2026年04月25日

【特集上映】台湾Filmake——映画に恋した3つの人生—— 『台湾ハリウッド』『超低予算ムービー大作戦』『めぐる面影、今、祖父に会う』

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日本未公開作品を含む台湾映画3作品の特集「台湾Filmake——映画に恋した3つの人生——」で、下記3本が上映されます。

『台湾ハリウッド』
『超低予算ムービー大作戦』
『めぐる面影、今、祖父に会う』


3作品に共通するのは、“映画を作る人々”の物語を描いた映画であること。
青春時代を映画制作とともに駆け抜けた人々、超低予算の作品制作で一発逆転を狙う人々、そして関わった映画と自分自身が重なっていく経験をする人々——スクリーンの裏側で、不思議な出来事が作り手たちに巻き起こる。

本特集では、台湾映画史に残る大ヒットホラー『紅い服の少女』や、Netflix非英語ドラマ部門で世界2位を記録した「模仿犯」を手がけた“グリーナー・グラス”の初期作品に加え、台湾BLドラマ『奇蹟』で注目を集めたカイ・シュー出演作、さらに台湾ニューシネマの巨匠ホウ・シャオシェンのもとで長年美術監督を務めてきたホアン・ウェンインの長編初監督作を上映。
『超低予算ムービー大作戦』は日本初公開、『台湾ハリウッド』『めぐる面影、今、祖父に会う』はいずれも日本では鑑賞機会の限られていた作品。
映画の作り手たちが映画、現実に人生を動かされていく、「事実は映画より奇なり」な台湾映画ファン必見の3作品!

配給:ライツキューブ
公式サイト:https://rightscube.co.jp/movies/taiwan-filmake/
★2026年4月25日(土)よりケイズシネマほか全国順次開催


台湾ハリウッド  原題:阿嬤的夢中情人
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©2012 All rights reserved.
監督:シャオ・リーショウ、北村豊晴 
出演:ラン・ジェンロン、アン・シンヤ、ワン・ボージエ
2013年/台湾/シネスコ/5.1ch/124分/台湾語、中国語

1960年代、台湾語映画の黄金時代。“台湾のハリウッド”と呼ばれた温泉街・北投には、映画に人生を賭けた人々の青春があった。若手監督のシャオ・リーショウが、台湾で活躍する日本人監督の北村豊晴とタッグを組み、その日々を笑いと涙たっぷりに描くロマンスコメディ。第15回台北映画祭・脚本賞受賞作。

入院中の祖父を見舞いに来た孫。脚本家だった祖父は、女優だった祖母との出会いを彼女に語り始める……。
時代は遡り、1960年代。台湾の北投で売れっ子脚本家の劉奇生(ラン・ジェンロン)は、自身が脚本を執筆した映画の初公開を迎え、宣伝に協力させられ劇場へ。そこで、満員の劇場に入れず、登壇するスターに会いたい一心で潜り込もうとする美月(アンバー・アン)に偶然遭遇し……。

「夢は月と共に」が口癖のおじいちゃん。かつては、売れっ子の脚本家だった。そこから始まるおじいちゃんの回想。運命が変わったのは、人類が月面着略に成功した1969年7月12日。この日、映画の撮影中に監督が急死。脚本家の彼に急きょ監督をせよとプロデューサー。おばあちゃんは、当時、女優を夢見てオーディションに。そうして出会った二人の物語。順風満帆とはいかず、二人の前には大波が。それが逆に二人の絆を強めました。
1956年に誕生した台湾映画。1970年代半ばには、標準語映画の時代が訪れ、台湾語映画は廃れてしまいました。1000本ほど作られた台湾語映画のうち、残っているのは、200本程。台湾語映画へのオマージュとして作られた、映画を愛する二人の出会いとその後を描いた物語。(咲)




超低予算ムービー大作戦  原題:導演你有病
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©2024 All Rights Reserved.
監督:リー・ヨウチアオ 
出演:カイ・シュー、タン・ツォンシェン、マリオ
2024年/台湾/シネスコ/5.1ch/98分/中国語

ある有名映画会社の撮影中に、監督が謎の失踪を遂げる…!?広告界の奇才リー・ヨウチアオの最新作。ある低予算映画の制作過程でバカバカしくて奇妙な事態が次々と巻き起こる、ジェットコースター・コメディ。台湾発のBLドラマ『奇蹟』に出演し注目を集めたカイ・シュー、『カップルズ』出演のタン・ツォンシェンほか個性豊かなキャストがドタバタ劇を繰り広げる。

新作映画のため、プロデューサー(タン・ツォンシェン)は監督探しに奔走する。しかし、超低予算の企画を引き受ける監督は誰ひとりいない。藁をもすがる思いで採用したのは、自ら志願してきた怪しげな新人監督(カイ・シュー)。企画、出資元からの無理難題、そして撮影現場。スタッフたちは、予算の壁に翻弄されながら映画づくりに挑むことになるが……。

スマホで映画が撮れる時代。監督は新人でもというプロデューサー。
「お金をかければいい映画が出来るわけじゃない。映画は人々に影響を与えるもの」という新人監督の言葉に拍手♪ (咲)



めぐる面影、今、祖父に会う  原題:車頂上的玄天上帝
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©2023 All rights reserved.
監督:ホアン・ウェンイン 
プロデューサー:ホウ・シャオシェン
出演:アリエル・リン、ヴィック・チョウ 特別出演:イーサン・ルアン 
2023年/台湾/ビスタ/5.1ch/129分/台湾語、中国語、日本語

台湾ニューシネマの巨匠、ホウ・シャオシェンと長年タッグを組んできたホアン・ウェンインの長編初監督作品。プロデューサーをホウ・シャオシェンが務める。父の介護のため実家に戻ったアートディレクターが、故郷で過ごすうち、日本の統治時代を生きた祖父に思いを馳せていく、家族ドラマ。台湾ドラマ版「イタズラなKiss」のアリエル・リン、ヒロインが惹かれていく建築士、そして祖父役をヴィック・チョウが演じる。

映画美術の仕事に携わるフーユェ(アリエル・リン)は、体調を崩した父を支えるため、撮影現場を一時的に離れ、故郷へ戻る。父の介護のため故郷で過ごすうち、そして撮影セット制作のため、連絡を取った建築士(ヴィック・チョウ)と語り合うなかで、彼女の心は祖父が生きた時間へと、重なっていく——。

台北で映画製作で美術を担当するフーユェが帰る故郷は、台湾中部の嘉義。
映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』で、日本統治下の1931年、台湾代表として全国高校野球選手権に出場し、準優勝を果たした嘉義農林学校のことが描かれたことで知った町です。
フーユェの祖父が、嘉義の駅前に立派な旅館を建てたのは、1941年に嘉義を襲った大地震の後のことでした。1945年、空襲で嘉義の町は焼け野原となり、旅館も焼失。嘉義が空襲でやられたことを知らなかったので、当時、日本だった台湾も空襲の対象だったのだとあらためて思いました。
冒頭、玄天上帝という道教の神様の像を避難させる場面。日本の統治下で、天照大御神を拝まなければならなくなったという次第。
満州から仕事で台湾に来ていた中国人は、戦争が終わって帰る場所がないとつぶやきます。
50年間の日本統治がもたらしたものを考えさせられましたが、そうした祖父が過ごした時代を背負いながら今を生きる主人公の気持ちに寄り添う素敵な映画です。(咲)



posted by sakiko at 08:47| Comment(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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