2026年03月08日
ジョン・クランコ バレエの革命児 原題:John Cranko
監督・脚本:ヨアヒム・A・ラング
出演:サム・ライリー(『マレフィセント』)、マックス・シンメルフェニッヒ(『恵まれた子供たち』)、ハンス・ツィッシュラー(『ミュンヘン』)、ルーカス・グレゴロヴィチ(『ベルンの奇蹟』)
【シュツットガルト・バレエ団CAST】フリーデマン・フォーゲル、エリサ・バデネス、ジェイソン・レイリー、ロシオ・アレマン、ヘンリック・エリクソン
ドイツの地方バレエ団を世界トップレベルに押し上げた
天才振付家ジョン・クランコの物語。
ロンドンの英国ロイヤル・バレエ団やサドラーズ・ウェルズ・バレエ団で振付を手掛け、マーガレット王女との親交も深め、新進気鋭の才能として活躍していたジョン・クランコ。警察のおとり捜査により同性愛行為の罪で起訴される。1960年、ロンドンを追われたクランコは、つてを頼って、ドイツの地方都市シュトゥットガルトで客演することになった。偏見なく自分を受け入れてくれるシュツットガルト・バレエ団に居場所をみつけたクランコは翌年の1961年に芸術監督に就任し、既存の常識にとらわれず、自由な発想で美と情熱を完璧に表現する作品とカンパニーを作り上げていく。斬新な振付の「ロミオとジュリエット」は評判を呼び、プーシキンの原作を基にしたドラマティックバレエの最高傑作のひとつ「オネーギン」は観客を魅了し夢中にさせた。1969年、バレエ団はニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれ、公演は大絶賛され、シュツットガルト・バレエ団は一夜にして世界の頂点へと駆け上がる。ソ連まで含む盛大な世界ツアーが行われ、まさに絶頂を極めるが、1973年6月26日、アメリカから帰国する飛行機の中で悲劇が起きる・・・
※表記について・・・地名の表記は「シュトゥットガルト」、バレエ団の表記は「シュツットガルト」(公式サイトより)
監督は長年にわたりシュツットガルト・バレエ団を取材で撮影し、信頼関係の深いヨアヒム・A・ラング。撮影はシュツットガルト・バレエ団の本拠地であるシュトゥットガルト州立歌劇場で行われ、音楽はシュトゥットガルト州立管弦楽団が演奏。そして、シュツットガルト・バレエ団花形ダンサーたちによる優雅で美しいダンス。
革新的な才能にあふれるも、時に芸術追求に純粋すぎるあまり他人を傷つけてしまう複雑さをあわせもつジョン・クランコをサム・ライリーが体現しています。
冒頭、煙草を吸いながら、飛行機の通路を歩いてくるクランコ。1960年代といえば、まだ普通に機内で喫煙できた時代。バレエ団の禁煙の文字がある場所でも、煙草を吸うクランコに、身体に悪いでしょと思ってしまいました。
南アフリカ生まれで、ロンドン住まい。人種差別する人間とみられたくないと南アフリカのパスポートを返上。少年時代、南アフリカで白人が黒人女性を殴り殺したのを目撃したことが、クランコの胸に深く刻み込まれていたようです。ユダヤの血が流れているクランコにとって、イスラエルで見かけた女性店員の腕に刻まれた強制収容所時代の数字も胸に刺さりました。「痕跡」をテーマにバレエを作りたい。恐ろしい経験をした国から、新しい国に来たけれど、過去から逃れられない人々。ドイツでの公演ではブーイング。まだナチスの記憶が生々しかったのでしょう。
45歳という若さでこの世を去ったクランコ。もっともっと素晴らしい演出を生み出してくれたことと残念です。(咲)
◆3月13日(金)『ジョン・クランコ バレエの革命児』公開記念トークイベント
フリーデマン・フォーゲルとの共演を目前に控える東京バレエ団ゲスト・プリンシパル、
上野水香が登壇!
公開初日となる3月13日(金)、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて夜回上映後、
東京バレエ団ゲスト・プリンシパルで、2023年には紫綬褒章を受章した日本を代表
するバレエダンサー、上野水香によるトークイベント。
チケット発売は、オンラインチケットMy Bunkamura(https://my.bunkamura.co.jp/)にて、
3月11日(水)0:00 (3月10日[火]24:00)から!
■2026年3月20日からの「上野水香オン・ステージ」公演詳細はこちら
https://www.nbs.or.jp/stages/2026/mizuka-ueno/index.html
2024年/ドイツ/ドイツ語/138分/シネマスコープ/ドルビーSRD/カラー
配給:アット エンタテインメント
公式サイト:https://johncrankojp.com/
★2026年3月13日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにてロードショー
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください


