2025年06月07日

タンデム・ロード

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監督・撮影・編集:滑川将人
出演・撮影・アニメーション:長谷川亜由美
プロデューサー:高野輝次 横川謙司
音楽・整音:DJ TARO(V.A.S.P)

30ヵ国、427日間、走行距離60,000km
バイク1台、カップルで世界一周を目指したハプニング満載ロードムービー!


数多くの映画の演出部として活躍してきた滑川将人(ナメさん)と、パートナーの⻑谷川亜由美(アユミ)が、アドベンチャーバイク1台で世界一周を目指した様子を自ら撮影。427日間、走行距離60,000kmに及ぶ壮大な旅の一部始終をドキュメンタリーとして完成させた。アユミの地元である福島から出発し、30カ国もの見知らぬ土地を延々と進んでいくふたり。入国トラブル、バイク故障、大喧嘩、各国の社会情勢、資金難... 多くの試練に見舞われる道中は冒険ドキュメンタリーの傑作「ユアン・マクレガー 大陸縦断 バイクの旅」シリーズを彷彿とさせる。世界に飛び出した、先の見えないふたりは無事に世界一周を達成することができるのか...。

アニメ好きで人間関係が苦手なアユミがバイクの後ろから見たリアルな世界

アユミは幼少期からの夢だった映像制作会社で働いていたが、憧れの世界で待っていたのは社畜とも言える怒涛の日々と人間関係から来るストレスだった。精神的に限界に達したアユミは逃げるようにパートナーのナメさんとバイク旅へ。しかし、あまりの旅の過酷さに最初は勢いで出発したことを後悔するアユミだったが、道中で出会う人々、想像を超える絶景、命を預け合うナメさんとの絆が、人と関わるのが苦手なアユミの心を成長させていく。

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撮影:景山咲子

バイクで世界一周と聞いただけで、もうワクワク。
走行予定ルートを地図で見せられて、さらに心を躍らせました。
アユミさんの故郷福島を出発して北上。なんと、日本出国は稚内から! 最初に降り立ったのはサハリン。たったの3時間。近い! そして、フェリーでロシア本土へ。幹線道路でモスクワを目指すも、フェリーで知り合ったロシア人を訪ねて、まず脱線。モンゴルにも入国して、またロシアにと、バイクの旅は自由自在。60日目、モスクワに到着。その後はノルウェーなどを経てパリへ。壮絶な喧嘩をして、アユミさんは日本に帰りたいと思うほど! 二人は別れて、しばし一人旅を楽しみます。
旅は東欧からトルコに。懐かしい場所が出てきて、ちょっと嬉しい。ヨーロッパから、さらに南米へ。バイクはブエノスアイレスに輸送してもらって、二人は飛行機でウルグアイへ・・・
バイクが途中で故障したりと、ハプニング満載。さて、二人は目指す最終目的地アラスカに到達できるのか? 最後の最後まで、私も一緒に旅をした気分♪ でも、こんなハードな旅、とても無理!
ナメさんの後ろに乗ったアユミさんの目線で語られる旅の記録である本作は、アユミさんの成長の記録でもあり、二人の愛の軌跡でもある、素敵なドキュメンタリー。(咲)


私が世界一周をしてみたいと思ったのは小学生の頃。ジュール・ヴェルヌの「八十日間世界一周」を読んでから。それからずっとその夢を持っていて、それがやっと実現したのは定年退職して数年たってからの2018年。船での世界一周の旅でした。でもインド洋のまんなかで右肩を脱臼してしまい、途中で無念の帰国。そして、またブラジルで船と合流し南米の港町を旅しました。
バイクに関しては、普通免許を取って初めて買ったのが50CCの「カブ」。長野県の白馬村に住んでいましたが、リュックを背負ってこのカブを運転し、栂池自然園まで登っていったことがあります。舗装されていない山道で、かなりの熱を持ってしまい、途中でバイクを休ませながら登っていったことがあります。それ以来、山道ではカブは難しいと車に変えました。そんな私なので「バイクに乗って世界一周なんて、なんてすてきな大冒険なの」と、楽しみに観に行きました。すばらしい景色もありました、いろいろな人との出会いもありましたが、やはりバイクの旅は故障も多くスムーズにはいきません。それに二人の関係も。途中で別々に旅をして、そのままかと思ったら、また、心機一転して一緒に旅に出たのでほっとしました。
でも一難去ってまた一難。ワクワクヒヤヒヤの連続。私が行ったところで、二人も行ったところが何か所か出てきましたが、それにしても、同じ所に行っても行く方法によって見える景色が全然違うということがありびっくりしました。特に世界の最南端の都市ウシュアイア(アルゼンチン)は、私が見たのは海寄りの街で、二人が行ったのは内陸部だったので、全然違う街に見えました。私がここに行ったのは2019年の3月。当時は世界最南端の都市だったのですが、2週間後にチリのプエルト・ウィリアムズが町から市になり、今、世界最南端の都市はこちらになっています。そしてチリの乾燥地帯を走る二人。この景色は私が見た景色と同じでした。広大な乾燥地帯を疾走する姿が目に残ります。そのあとのどんでん返し。皆さんもハラハラドキドキしながら観てくださいね(暁)。


