2020年02月16日

現在地はいづくなりや 映画監督東陽一

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監督・編集:小玉憲一
撮影:住田望
照明:小峯睦男
録音:湯脇房雄
編集:黒岩清乃
出演:東陽一、常盤貴子、烏丸せつこ、緑魔子、安藤紘平

独立プロ、ATG、そして現在に至るまで映画を撮り続ける映画監督・東陽一が、初めて映画の制作過程や自身について語るドキュメンタリー。東陽一の幼少期から青年期、そして現在に至るまでの足跡を追うとともに、東陽一作品を本人へのインタビューや対談、フィルモグラフィーを通して紐解いていく。

東陽一監督の作品は恥ずかしながら最近のものしか見たことがなかったのですが、過去作品を未見でもまったく問題ありませんでした。
本作で長編デビュー作となったドキュメンタリー映画『沖縄列島』から、初の劇映画で日本映画監督協会新人賞を受賞した『やさしいにっぽん人』、『日本妖怪伝サトリ』、芸術選奨文部大臣賞を受賞した『サード』、『もう頰づえはつかない』、『四季・奈津子』、『マノン』、『ザ・レイプ』、観客動員数200万人を超える大ヒットを記録した『橋のない川』、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞し、その名を世界に知らしめた『絵の中のぼくの村』、『ボクの、おじさん』、『わたしのグランパ』、『風音』、『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』、そして最近作『だれかの木琴』までをしっかり解説してくれるのです。
『やさしいにっぽん人』では若い石橋蓮司さんの別人のような姿に驚き、『マノン』の佐藤浩市さんに「寛一郎ってやっぱり彼の息子ね」と思い、『ザ・レイプ』の田中裕子さんの変わらぬ美しさに改めて気づき、むしろ、過去作品を見てみたくなりました。
(『日本妖怪サトリ』、『やさしいにっぽん人』、『ザ・レイプ』、「マノン」はポレポレ東中野で特集上映が行われています。詳細は最期に)

全編を通じて流れるバッハの「シャコンヌ」は撮影当時15歳の中学生だった、新進気鋭のクラシックギタリスト、大谷恵理架によるもの。合間合間に彼女の演奏風景が挟み込まれ、次々と紐解かれる東作品をいったん頭の中で整理する時間を与えてもらった気がします。(堀)


2020 年/日本/94 分/カラー/DCP
配給:株式会社モンタージュ
©2020 MONTAGE inc.
公式サイト:https://izukunariya.com/
★ポレポレ東中野にて2020年 2 月22日(土)よりロードショー

「現在地はいづくなりや」公開記念 東陽一特集上映
ポレポレ東中野にて全日10:00~
2/17(月) 日本妖怪サトリ
2/18(火) やさしいにっぽん人
2/19(水) ザ・レイプ
2/20(木) マノン
2/21(金) やさしいにっぽん人

https://www.mmjp.or.jp/pole2/2020/higashiyoichi/higashiyoichisp-flywe.png

『現在地はいづくなりや 映画監督 東 陽一』小玉憲一監督舞台挨拶
ポレポレ東中野にて
2/22(土) 12:30の回上映後 初日舞台挨拶
ゲスト:東 陽一、小玉憲一(本作監督) 

2/23(日)~28(金) 各日12:30の回上映後 舞台挨拶
2/29(土)、3/1(日) 各日15:00の回上映後 舞台挨拶
ゲスト:小玉憲一(本作監督) 

追加日程や追加の登壇ゲストがある場合は公式サイトやSNSなどで告知されます。

https://www.mmjp.or.jp/pole2/

posted by ほりきみき at 10:19| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新卒ポモドーロ 

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監督・脚本・編集:井上博貴
撮影:中村夏葉
照明:渡辺⼤介
出演:渋江譲⼆、⼤野いと、⽔⽯亜⾶夢、櫻井圭佑、松⽥るか、隈部洋平、⻫藤秀翼、⽥中康寛

福岡で急成長しているベンチャー企業、アイセンス。だが、ある日、社長の北村創次(渋江譲⼆)の強引なやり方についていけなくなった社員たちが一同に退職。競合となるGIファクトリーを設立する。1年後、価格優位性を持たせたGIファクトリーの商品により案件をいくつも奪われ、未だ退職者たちの穴も埋まらぬアイセンスは危機的状況に陥る。北村は社運を賭け、社内横断のプロジェクトチームを結成し、中途採用から一転、会社初となる新卒採用に乗り出す。そのプロジェクト・リーダーに大抜擢されたのは、大学時代に学んだ社会心理学を活かし、高い営業成績をあげている若手社員の川島美沙(⼤野いと)だった。新卒採用の知見も豊富な予算もない中、優秀な学生をどう採用すればよいのか?会社の立て直しを目指し、新米採用リーダー・川島と社長・北村の挑戦が始まる。

本作は「#観る就活プロジェクト」第2弾。売り手市場の新卒採用に、学生側ではなく採用側の企業視点で真摯に向き合う二人の姿をリアルに映し出しています。
ちなみに第1弾の映画『40万分の1』では「就活」を通して青春の最後を駆け抜ける若者の葛藤と瑞々しさを描いたそうですが、残念ながらそちらは未見。しかし、続きものではないので大丈夫。
今回、新卒採用を検討するのは福岡のベンチャー企業。全国から応募者を募るために、ライブ配信での会社説明会、WEB面接、動画での自己PRなど様々な方法を取り入れ、他社との違いを明確に打ち出します。私が就活した頃とは全く違う。イマドキの就活って学生も会社も大変なんですね。優秀な学生は他社に取られることもあり、採用側の苦労が伝わってきます。
全編博多弁が新鮮でした。(堀)


2020年//カラー/シネスコ/110分
配給:エムエフピクチャーズ
©映画「新卒ポモドーロ」製作委員会
公式サイト:https://miru-shukatsu.jp/
★2020年2月21日(金)より池袋HUMAXシネマほか全国順次ロードショー
posted by ほりきみき at 10:05| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

うたのはじまり 

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監督・撮影・編集:河合宏樹
出演:齋藤陽道、盛山麻奈美、盛山樹、七尾旅人、飴屋法水、CANTUS、ころすけ、くるみ、齋藤美津子、北原倫子、藤本孟夫ほか

“ろう”の写真家、齋藤陽道は20歳で補聴器を捨ててカメラを持ち、「聞く」ことよりも「見る」ことを選んだ。彼にとっての写真は、自分の疑問と向き合う為の表現手段でもある。そんな彼の妻・盛山麻奈美も“ろう”の写真家である。そして彼女との間に息子を授かった。“聴者”だった。
幼少期より対話の難しさや音楽教育への疑問にぶち当たり、「うた」を嫌いになってしまった彼が、自分の口からふとこぼれた子守歌をきっかけに、ある変化が訪れる。生後間もない息子の育児を通して、嫌いだった「うた」と出会うまでを切り取ったドキュメンタリー。

幼い頃の苦い経験から音楽が嫌いになった齋藤陽道(はるみち)さん。子どもが生まれ、抱いているときに思わず子守唄を口ずさみます。歌は心の発露。想いがあれば自然と口からあふれてくるのだと作品を見ていて思いました。
このことに陽道さん本人が驚いて、知人の音楽家たちに会いに行くのですが、歌の楽しさを知った陽道さんから音楽の奥深さが伝わってきました。
作品の本筋ではないのですが、陽道さんの妻が出産するシーンがあります。まさに生が始まる瞬間に感動しました。私は子どもを2人産んでいますが、実際に子どもが生まれてくる瞬間は初めて見ました。貴重な映像です。(堀)


齋藤陽道(はるみち)さんは聴者の家庭で、補聴器と発話して育ち、奥様の麻奈美さんはろうの両親のもと日本手話で育っています。子育てへの不安もあったでしょうに、カメラマンとして出産を見つめながら父になっていく齋藤さん。汗をかいたシャツを脱ぎ捨てて、裸の胸に生まれたての息子を抱き「どんな声で言ってるの?」と問う齋藤さん。聴者として生まれた「樹(いつき)さん」、なりたての父親と母親、それぞれ違う3人が暮らして「話す」過程が見えていきます。身近にろうの方がいないので、知らなかった世界に心揺さぶられました。
河合宏樹監督の質問を齋藤さんは口の動きでも読み取り、けっこうな速さで書いた文字で返事します。自分でも読めないことのある私のメモと違って、これは「会話」なので速書きでも読みやすい文字です。字幕がどうあってほしいかというやりとりがありました。どんな絵字幕になったのか、ぜひ劇場へどうぞ。(白)


2020年/日本/86分/PG-12
配給:SPACE SHOWER FILMS
©2020 hiroki kawai/SPACE SHOWER FILMS
公式サイト:https://utanohajimari.com/
★2020年2月22日(土)よりロードショー

絵字幕版(バリアフリー日本語字幕付き上映)
本作品はバリアフリー版として、シアター・イメージフォーラムでは日本語字幕付きバージョンの「絵字幕版」も上映します。
日本語字幕に加えて、映画の大事な要素のひとつである“音楽”を絵で表現する手法を用いています。
上映スケジュールは以下の通りです。

2/22(土)|①10:50<絵字幕版>②21:00<通常版>
 ★公開初日には両回とも舞台挨拶を予定しております。詳細は近日発表します。
2/23(日)|①10:50 <通常版>②21:00<絵字幕版>
2/24(月)|①10:50<絵字幕版>②21:00<通常版>
2/25(火)|①10:50 <通常版>②21:00<絵字幕版>
2/26(水)|①10:50<絵字幕版>②21:00<通常版>
2/27(木)|①10:50 <通常版>②21:00<絵字幕版>
2/28(金)|①10:50<絵字幕版>②21:00<通常版>
2/29(土)|①10:50 <通常版>②21:00<絵字幕版>
3/01(日)|①10:50<絵字幕版>②21:00<通常版>
3/02(月)|①10:50 <通常版>②21:00<絵字幕版>
3/03(火)|①10:50<絵字幕版>②21:00<通常版>
3/04(水)|①10:50 <通常版>②21:00<絵字幕版>
3/05(木)|①10:50<絵字幕版>②21:00<通常版>
3/06(金)|①10:50 <通常版>②21:00<絵字幕版>
※3/7以降スケジュール未定
詳しくは劇場HPをご覧ください。
http://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/3091/
posted by ほりきみき at 10:02| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月15日

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王 (原題:無雙 Project Gutenberg)

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監督:フェリックス・チョン
出演:チョウ・ユンファ、アーロン・クォック、チャン・ジンチュー

タイの刑務所から香港警察に身柄を引き渡されたレイ・マン(アーロン・クォック)は世界を震撼させた国際的偽札製造集団のメンバーだった。4つの事件に関する容疑で取り調べを受けるが、そこにレイの友人を名乗る国宝級の女性画家ユン・マン(チャン・ジンチュー)が現れる。
レイの保釈を求める彼女に対し、捜査の指揮を執るホー警部補(キャサリン・チャウ)は今も行方不明となっているチームの首領“画家”(チョウ・ユンファ)について話すことを要求。レイは冷酷無比な“画家”の報復に怯えながら、自身の“過去”を語り始めた。
舞台は、1990年代のカナダへと転じる。貧しい画家だったレイは恋人と将来に希望を託すが、なかなか認められない。こっそり絵画の偽造に着手すると、“画家”と名乗る男に贋作の腕を認められ、彼が運営する偽札組織にスカウトされる。
数奇な物語がレイの口から語られたとき、“画家”がふたたび姿を現し、衝撃の真実が明らかになる。

贋札とは偽札のこと。前半はそのテクニックを余すところなく披露。フェリックス・チョン監督はこんなに危ない知識をどうやって調べたのか、作品の本筋ではないところまで気になってしまいました。
中盤からはガンアクションが炸裂。この辺りはシネジャの他の方々がお詳しいので、私からは迫力満点とのみお伝えします。
そして、クライマックスの謎解きでは「えぇぇぇ~!」を何度叫んだことでしょう。張り巡らされた伏線にここで初めて気がつき、それが一気に回収させた監督の脚本家としての手腕に脱帽です。実は1回、見ただけではすべてを理解できず、いろんな方々と作品について語り合いました。映画を見て楽しむだけでなく、誰かと共有する楽しみもある作品です。
香港と中国でメガヒットとなり、第38回香港電影金像奨(香港アカデミー賞)で最多となる計17部門にノミネートされ、最優秀作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞・編集賞・美術デザイン・衣装デザインの計7部門を受賞。すでに韓国でのリメイクが決定しています。
日本では2018年の東京国際映画祭「ワールド・フォーカス」部門で上映されたが、チケットはすぐに完売。チョウ・ユンファ、そして“舞王(ダンス王)”の異名を持ち、アンディ・ラウ、ジャッキー・チュン、レオン・ライとともに“香港四大天王”と呼ばれるアーロン・クォックの人気のほどがうかがえますね。(堀)


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フェリックス・チョン監督

2018年のTIFFで観ました。久々にユンファが戻ってきた!と大喜びしました。それも監督がまだキャスティングに悩んでいるときに、アーロンがユンファの名前をあげて、すぐに連絡を取ってくれたと聞いて嬉しさ倍増でした(2018年10月26日のスタッフ日記)。『男たちの挽歌』(1986)のマークが、『狼 男たちの挽歌・最終章』(1990)のジェフリーが年月を経て現れたかのような姿に、懐かしさでいっぱいになったのは私だけではないでしょう。アクションシーンもほぼ自らこなし、替身(スタント)は1シーンのみだったとか。怪我が心配だからもっと替わってもらって良かったのに…無事でよかった。
映画はペンのアップで始まります。青いインクが描いていく図案が美しく、じっくり見入ってしまいました。目をこらしても下書きが見えません。偽札作りの工程が詳しくて、『ヒトラーの贋札』(2006)を思い出しました。ナチスがユダヤ人強制収容所でイギリスのポンド紙幣を贋造した史実「ベルンハルト作戦」を事細かに描いたものです。手間暇かけた割に儲からないのが常とは限らず、戦争で混乱していた上、その確かな技術で流通した5ポンド札の1割を占めていたとか。日本でも実際にあった事件を元にした木村祐一の初監督作品『ニセ札』(2009)があります。
タイトルのグーテンベルクは15世紀半ばに活版印刷技術を発明したドイツ人。金属の活字を作って自ら印刷や出版をしましたが、紙幣は作っていません(1661年ストックホルム銀行が発行したのが世界初だそうです)。印刷技術が優れているということで名付けたの?(白)


2018年/香港・中国/広東語、北京語/カラー/130分/PG-12
配給:東映ビデオ 
©2018 Bona Entertainment Company Limited
公式サイト:http://www.gansatsuou.com/
★2020年2月7日(金)より新宿武蔵野館などを皮切りに全国順次公開
posted by ほりきみき at 13:05| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

山中静夫氏の尊厳死

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監督・脚本:村橋明郎
原作:南木佳士
撮影:高間賢治
音楽:加藤武雄
出演:中村梅雀、津田寛治、田中美里、高畑淳子、浅田美代子、石丸謙二郎

自宅がある静岡の病院からの紹介で、信州の病院にやって来て、「私は肺癌なのです」と語る山中静夫(中村梅雀)。
紹介されてきた資料によれば、山中は腰の骨と肝臓に転移のある肺癌で、明らかに末期の状態だった。医師である今井(津田寛治)付き添う家族の負担を考え、今井は山中に今まで通り静岡の病院での治療を勧めた。「どうせ死ぬんだったら生まれ育った信州の山を見ながら楽に死にたい。生まれた村でやっておきたいことがあるのです」。それが余命を宣告された山中の最期の願いだった。
今井は山中を受け入れ、決して無理はせず、夕食までには必ず戻るという条件付きで外出許可を出す。
そんな中、長年呼吸器内科を担当し、多くの死んでいく人間を診すぎたために、今井はうつ病になってしまう。それでも山中の希望を叶えようと立ち向かうのだった。

『しあわせになろうね』『育子からの手紙』などの村橋明郎監督が、現役の医師でもある南木佳士の同名小説を原作にし、脚本を書いてメガホンをとりました。主題歌は癌闘病の経験もある小椋佳の書きおろし。中村梅雀が末期がん患者、津田寛治が見守る医師を演じ、限られた人生をどう生き、どう死ぬかを、未来への希望とともに描いています。
中村さんが演じた山中静夫は入院した病院を抜け出して墓石を建てていました。婿に入った家の墓ではなく、故郷で眠りたいと願ったのです。私の父も婿養子でしたが、「死んだら別に墓を建てくれ」と弟に懇願していたので、山中が父に重なって見えました。
婿に入るということは墓を守ることを期待されていたはずだと非難する人がいるかもしれません。しかし、長い人生ずっとその家に尽くしてきたら、最期くらい好きなようにさせてほしいと願ってもいいんじゃないか。本作の本筋ではありませんが、そんなことを思いました。
2年くらい前に津田さんにインタビューをしました。「次はどんな役を演じますか」とうかがったところ、「主演で医師役です」ときっぱり。恐らく、この作品のことだったのでしょう。やり甲斐のある役とのことで、津田さんの本作に掛ける思いがひしひしと伝わってきました。それ以来、津田さんが医師を演じた作品を見るのを楽しみにしていたのですが、待った甲斐のある作品でした。(堀)


中村梅雀さん撮影に入る前に6kg減量したそうです。肺腺癌は進行が速くて健康体に見えていていいらしいですが、まだまだ血色がよくて、末期癌の患者に見えるのは仕事熱心な医師の津田寛治さんの方でした。もともと細身なのに、次第に鬱状態になってやつれていく役です。医師と患者、二人を気遣うそれぞれの家族のドラマが佐久の風景の中で進んでいきます。
この作品を観ながら、山中静夫さんと同じ肺癌で亡くなった実父を思い出していました。もう30年近く前なので、本人への告知も一般的ではありませんでしたが、こんな風に本人の望むことを優先してやれば良かったと後悔しきりです。残った時間でやりたいことがきっとあったはず。それこそ最後の「思いやり」になります。試写室でも涙ぐんでいる人が多かったようです。お二人の演技に、自分の体験も重なったのかもしれません。
病院は病気を治療するところですが、より良い最期を迎える手助けをするのも加えてもらえないでしょうか?お医者さんも自分が患者になってみて初めて知ることがあった、とよく聞きます。人は皆死んでいきます。自宅にしろ、病院にしろ、最期は「いい人生だった」と息をひきとることができたらいいなぁと思うこのごろ。(白)


2019/日本/カラー/DCP/シネスコ/5.1ch/107分
配給・宣伝:マジックアワー、スーパービジョン
© 2019映画『山中静夫氏の尊厳死』製作委員会
公式サイト:https://songenshi-movie.com/
★2020年2月14日(金)より シネスイッチ銀座ほか 全国順次ロードショー
posted by ほりきみき at 12:37| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする