2026年03月12日

プロジェクト・ヘイル・メアリー(原題:PROJECT HAIL MARY)

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監督:フィル・ロード&クリスタファー・ミラー
原作:アンディ・ウィアー「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(早川書房刊)
脚色:ドリュー・ゴダード
撮影:グレイグ・フレイザー
音楽:ダニエル・ベンバートン
出演:ライアン・ゴズリング(ライランド・グレース)、ザンドラ・ヒュラー(ストラット)、ケン・レオン(ヤオ)、ライオネル・ボイス(カール)、ミラーナ・ヴァイントゥループ(イリュヒナ)、ジェームズ・オルティス(ロッキー)、

中学の化学教師のライランド・グレースは宇宙船で目覚める。髪も髭も伸び放題、たくさんの管でつながれていた。人工音声が止めるのも聞かず、宇宙船内を探索し自分がなぜここに?と記憶をさぐる。
地球は原因不明の太陽エネルギーの減少により、このままでは氷河期に突入して人類は遠からず滅亡することが予測された。これは太陽系だけではなく、宇宙の無数の惑星にも及んでいた。世界中の叡智がストラットの元に集められ、11.9光年の彼方に唯一無事な星があるとわかった。そこへ人類がたどり着いて、この危機を打開し太陽と人類を救う策を見つけることが急務だ。
グレースはたった一人で宇宙空間で生き延びねばならないことを理解する。長い間あれこれと模索するが、地球に帰還するには燃料不足なうえ自分は目的を果たすことなく、途中で死んでしまうだろう。ところが、もう一人(?)別の異星人が同じ使命をもって近くにいた!岩のような見た目で蜘蛛のような動きの彼をロッキーと呼び、ゼロから関係を作るため科学を共通言語に意思疎通を図る。

アンディ・ウィアー原作の映画『オデッセイ』(2016/リドリー・スコット)では火星に一人取り残された宇宙飛行士(マット・デイモン)が、地球への帰還を信じてサバイバルするストーリーです。「70億人が待っている」がキャッチでしたが、本作は「80億人の命をかけた人類最期の賭け」です。10年の間に10億人増えていました。科学技術も進んでいますが、地球の荒廃も進んでいます。本作はさらに未来。
主演のライアン・ゴズリングが2021年発行の原作を読み、映画化を熱望。このうえないスタッフとプロデューサーが集まりました。壮大な背景はあるものの、関係性を作っていくのにスポットを当てた物語。時々プレイバックしつつ、地球人と異星人二人が出ずっぱりです。ライアンはもちろん、ロッキーに親しみを感じていく過程を観客も楽しめます。
長い間宇宙で独りぼっちだった探索者2人が出会い、共通の目的をもって協力しあいます。それまでの努力の軌跡に、科学を知らずとも感動します。排除と闘争ばかりに血道をあげる地球の為政者に見てほしいものです。原作は上下2巻です。読んでから見ても、見てから読んでも興趣をそこないません。
ヘイル・メアリー(HAIL MARY)とは、マリア様お願い!(アベ・マリア)の意味で、窮地に陥ったとき、起死回生をかけて「いちかばちか」「ダメもと」でやってみるというスラング。アメリカン・フットボールで残り時間がないとき、はるか遠くから投げるロングパスを「ヘイル・メアリー・パス」と呼ぶそうです。日本での「苦しいときの神頼み」「神様仏様」と言ってしまうのに近いですね。(白)


2025年/アメリカ/カラー/2時間37分
配給:ソニー・ピクチャーズ
https://projecthm.movie/
★2026年3月20日(金・祝)全国ロードショー

posted by shiraishi at 15:34| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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