映画祭 正式出品
★『エリザベートと私』(2023/フラウケ・フィンスターヴァルダー監督)
★『二対一 東ドイツ通貨統一の夏に発見した大切なこと』(2024/ナーチャ・ブルンクホルスト監督)
★『レクイエム』(2006/ハンス=クリスティアン・シュミット監督) ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)受賞
※★=日本初公開

公式サイト:https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/nlk/san.html
★2025年10月3日(金)ー10月16日(木)までYEBISU GARDEN CINEMAにて開催


ザンドラ・ヒュラー Sandra Hüller
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1978年、旧東ドイツ・ズール生まれ。ベルリンの名門・エルンスト・ ブッシュ演劇芸術大学で学び、舞台俳優としてキャリアをスタート。 2006年『レクイエム』でベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞し、映画界に鮮烈な印象を残す。以後『ありがとう、トニ・エルドマン』(2016)など国際的評価を受ける作品に出演。2023年には 『落下の解剖学』『関心領域』の2作で主演を務め、カンヌとアカデミー賞を席巻。2025年はハリウッド作にも出演し、今や世界が注目する ドイツを代表する俳優です。



◆上映作品概要◆

『落下の解剖学』 原題:Anatomie d'une chute
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©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cinéma / Auvergne‐Rhône‐Alpes Cinéma

監督・脚本:ジュスティーヌ・トリエ
共同脚本:アルチュール・アラリ
出演:ザンドラ・ヒュラー、スワン・アルロー、ミロ・マシャド・グラネール、アントワーヌ・レナルツ

人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に殺人容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息子だけ。事件の真相を追っていく中で、夫婦の秘密や嘘が暴露され、登場人物の数だけ〈真実〉が現れるが――
★シネジャ作品紹介

2023年/フランス/カラー/ビスタ/152分/5.1chデジタル/G
字幕翻訳:松崎広幸
配給:ギャガ



『関心領域』 原題:The Zone of Interest
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© Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023

監督・脚本:ジョナサン・グレイザー
原案:マーティン・エイミスの同名小説
出演:クリスティアン・フリーデル、ザンドラ・ヒュラー

アウシュビッツ強制収容所の隣にある屋敷で、ひと組の家族が暮らしている。父は収容所の所長、母は庭を整え、子どもたちは草の上を走る。青空が広がり、日常の音が満ちるその家のすぐ向こう側では、煙突から絶え間なく黒煙が立ち上っている。家族の会話の背後に、壁の向こうの気配が確かに存在している。誰もそのこと を言葉にしないまま、穏やかに時が流れていく――
★シネジャ作品紹介 http://cinejour2019ikoufilm.seesaa.net/article/503379428.html

2023年/イギリス・アメリカ・ポーランド合作/105分/G
字幕翻訳:松浦美奈
配給:ハピネットファントム・スタジオ


『希望の灯り』 原題:In den Gängen
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© 2018 Sommerhaus Filmproduktion GmbH
監督:トーマス・ステューバー
原作:クレメンス・マイヤー「通路にて」
出演:フランツ・ロゴフスキ、ザンドラ・ヒュラー

ライプツィヒ近郊の田舎町に建つ巨大スーパー。在庫管理係として働きはじめた無口な青年クリスティアンは、一緒に働く年上の女性マリオンに恋心を抱く。仕事を教えてくれるブルーノは、そんなクリスティアンを静かに見守っている。少し風変わりだが素朴で心優しい従業員たち。それぞれ心の痛みを抱えているからこそ、互いに立 ち入りすぎない節度を保っていたが――
★シネジャ作品紹介 

2018年/ドイツ/125分/G
字幕翻訳:大西公子
配給:彩プロ


『ありがとう、トニ・エルドマン』 原題:Toni Erdmann
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© Komplizen Film
監督・脚本:マーレン・アーデ
出演:ペーター・ジモニシェック、ザンドラ・ヒュラー

ブカレストで働く娘イネスとの距離に悩む陽気な父ヴィンフリート。突然訪ねてきた彼に、イネスは戸惑いながらも数日を共に過ごす。だが一度帰国したはずの父は、「トニ・エルドマン」と名乗る奇妙な人物になりきり、再び娘の前に現れる。かけがえのない絆を取り戻すために、正反対の父娘が、ふざけた仮面の奥で、少しずつ心を通わせていく――
★シネジャ作品紹介 

2016年/ドイツ・オーストリア合作/162分/PG12
字幕翻訳:吉川美奈子
配給:ビターズ・エンド


『エリザベートと私』 原題:Sisi & Ich ★日本初上映
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©2023 Frauke Finsterwalder / Walker + Worm Film / MMC Independent / C‑Films AG / Dor Film Produktionsgesellschaft
監督・脚本:フラウケ・フィンスターヴァルダー
出演:ザンドラ・ヒュラー、スザンネ・ヴォルフ、ゲオルク・フリードリヒ

19世紀末。結婚も修道院も拒んだハンガリーの伯爵令嬢イルマは、母に命じられ、孤独に暮らすオーストリア皇后エリザベート(シシィ)の侍女となる。ギリシャ・コルフ島の女性だけの館で、風変わりな皇后に振り回されながらも、イルマはやがて彼女に心を奪われていく。装いも暮らしも皇后に合わせ、共に旅を重ねるうちに、ふたりの関係は歪んだ共依存へと変化する――

未婚で42歳になり、結婚か修道院かと迫られたイルマ。拒否したことで、ギリシャの島で皇后エリザベートに仕えることになります。夜、エリザベートにクモを探してと呼び出されます。エリザベートも変わり者ですが、イルマも負けてない変わり者。
アルジェリアにミモザアイスを求めて、二人で船で渡ります。食べようとしたところで、靴に釘が。アラブの男からハシシ(麻薬)をもらいます。
スペンサー伯の家で馬に乗るのですが、馬の名はラスタムというペルシア語(本来の発音はロスタム)と、オリエンタリズムも垣間見ることのできた作品でした。(咲)


2023年/ドイツ・オーストリア・スイス合作/カラー/132分
字幕翻訳:吉川美奈子


『二対一 東ドイツ通貨統一の夏に発見した大切なこと』 原題:Zwei zu Eins ★日本初上映
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© 2024 Row Pictures GmbH, Zischlermann Filmproduktion GmbH, Lichtblick Film & TV Produktion GmbH, ZDF, ARTE
監督:ナーチャ・ブルンクホルスト
脚本:ナーチャ・ブルンクホルスト
出演:ザンドラ・ヒュラー、マックス・リーメルト、ロナルト・ツェアフェルト、ぺーター・クルト

1990年夏、ある東ドイツの町。幼なじみのマーレン、ロベルト、フォルカーは、旧体制下で廃棄されるはずだった大量の紙幣が詰まった地下坑道を発見する。貨幣価値を失った金
を手に、彼らは仲間と協力し、物資と交換するための独自の流通網を築き上げていく。自由と混乱が交錯する統一前夜、西側資本主義に小さな反旗を翻すその行動は、やがて 人生を揺るがす大きな冒険へと発展していく――

東西ドイツ統一で使えなくなる東の紙幣を大量に手にしたマーレンたち。同じアパートの人たちを巻き込み、皆で西の紙幣に交換する作戦を立てます。交換期限まで、あと3日! 銀行での交換が無理ならと西の良品を大量に買い込みます。さらに、外国にいた人の交換期限はまだ先と知り、空港に着いた外交官をも巻き込む作戦に。マーレンの幼い娘が、流通していない200マルク札で大きな熊の縫いぐるみを買ったことから、当局が何かがおかしいと気づくのですが・・・ いやもう、面白かったです。(咲)

2023年/ドイツ/100分
字幕翻訳:吉川美奈子



『レクイエム』 原題:Requiem  ★日本初上映
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©2006 Hans‑Christian Schmid/23/5 Filmproduktion GmbH
監督:ハンス=クリスティアン・シュミット
脚本:ベルント・ランゲ
出演:ザンドラ・ヒュラー、ブルクハルト・クラウスナー、イモゲン・コッゲ

1970年代、ドイツの田舎町。てんかんを抱えるミヒャエラ・クリングラーは、敬虔な母に反対されながらも教育学を学ぶため大学に進学する。新たな生活を始めた彼女は、旧友
ハンナと再会し、医療的な助けを受けるよう促される。しかし発作の再発を機に薬を断ち、「悪魔に取り憑かれた」と信じるようになる。心の闇を深めていくミヒャエラの前に、彼女の信仰を揺るがす2人の神父が現れる――

21歳の大学生役のザンドラ・ヒュラー。実年齢は少し上ですが、若い! ダンスパーティでは、理系の男子学生に声をかけられ恋もします。てんかん持ちの彼女に、神父は悪魔に取り憑かれていると誤った導きをしてしまいます。ザンドラの迫真の演技が凄い! (咲)

2006年/ドイツ/カラー/93分
字幕翻訳:吉川美奈子



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