2025年/日本/119分/ビスタサイ ズ/ステレオ/ドキュメンタリー
配給・宣伝:ニコニコフィルム
協力:株式会社PUNK.
グッズ協賛:有限会社 タカハマライフアート
協賛:BMW Motorrad
公式サイト:https://www.tandem-road.com/
★2025年6月13日(金)より新宿ピカデリー、109シネマズ木場、全国34館のイオンシネマにて公開




posted by sakiko at 01:26| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月06日

XIA CONCERT MOVIE:RECREATION ~キム・ジュンス2024アンコールコンサート  原題:김준수 콘서트무비 챕터원:레크리에이션 英題:XIA CONCERT MOVIE Chapter1:Recreation

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© 2024 PALMTREE ISLAND, LOTTE CULTUREWORKS and GRAMFILMS INC. All Rights Reserved.


監督:チョ・ユンス  
出演:キム・ジュンス

KPOPレジェンド キム・ジュンス(XIA)の初のコンサートフィルム

日本でのK-POPブームを牽引し、ミュージカル俳優としても爆発的な興行を記録するなど多ジャンルを行き来するオールラウンダ―として最高の地位を確立しているキム・ジュンス。コロナ禍を経て、2024年4月27日~28日の2日間、蚕室(チャムシル)室内体育館で開催された「XIA 2024 ENCORE CONCERT Chapter1:Recreation」が、自身初のコンサート・フィルムとしてスクリーンで甦る!
「Red Diamond」「Pit A Pat」「ROCK THE WORLD」など多様なヒット曲の他、今もなお進化を遂げるダイナミックなパフォーマンスと多彩な舞台演出、そして座席を埋め尽くしたファンによるペンライトの波とキム・ジュンスが呼応する熱気をスクリーンとサウンドシステムでそのまま再現!さらには舞台裏の姿まで追加編集され、韓国では2024年6月5日に公開されると、限定劇場での公開ながら、まるでコンサート会場にいるかのような臨場感が話題となり、3万人以上の観客数を動員するなど大きな話題を呼んだ。

韓国の映画やドラマはよく観るのに、K-POPには、なぜか関心が薄くて、恥ずかしながらキム・ジュンスのことも知りませんでした。
歌手デビュー20年のコンサートは、会場を埋め尽くしたファンを魅了する、素晴らしいものでした。2階席の通路をずっと歩いて、歌いながらハイタッチ。舞台が遠いファンへのサービスも忘れません。コンサートの舞台裏も見せてくれます。このコンサートの場にいたファンにとっては、その時の感動を胸に何度も観たくなるでしょう。 コンサートに行けなかった人にとっては、まさにその場にいる気分になれるでしょう。
香港コロシアム(香港体育館、紅館)での数々のコンサートと、つい比較して観てしまいました。ところ変わっても、アーティストがファンに向けて、力の限り、自分を見せる姿は同じだなぁ~と感動♪ (咲)


2024年/韓国/92分/ビスタ/DCP5.1ch
字幕翻訳:金 正美
配給:クロックワークス 
公式サイト: https://klockworx.com/movies/xia/
★2025年6月13日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー



posted by sakiko at 21:25| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

特集上映「石井隆Returns」

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石井隆 1946年生。早大在学中に劇画家デビュー。『天使のはらわた 赤い眩暈』(88)で監督デビュー。
『死んでもいい』(92)『ヌードの夜』(93)で国内外の映画賞を多数受賞。
『GONIN』(95)も数々映画祭に出品され高い評価を受ける。2022年逝去。『GONINサーガ』(15)が遺作となる。

石井隆が、2022年5月22日に永眠してから今年5月で3年。
没後3年に合わせ、石井隆監督の特集上映「石井隆Returns」の開催が決定。 

期間:6月6日(金)より
会場:シネマート新宿、池袋HUMAXシネマズ他、全国順次上映
配給・宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト
協力:ファムファタル、キングレコード、日活、キネマ旬報社、中央映画貿易、ダブル・フィールド
公式サイト https://mapinc.jp/ishii-takashi
公式SNS X:@ishii_Returns Instagram:IshiiTakashi_Returns

★初期監督作4本HDリマスター版上映
『死んでもいい』1992/大竹しのぶ、永瀬正敏、室田日出夫
『ヌードの夜』1993/ 余貴美子、竹中直人
『夜がまた来る』1994/ 夏川結衣、根津甚八
『天使のはらわた 赤い閃光』1994/川上麻衣子、竹中直人

★シネマート新宿にてオールナイト
6月14日(土)22:30~6月15日(日)4:40ころ
『GONIN』1995/
『月下の蘭』1991/藤原美沙、根津甚八
『フリーズ・ミー』2000/井上晴美、竹中直人、
 上映+スペシャルトークショー

予約は https://cinemart.cineticket.jp/theater/shinjuku/schedule#20250509
@cinemart_tokyo

posted by shiraishi at 00:03| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年06月04日

ぶぶ漬けどうどす

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監督:冨永昌敬
脚本:アサダアツシ
撮影:蔦井孝洋
音楽:高良久美子、芳垣安洋
出演:深川麻衣(澁澤まどか)、小野寺ずる(安西莉子)、片岡礼子(竹田梓)、大友律(澁澤真理央)、若葉竜也(中村航)、松尾貴史(澁澤達雄)、豊原功補(上田太郎)、室井滋(澁澤環)

フリーライターのまどかは京都の老舗扇店の一人息子澁澤真理央と結婚、かねてから憧れていた京都にやってきた。まどかは、知っていたつもりの京都を嫁として体感することになった。そんな驚きの日々をイラストレーターの莉子と組んでコミックエッセイとして発表する。
数百年の歴史を誇る老舗の女将さんたちの取材を続けるうち、本音と建て前を読み切れないまどかの京都愛は空回り。いつしか女将さんたちから冷ややかな目で見られるようになってしまった。

京都は定番の修学旅行先でした。外側から眺める京都の町は美しく、京ことばも人もはんなりと優しく見えました。ソトさんでいればそれで充分ですが、ウチの仲間入りとするとなればまた話は別。「ぶぶ漬けどうどす」に例えられる本音と建て前文化は一筋縄ではいきません。なにしろ時間が厚~く積み重なっているのです。片岡礼子さんを始めとした女将さんたちには、アンタッチャブルな洛中洛外のあつれきがあり、優し気な義父母の松尾貴史さん室井滋さんの嫁への建て前と本音の使い分けは、とても一朝一夕で理解できるものではありません。言葉どおりに受け取り、思ったことをそのまま口にしてしまうまどかは、ウチの人になれるのでしょうか?
風景と老舗のたたずまい、女将さんたちの艶やかな和服姿も眼福。そんな中で孤軍奮闘のまどかを、いけずせんと見守っておくれやす。ぶぶ漬けはおうちに帰らはってからどうぞ。(白)


2025年/日本/カラー/96分
配給:東京テアトル
(C)2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会
https://bubuduke.jp/
https://x.com/bubuduke_movie
★2025年6月6日(金)全国ロードショー

posted by shiraishi at 00:10| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

テルマがゆく!93歳のやさしいリベンジ(原題:Thelma)

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監督・脚本:ジョシュ・マーゴリン
出演:ジューン・スキッブ(テルマ)、フレッド・ヘッキンジャー(ダニエル)、リチャード・ラウンドトゥリー(ベン)、パーカー・ポージー(ゲイル)、クラーク・グレッグ(アラン)、マルコム・マクダウェル

93歳のテルマは夫亡きあと、寂しいけれども気楽な一人暮らしを続けている。愛する孫のダニエルはいつも気にかけて訪ねてくれる。ある日、ダニエルが事故を起こし刑務所にいるとの電話がかかってきた。大慌てのテルマは言われるままに保釈金の1万ドルを私書箱に郵送した。しかしそれは典型的な「オレオレ詐欺」!孫は無事だったものの、娘には叱られ老後の備えの虎の子も失くしてしまった。警察に届けたが、捜査は期待したようには進まず、テルマは犯人からお金を取返そうと決意する。電話の時メモした住所をたよりに、誰にも内緒で一人出発してしまう。行きがけに旧友のベンを訪ねて、3輪スク―タ―を借りることにした。

この勇ましいおばあちゃんを演じる女優のジューン・スキッブも93歳!にして初主演です。スタントを用意したにも関わらず、(スローな)アクションも運転も自分でこなしたとか。大金を騙し取られて「なめんなよ」とばかり一人リベンジに向かうテルマおばあちゃん。家族は携帯の位置情報を見ながら追跡します。観ているこちらもテルマの行動にハラハラしつつ、ベンの登場にちょっとホッとします。実直で心配性なベンは、テルマとケンカしながらもちゃんと支えになりました。ダニエルは親から見たら、いろいろと心配の種の息子ですが、おばあちゃんにとっては優しくて可愛い孫なのです。
実際にジョシュ・マーゴリン監督の祖母が詐欺にひっかかり、お金を振り込みそうになったエピソードから生まれた作品です。年取ったからと、愚痴ってばかりの老後じゃつまらない、スカッとする冒険だってできるはず。そんな方々にぜひご覧いただきたい1本です。(白)


2024年/アメリカ、スイス合作/99分
配給:パルコ
(C)2024 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED
https://www.universalpictures.jp/micro/thelma
★2025年6月6日(金)ロードショー

posted by shiraishi at 00:06| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする