2019年02月09日

アクアマン(原題:Aquaman)

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監督:ジェームズ・ワン
脚本:デビッド・レスリー・ジョンソン、ウィル・ビール
撮影:ドン・バージェス
美術:ビル・ブルゼスキー
音楽:ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ
出演:ジェイソン・モモア(アーサー・カリー/アクアマン)、アンバー・ハード(メラ)、ウィレム・デフォー(バルコ)、パトリック・ウィルソン(オーム)、ドルフ・ラングレン(ネレウス)、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世(ブラックマンタ)、ニコール・キッドマン(アトランナ)

アーサーは海底王国アトランティスの王女と灯台守の間に生まれたが、母アトランタはアーサーが幼い頃に王国に連れ戻され、父の手で育てられる。逞しい男に成長したある日、赤い髪の美女メラが海からやってきて驚くべきことを告げる。アトランティス帝国の若き王・異父弟のオームが、この地上を侵略してくる。その危機を救うのは、二つの世界を一つにできるアーサーだけだというのだ。アーサーはメラに伴われアトランティスに向かう。高度な文明が発達を遂げた海底では、いくつもの王国が覇を競っていた。

DCコミックスのスーパーヒーロー、アクアマンは『ジャスティス・リーグ』(2017)にも登場していますが、本作は両親の出逢いから子ども時代、そしてアクアマンとして海底と地上で活躍する様を描いています。ハワイ出身のジェイソン・モモアの明るく親しみやすいヒーローと、いかにも若様なパトリック・ウィルソンのオーム、美しくて強いヒロインのアンバー・ハードのメラ、助演の俳優さんも豪華です。
海底王国とキャラクターの造形、衣装、美術が素晴らしくて最初に海底王国に入ったシーンでは、おー!と目を見張ってしまいました。CG満載のアクションもずいぶん観てきましたが、水の中のアクションはまた格別。子ども時代に水族館に行くシーンは、お魚好きな方々は必見です。ご家族そろってお楽しみください。(白)


2018年/アメリカ/カラー/シネスコ/143分
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & c DC Comics
http://wwws.warnerbros.co.jp/aquaman/
★2019年2月8日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 12:49| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月03日

ナポリの隣人   原題:La tentazione di essere felici

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監督・脚本:ジャンニ・アメリオ
出演:レナート・カルペンティエーリ、ジョヴァンナ・メッゾジョルノ、エリオ・ジェルマーノ、グレタ・スカッキ、ミカエラ・ラマッツォッティ

南イタリア、ナポリ。元弁護士のロレンツォは、妻に先立たれ、今はアパートで独り暮らし。娘のエレナは母の死が父の浮気が原因だと思っていて、父を許せない。アラビア語の法廷通訳をしているエレナは、息子を一人で育てている。ロレンツォはエレナに内緒で、時々孫を学校帰りに連れ出して会うのが楽しみだ。
ある日、家に帰ってくると、向かいの家に引っ越してきた若い奥さんが鍵を忘れて中に入れないという。それをきっかけに、二人の子どものいる隣りの一家と親しく付き合うようになる。娘や孫とよりも密接な間柄になるが、ある日、隣家に事件が起きる・・・

娘につれなくされている中で、疑似家族のようになった隣家。事件が起こり、深く係わろうとする父に、「家族でもないのに」と諭す娘。 
家族とは? 隣人とは? 生きていく上で、無視することのできない人たち・・・
人との係わり方を、ちょっぴり考えさせられる。

本作で興味を惹いたのは、娘エレナがアラビア語の法廷通訳だということ。
北アフリカや中東からの移民や難民も多いイタリアでは、アラビア語の法廷通訳という仕事の役割も大きいことと思う。仕事中の娘を見つめる父の眼差しにも注目したい。
法廷でエレナがアラブの詩人の言葉を引用する場面がある。「幸せは目指す場所ではなく帰る家にある。行き先ではなく後にある」 印象的な詩だが、さて、故国に帰れない難民たちにとって、どう理解すればいいのだろう・・・  (咲)

2017年/イタリア/108分/シネマスコープ/カラー
配給:ザジフィルムズ
公式サイト:http://www.zaziefilms.com/napoli/
★2019年2月9日(土)より岩波ホールほか全国順次公開




posted by sakiko at 20:43| Comment(0) | イタリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

山(モンテ)  原題:Monte  英題:Mountain 

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監督・脚本・編集・音響:アミール・ナデリ
出演:アンドレア・サルトレッティ、クラウディア・ポテンツァ、ザッカーリア・ザンゲッリーニ、セバスティアン・エイサス、アンナ・ボナイウート

およそ一千年前の中世イタリア。アゴスティーノは、南アルプス山麓の小さな村の外れで妻ニーナと息子ジョヴァンニと暮らしている。立ちはだかる山に太陽の光をさえぎられて、作物が育たず、他の家族はよりよい地を求めて去っていった。だが、アゴスティーノは先祖や娘の墓を守るため、この地を離れようとしなかった。周囲から異端者として差別され、遂にはそこに暮らすことも禁じられ、家族と引き離されてしまう。
アゴスティーノは、斧を手に、狂ったように山を砕き始める・・・・

ひたすら山と対峙するアゴスティーノ。ナデリ監督の過去の映画、『水、風、砂』(1989)では、砂嵐の中、水を捜し求める少年、『サウンド・バリア』(2005)では、母の声の入ったカセットテープを探す少年、『ベガス』では庭を掘り続ける男・・・と、執拗なまでに目的に向かって突進する姿を描いて、観る者にも極限状態を突きつけてきた。
ナデリ監督の映画の原点はどの映画も「不可能なものを可能にする」というイランの詩。本作では、太陽の光を先祖代々の地にあびせたいと、山を崩すという途方もないことに挑む男。15年以上、山の映画をと思い、アメリカ、日本、韓国でも探したけれどイメージに合わず、どこからか呼ばれているような気がして、やっとイタリアでここだという山に出会ったとのこと。彫刻のようなイタリアの俳優たちと、険しい山が一体となって、中世の雰囲気をかもし出している。
脚本をつくり、キャスティングし、撮影を終えると、実は編集と音は東京の西荻の部屋に6か月籠って行ったそうだ。
そして、世界のどこにいても、東京フィルメックスの時には、日本に戻ってきてくれるナデリ監督。この『山<モンテ>』が上映された2016年にも、彫刻のような男優アンドレア・サルトレッティさんを伴って上映後のQ&Aに登壇したのが懐かしい。
昨年の東京フィルメックスでは、ナデリ監督特集が組まれ、ロビーで自ら「モンテ、モンテ」と、チラシを配るナデリ監督の姿があった。忍耐を試されることを覚悟の上で、ナデリの描き出した中世イタリアをどうぞ! (咲)

公式サイト、アミール・ナデリ監督による解説をぜひお読みください。

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2016年の東京フィルメックスでのQ&Aの模様は、こちらで

■アップリンク吉祥寺 イベント
2/9(土)10:00—11:49
上映後舞台挨拶 登壇者:アミール・ナデリ監督

2/10(日)11:00—12:49
上映後トークショー 登壇者:アミール・ナデリ監督、黒沢清監督


第73回ヴェネツィア国際映画祭「監督・ばんざい!賞」受賞

2016年/イタリア・アメリカ・フランス/107分
配給:ニコニコフィルム
公式サイト: http://monte-movie.com/
★2019年2月9日(土)よりアップリンク吉祥寺にて公開、以降全国順次公開



posted by sakiko at 09:46| Comment(0) | イタリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

デッドエンドの思い出  英題 Memories of a Dead End

2019年2月2日(土) シネマスコーレにて名古屋先行公開
2月16日(土) 新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

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(C)2018「Memories of a Dead End」 FILM Partners

監督:チェ・ヒョンヨン
原作:よしもとばなな
脚本:チェ・ヒョンヨン
撮影:ソン・サンセ
照明:大久保礼司
キャスト
ユミ:チェ・スヨン 
西山:田中俊介 
ユジョン:ペ・ヌリ
テギュ:アン・ボヒョン
ジンソン:ドン・ヒョンベ

吉本ばななの「デッドエンドの思い出]を元に日韓共同製作で紡ぐ物語

主人公ユミは、遠距離恋愛中の婚約者テギュからの連絡が途絶え、彼を追いかけて韓国から名古屋へやって来たが、彼には新しい恋人がいた。傷ついたユミは、あてもなく名古屋の街をさまよい、古民家を改造したエンドポイント(行き止まり)というカフェ&ゲストハウスにたどり着く。そこで不思議な存在感をもつカフェのオーナー西山と出会った。西山のさりげない優しさや、エンドポイントに集うおせっかいな常連客たちがいつしかユミを癒し、ユミは立ち直っていく。しかし西山にも秘密があった。そして、彼も新たな出発をするのだった。
メガホンをとったのは本作が長編デビューとなるチェ・ヒョンヨン監督。学生時代、日本文学と映画学を韓国で専攻。2010年にはあいち国際女性映画祭のワークショップに招待され、円頓寺商店街を舞台にした短編映画『お箸の行進曲』を監督。名古屋での撮影は2度目。あいち国際女性映画祭2018でお披露目された。

去年(2018)あいち国際女性映画祭で初めて観た時は、いろいろな人が次から次へと出てくるし、名古屋をあちこち移動していたし、関係性や話の流れがわからなかったけど、2回観て理解することができた。それにしても、韓国の俳優さんたちの日本語うまい!(暁)


製作2018年/韓国・日本合作 配給アーク・フィルムズ
posted by akemi at 03:59| Comment(0) | 日本・韓国合作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月02日

ねことじいちゃん

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監督:岩合光昭
原作:ねこまき(ミューズワーク)
脚本:坪田 文
撮影:石垣 求
音楽:安川午朗
フードスタイリスト:飯島奈美
アニマルコーディネーター:菊田秀逸
出演:立川志の輔(春山大吉/じいちゃん)、タマ(ベーコン/春山家の猫)、小林薫(巌/漁師)、柴咲コウ(美智子/カフェオーナー)、田中裕子(春山よしえ)、柄本祟(若村健太郎/島の医者)

海の幸、山の幸に恵まれた小さな島が舞台。元小学校校長の70歳代の大吉は一人暮らし。2年前になくなった妻が幼猫のときに拾ったタマが相棒だ。いまやタマに起こしてもらい、タマの先導で散歩とタマなしでは生きられない。そのタマは幼馴なじみのサチが飼っているミーちゃんに夢中。そのサチに同じ幼馴染みの巌が淡い恋心を抱いている。そんなのどかな島に超美人の美智子がやってきてカフェを開く。さあ大変。島でたった一つの診療所の新任医者や、爺さんたちが華やぎ、大吉も妻が残したレシピを美智子さんに習って作り始めて…

若者は都会に出て行き、高齢者と猫ばかりの島。ストーリーものんびり、これと言った大事件もなく淡々と流れる。そんな中で飼い猫、野良猫分け隔てなく島のみんなでまったりと育てる姿が心温まる。介護問題、高齢者の愛、若い子の初恋、顔を合わせれば喧嘩ばかりのばあさん同士などテーマはいろいろはいっているけど猫に比重がある分人間物語は薄い。これが山田洋次監督だったら笑いあり涙ありの人情いっぱいの映画になったかもしれないけれど、こういう視点の映画も楽しい。サチさんがプリンスエドワード島のアンの服みたいなの着てるのはちょっと違和感が…島の流行なのかな。
そうは言っても、さすが岩合監督だけあって映像は美しい。風景と猫がマッチした絶妙なショットが続く。とくにラストシーンの桜とじいさん、タマ、青い空は実にすばらしい。(泉)

2018/日本/カラー/シネスコ/DCP5.1ch/103分
配給 クロックワークス
http://nekojii-movie.com
(C)2018「ねことじいちゃん」製作委員会
★2月22日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー
posted by izumi at 23:58| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする