2026年05月10日

レッド・ソニア 反逆の剣(原題:Red Sonja)

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監督:M・J・バセット
出演:マチルダ・ルッツ(ソニア)、ロバート・シーアン(ドレイガン)、ウォーリス・デイ(アニシア)

有史以前のハイボリア時代。蛮族の侵攻で村を焼かれ、故郷を失ったソニアは生き残りの仲間を探しながら生き延びていた。皇帝ドレイガンにとらえられ「ダムナティ」と呼ばれる一団に放り込まれる。彼らは観衆の楽しみのために、競技場で怪物や仲間同士で戦わされる戦士だった。逃げ出すこともできず、生き続けて復讐を果たすために奮闘するソニア。

ロバート・E・ハワードが1930年代に手掛けた英雄譚「コナン」シリーズから始まったマーベルの人気キャラが原作。アメコミの女性ヒーローの先駆けの『レッドソニア』は、1985年に映画化されています。当時人気でコナンも演じたアーノルド・シュワルツネッガーがブリジッド・ニールセンと競演。ポスターを見ると、戦士のシュワルツネッガーがヒロインより大きく扱われています。観ていませんが、金髪の印象しかないニールセンが赤い髪のソニア役。本作には皇帝に寵愛される奴隷あがりのアニシアが長身で金髪、ニールセンそっくりです。
ソニアを『リベンジ』のマチルダ・ルッツ、そちらでは自分を凌辱した男たちに復讐するストーリー、今回は村ごと焼き払われた一族の生き残り、復讐に燃えている役どころです。冷酷な皇帝ドレイガン(ちょっと複雑なキャラ)に捕まって、戦士としても強さを発揮。「観客が喜ぶから」とまるでビキニのような衣装しか渡されません。アクションものの女性ヒーローはあいかわらず辛酸をなめています。ポスターでは真ん中の位置で少しは進んだ防具を身に着け、ラストも旧作よりは、ずっと今風。(白)


2025年/アメリカ/カラー/110分
配給:クロックワークス
(C)2024 RED SONJA PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
https://klockworx.com/movies/redsonja/
★2026年5月8日(金)より全国ロードショー中
posted by shiraishi at 07:34| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月29日

サンキュー、チャック(原題:The Life of Chuck)

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監督・脚本:マイク・フラナガン
原作:スティーヴン・キング「The Life of Chuck」
撮影:エベン・ボルター
振付:マンディ・ムーア
音楽:ザ・ニュートン・ブラザーズ
出演:トム・ヒドルストン(チャック/チャールズ・クランツ)、キウェテル・イジョフォー(マーティー・アンダーソン)、カレン・ギラン(フェリシア・ゴードン)、マーク・ハミル(チャックの祖父/アルビー・クランツ)、ミア・サラ(チャックの祖母/ミア・クランツ)、ジェイコブ・トレンブレイ(青年のチャック)、ベンジャミン・パジャック(少年のチャック)、テイラー・ゴードン(ザ・ポケットクイーン)

異常気象などで崩壊寸前の世界。高校教師のマーティーはいつもと変わらぬ日を過ごそうとしていた。絶望する人々の前に突如現れたのは「チャールズ・クランツ 素晴らしい39年間!ありがとう、チャック!」という大量の感謝広告――。街頭の看板、消えゆくテレビ、灯りがなくなる窓辺にもチャックの笑顔が映された。チャックとは一体誰なのか?ありがとうの意味とは?マーティーは離婚した元妻の家へと急ぐ。
遡ってーーチャックは祖父のアルビーと祖母のミアと暮らしている。会計士の祖父はチャックに数学の面白さを説き、ミアはダンスの楽しさを伝える。

トム・ヒドルストンがタイトルロールを演じます。『マイティ・ソー』『アベンジャーズ』シリーズのロキ役で日本でも人気の彼のキレキレのダンスが圧巻です。特訓して仕上げたそうですので、見逃す手はありませんよ!
ホラーの帝王スティーヴン・キングは多作で、10代から書き始めた小説はこれまでもたくさん映画化されてきました。本作は地球の滅亡がせまっているというところから始まります。マーティーがこの非常時にもかかわらず父兄との面談を実行、子どもの話よりネットが使えない愚痴を繰り返す父親の嘆きに笑ってしまいました。災厄が巨大すぎてもうなりゆきまかせなのか?意外にパニックや大騒動になりません。「明日、世界が滅びるとしても、今日私はリンゴの木を植える」という言葉を思い出しました。
その後にチャックの人生がさかのぼって語られていきます。スター・ウォーズのマーク・ハミルが祖父役で、最初の不思議の種を蒔きます。チャック少年が『ルーム』(15)のジェイコブ・トレンブレイに似ている~と見ていたら、当のジェイコブ君が青年期のチャックとして現れました。もしこんな状況に陥ったら、あなたは最後の瞬間まで何をするでしょうか?(白)


★第49回トロント国際映画祭<観客賞>受賞!!

2025年/アメリカ/カラー/111分
配給:ギャガ、松⽵
© 2024 DANCE ANYWAY, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
https://gaga.ne.jp/thankyou_chuck/
★2026年5月1日(金)ほか全国ロードショー

posted by shiraishi at 23:04| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月28日

ドランクヌードル 原題:Drunken Noodles

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(C)2025 Lucio Castro Inc.

監督・脚本・編集:ルシオ・カストロ
出演:レイス・カリフェ、ジョエル・アイザック、エズリエル・コーネル、マシュー・リッシュ

美大生の青年アドナンは夏のあいだ、訪欧中の叔父の家で、猫の世話をしながら留守番をするため、ブルックリンにやって来る。同時に小さなギャラリーでインターンとして働き始める。そのギャラリーには、アドナンが去年の夏に出会った、奇抜な刺繍アーティストの作品が展示されている。
過去と現在が交錯し始めるなか、官能と創造の出会いの連なりが、アドナンの日常の輪郭を曖昧にしていく。

4章で綴られるブルックリンの街角と州北部の森を行き来する、アドナンが過ごした2つの夏。新たな出会い、過去の思い出が、軽やかなピアノ曲や詩情豊かな自然と共に語られます。
タイトルのドランクヌードル(酔っ払い麵)は、タイ料理「パッキーマオ」の英語名。太麺を唐辛子やニンニク、ホーリーバジルなどで炒めた料理。その強烈な辛さが酔っ払いの目を覚ますことが、名前の由来のひとつとか。夜の公園でアドナンが再会するフードデリバリーの青年ヤリエルから差し出されたのがドランクヌードル。
アルゼンチン出身でニューヨークを拠点とするルシオ・カストロ監督。本作の着想源は、アメリカの刺繍アーティスト、サル・サランドラの作品。同性愛をモチーフにした大胆な絵柄なのに、色彩豊かでどこかユーモアも感じさせてくれる刺繍アート。
そして、ルシオ・カストロ監督が敬愛する8世紀の中国の詩人・李白の詩が、しっくりとアドナンの人生に寄り添います。(咲)


サル・サランドラ Sal Salandra
1946年、アメリカ・ニュージャージー州エッジウッド生まれ。1993年に夫とともにニューヨークへ移住後も、約55年間にわたり美容師として働く。刺繍アートを始めたきっかけは、1980年代初頭、インフルエンザで寝込んでいた際に義母から刺繍キットを贈られたことだった。以降、趣味として刺繍を続け、2015年頃から、身体そのものをモチーフにした刺繍作品を制作し始める。その後、同性愛的モチーフを軸に、ポップカルチャーや自伝的要素、さらにはサドマゾヒズム的なゲイ・セックスの表象を融合させたエロティックな刺繍作品を展開していく。2020年、ニューヨークで開催された「アウトサイダー・アートフェア(OAF)」に作品が展示されたことをきっかけに、メディアで取り上げられ、アウトサイダー・アート界で広く知られるようになる。独学で刺繍アートを始めた点も話題となり、2021年以降はアメリカ国内にとどまらず、オランダやイタリアでも作品が展示されるなど、一層注目を集めている。(公式サイトより)


2025年/アメリカ・アルゼンチン/英語・スペイン語/82分/カラー/1.37/5.1ch
字幕:大西公子
配給:ミモザフィルムズ
公式サイト:https://mimosafilms.com/drunkennoodles/
★2026年5月1日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国公開.




posted by sakiko at 17:37| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月25日

トゥ・ランド(原題:Where to Land)

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監督・脚本・音楽:ハル・ハートリー
撮影:サラ・コーリー
出演:ビル・セイジ(ジョー・フルトン)、キム・タフ(ミュリエル)、ケイトリン・スパークス(ヴェリニカ)、ロバート・ジョン・バーク (レナード)、イーディ・ファルコ(クララ)

58歳の映画監督ジョー・フルトンは、かつてロマコメ映画で人気を博したが、最近は休業状態。近所の墓地の管理人の仕事に応募する。なぜこの仕事を?といぶかる管理人のジョーに、「屋外で身体を動かす仕事をしようと思って」と答える。さらに弁護士のすすめに従って、遺言書の作成も始めた。何を誰に残すか、有形無形の資産の行く先を決めねばならないと言われる。妻と離婚してモノは減ったはずなのに、まだこんなにと愕然とする。
今の恋人はTVのヒーローもので人気のあるミュリエル。なんだか様子が違うと不審に思われてしまった。姪のヴェロニカも病院からの通知やジョーの態度に「病気で余命わずかでは?」と誤解してしまう。

60歳前後で時間があれば「終活」くらい考えても普通では?と思うのですが、これは監督自身の体験だったのでしょうか? ここでは周りの憶測が憶測を呼んで、友人知人たちがわらわらとジョーの元に集まってきます。心配してくれる人がこんなにいるって幸せではありませんか。
ハル・ハートリー監督は、90年代インディーズ映画の伝説的な作り手のようです。そのころは香港をはじめとしたアジア映画にはまっていたので、1本も見たことがありませんでした。今回ユーロスペースで2週間限定で初期からの作品を上映しており、これが最新作。もっと早くにご紹介するんでした。ちょっと違う方向から切り取られた題材を深刻すぎず軽すぎずまとめていて、観終わって何かあったかいものが残る作品でした。(白)


2025年/アメリカ/カラー/75分
配給:ポッシブルフィルムズ
配給協力:ユーロスペース、Gucchi's Free School
©Hal Hartley / Possible Films, LLC
https://toland-movie.com/
★2026年4月25日(土)ユーロスペースほか全国ロードショー

posted by shiraishi at 00:43| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2026年04月19日

これって生きてる? (原題:IS THIS THING ON?)

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監督:ブラッドリー・クーパー『アリー/スター誕生』『マエストロ:その音楽と愛と』
脚本:ブラッドリー・クーパー、ウィル・アーネット、マーク・チャペル
音楽:ジェームズ・ニューベリー
出演:ウィル・アーネット(アレックス)、ローラ・ダーン(テス)、アンドラ・デイ ほか

ニューヨークで暮らしている中年夫婦に結婚生活の危機が訪れた。この20年順調だとばかり思っていたのは、夫のアレックス。妻のテスは長年の不満が積もっていた。二人は話し合いの末、離婚へ。二人の息子たちはかわるがわる両方の家を行き来する。
テスが新しい生活をはじめ、生き生きしているのにひきかえ、アレックスはなんだこうなった?と失意の日々。気分転換にコメディクラブに入ってみようとしたら、ポケットの現金が足りない。出演すればいい、と言われて舞台に立つことになってしまった。

俳優でもあるブラッドリー・クーパー、最新の監督作品。なんだか描写が細かいところまで、と観ていたらこれは監督の友人の実話を元にしたのだそうです。コメディクラブで、赤裸々な夫婦の愚痴を笑いに落とし込んで話したら、なんとウケてしまいました。その手ごたえが忘れられず、続けるうちにアレックスの憂鬱はどこかへ飛んでいきます。新しい生きがいを見つけ、ノリノリで話していたら、なんと元妻が客席で聞いていたという…まさかの展開へ。
元ネタの男性は今やプロのコメディアンになったとか。人生、いつどこへ方向転換するのか、しないのか先のことはわかりません。ベテラン俳優が夫婦あるあるを演じ、脇にも芸達者が揃ってNYの空気を伝えてくれます。(白)


2025年/アメリカ/カラー/120分
配給:ウオルト・ディズニー・ジャパン
(C)2025 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.
https://www.searchlightpictures.jp/movies/isthisthingon
★2026年4月17日(金)全国ロードショー

posted by shiraishi at 20:08| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする