2024年06月23日

ボーン・トゥ・フライ 原題:長空之王 (Born to Fly)

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監督・脚本:リウ・シャオシー
脚本:グイ・グアン
出演:ワン・イーボー(レイ・ユー)、フー・ジュン(チャン・ティン)、ユー・シー(ドン・ファン)、

空軍のレイ・ユーは訓練中に起こしたトラブルで、操縦能力を発揮できずにいた。ベテランの戦闘機のテストパイロットチーム隊長のチャンはレイの才能に気づいてチームに誘う。レイは厳しい審査を経て、テストパイロットチームの一員となった。精鋭が集められたチームでは、新世代ステルス戦闘機開発のため、日々高度一万メートル以上でのテストを繰り返している。成果が出せないレイはライバルのドンとも諍いを起こす。

リウ・シャオシー監督は本作で商業映画デビューながら、第36回金鶏奨新人監督賞を受賞。中国で今最も注目される新人監督となりました。テストパイロットだった親友が、飛行中に亡くなった悲痛な体験があり、テストパイロットの存在を知ってほしいと考えていたそうです。また空軍の飛行機を撮影した経験から、失敗や教訓を生かして撮影の準備に時間をかけたとか。演じる俳優たちは実際のテストパイロットたちの指導を受けました。その甲斐あって身体の動きや表情がリアルです。さらにパワーアップしたバーチャル撮影を駆使した迫力のシーンをご覧ください。
中国公開時は、わずか3日間で興収40億円を突破し、初週の興収ランキングで第1位を記録!その後もロングランヒットを飛ばし、世界興収177億円を打ち立てる快挙を成し遂げました。愛国心たっぷりの映画ですが、私でもエンタメ作品として、若者の成長物語として楽しめました。
主演のワン・イーポーは、2014年に中韓混合ボーイズグループ”UNIQ”のメンバーとしてデビューしました。アイドル時代の動画を探してみたら絵に描いたような美少年でした。2019年、時代物のドラマ「陳情令」で大ブレイクして今や映画に主演、ブランドのアンバサダーと、ひっぱりだこの人気です。どこまで行っちゃうのでしょう。(白)


2023年/中国/カラー/シネスコ/128分
配給:ツイン
(C)2023 Shanghai PMF Pictures Co., Ltd. & Mr. Liu Xiaoshi
★2024年6月28日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー

ワン・イーボーの日本の観客へ向けたメッセージ動画はこちら
posted by shiraishi at 16:35| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

長岡大花火 打ち上げ、開始でございます

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監督:坂上明和
撮影:小山一彦
ナレーション:佐藤栞里
題字:金澤翔子

「日本三大花火大会」は、秋田県大仙市の「全国花火競技大会(大曲の花火)」8月31日、茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」11月2日、新潟県長岡市「長岡まつり大花火大会」の3つ。長岡花火だけが競技大会ではなく、戦争や災害の歴史を経て慰霊と平和への祈りから始まった。毎年8月の2日、3日に渡り信濃川河川敷には、100万人もの観客が全国から集まってくる。
長年テレビ新潟で映像の仕事に関わった坂上明和監督の初監督作品。2023年8月の花火大会の様子を、20台以上のカメラで記録した。誰も見たことのない場所から撮影した映像が目の前に広がる。2004年の中越地震から復興20年祈念ドキュメンタリー。

この日に向けて工夫をこらし、美しく壮大な花火を作る花火師たち。見せ所を考えプログラムを組む人。会場設営に駆け回るスタッフ、観客の安全のために裏から支えるスタッフ、数えきれない人々がこの大会を作っています。その真摯な言葉が胸に刺さります。
夜空を見上げる人たちの様々な思いが、画面を通じて伝わってくるようでした。一瞬だけ描かれる打ち上げ花火は儚いものの代表のように言われますが、この迫力にそんな感想は吹き飛ぶはず。一度は行って自分の眼で見たい花火大会ですが、今年はひとまず映画館の大きなスクリーンで光と音のコラボをお楽しみください。(白)


2024年/日本/カラー/100分
配給:ナカチカピクチャーズ 宣伝:MAP
(C)2024 長岡花火ドキュメンタリー映画製作プロジェクト
HP:https://nagaoka-hanabi-movie.jp/
★2024年6月28日(金)ほか全国ロードショー

posted by shiraishi at 16:16| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ふたごのユーとミー 忘れられない夏(原題:You & Me & Me)

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監督・脚本:ワンウェーウ & ウェーウワン・ホンウィワット
製作:バンジョン・ピサンタナクーン
出演:ティティヤー・ジラポーンシン (ユー/ミー) アンソニー・ブイサレー (マーク)

一卵性双子のユーとミーは生まれたときからずっと一緒、何でも分け合い育ってきた。中学生になった今は、レストランの食べ放題や観たい映画をちゃっかり一人分の料金で楽しんでいる。違いはミーの頬にあるホクロ。ユーが苦手な数学の追試は、得意なミーがホクロを消して受けてきた。ところがこの追試で、ハーフの素敵な男の子マークと知り合い仲良くなった。これまで隠しごとなく、どんなことも打ち明けてきた一番の仲良しの2人に、初めてシェアできない“感情”が芽生えてしまった。

1999年が舞台の物語。「ノストラダムスの大予言」や「Y2K問題」で揺れていたのを思い出します。いつも屈託ない姉妹ですが、不仲の両親や自分たちの将来も実は不安です。長編映画デビューの姉妹監督は一卵性双子。もしも見分けがつかないほどそっくりだったら「やってみたいこと」を、映画館やレストランで実践して見せてくれて大いに笑えます。しょっちゅうやったらばれますよね。監督姉妹も試したことがあったのでしょうか?
驚くのは、ユーとミーを演じたのが双子ではなく、ティティヤー・ジラポーンシンの「一人二役」だったことです。それまで演技経験がなかったのに大抜擢されて、この難役です。見た目そっくりでも積極的なミーと堅実なユーの性格も演じ分け、タイ映画監督協会賞の最優秀新人女優賞を受賞しています。ほのぼのしてちょっと胸キュンな青春ストーリー。(白)


2023年/タイ/カラー/122分
字幕翻訳 : 宮崎香奈子  字幕監修 : 高杉美和
配給・宣伝 : リアリーライクフィルムズ 
後援 : タイ王国大使館・タイ国政府観光庁 
(c)2023 GDH 559 Co., Ltd. All Rights Reserved / ReallyLikeFilms
www.reallylikefilms.com/futago
★2024年6月28日(金)よりより新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー

posted by shiraishi at 15:27| Comment(0) | タイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チャーリー  原題:777 Charlie

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(C) 2022 Paramvah Studios All Rights Reserved.

監督・脚本:キランラージ・K
出演:チャーリー、ラクシット・シェッティ、サンギータ・シュリンゲーリ、ラージ・B・シェッティ、ダニシュ・サイト、ボビー・シンハー

独り者で頑ななダルマは、職場でも家の近所でも偏屈者と疎まれ、楽しみといえば酒と煙草とチャップリンの映画を観ることぐらい。そんな彼も少年時代は両親と妹と楽しく暮らしていた。ある大雨の日、両親と妹が乗った車が飛び出してきた犬のために事故を起こして死んでしまったのだ。
ある日、彼の家に一匹のラブラドールの子犬がやってきて住み着いてしまう。ダルマの住む地区ではペット禁止。登録すれば譲りやすいと獣医に言われ、777の登録番号をもらい、「名前は?」と聞かれ、咄嗟に「チャーリー」と答える。
一度は人にもらわれていくが、チャーリーが家の中をめちゃくちゃにしたと言われ、連れて帰る。いたずら好きのチャーリーに振り回されながらも、次第に心を通わせていくが、チャーリーが血管肉腫で余命わずかだと判明する。自分を癒してくれたチャーリーに恩返しがしたい。チャップリンの映画の雪の場面に歓喜しているチャーリーに気づいて、本物の雪景色を見せようと、ダルマはお手製のサイドカーにチャーリーを乗せ、南インド・マイスールからヒマラヤを目指す旅に出る・・・

主演ダルマを務めたのはカンナダ語映画界の人気スター、ラクシット・シェッティ。自身の映画会社パランヴァ・スタジオによる製作としてプロデューサーも兼ね、監督のキランラージ・Kとともに、新型コロナのパンデミックによる中断期間を含め3年以上の製作期間、167日に及んだ撮影を経て本作を完成させています。
ヒンディー語の「ボリウッド」、テルグ語の「トリウッド」、タミル語の「コリウッド」に対し、「サンダルウッド」と称されるカンナダ語の映画として歴代5位の興行収入を記録。

第11回南インド国際映画賞 カンナダ語映画部門最優秀映画賞&最優秀主演男優賞
第69回インド ナショナル・フィルム・アワード カンナダ語長編映画部門 作品賞

ダルマは、毎朝、イドゥリ(発酵蒸しパン)を二つ買いにいくのですが、お店のお婆さんが一つおまけしてくれても放り出すような頑なな男。それが、チャーリーと過ごすようになって、煙草もやめ、人にも優しく接するようになります。 お向かいの少女アドリカが、そんなダルマをいつも見守って応援しています。 動物愛護委員会に務める女性デーヴィカは、ダルマがチャーリーを虐待しているのではないかと疑って、チャーリーを連れて旅に出たダルマをスクーターで追いかけます。 
南インドから北を目指すインド縦断の旅は、海辺を走ったり、城壁の町を通り過ぎたり、シク教徒やチベット族に出会ったりと、多様なインド満載。 途中でドッグショーにも出演してしまいます。
こうして旅するうちに、チャーリーが生まれ育った悪徳ブリーダーの陣地を見つけ、動物愛護委員会のデーヴィカが摘発することになります。
ちなみに、チャーリーと名付けたけれど、雄ではなく雌犬。 チャーリーはダルマに素敵な贈り物を遺してくれます。 
ワンちゃんとの心温まる物語とインドの広大な風景に癒されました。(咲)


2022年/インド/カンナダ語/カラー/シネスコ/164分/5.1ch
配給:インターフィルム
公式サイト:https://777charlie-movie.com/
★2024年6月28日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー!!




posted by sakiko at 04:03| Comment(0) | インド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年06月22日

プロミスト・ランド

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(C)飯嶋和一/小学館/FANTASIA

脚本・監督:飯島将史
原作:飯嶋和一「プロミスト・ランド」(小学館文庫「汝ふたたび故郷へ帰れず」収載)
出演:杉田雷麟、寛一郎、三浦誠己、占部房子、渋川清彦 / 小林薫

春の東北、マタギの伝統を受け継ぐ山間の町。高校を出て親の仕事を手伝う20歳の信行は、閉鎖的な地に嫌気が差しながら、流されるままに暮らしている。
そんなある日、マタギ衆の寄り合いで、熊狩りを指揮する親方の下山が一同に意外な言葉を告げる。
「今年はどうも申請が通らねえみたいだ」
熊が減っていることを理由に、役所から今年の熊狩りを禁止する通達が来たという。違反すれば密猟とみなされ、マタギとして生きる道を閉ざされてしまう。皆が落胆しながら決定を受け入れるなか、ただひとり、信行の兄貴分である礼二郎だけが、通達など聞くことはないと反発する。
後日、鶏舎で働く信行のもとに礼二郎が訪ねてきた。「お前の手がいる」と、ふたりだけで熊狩りに挑む計画を持ち掛けられる。頑なに拒んだ信行だったが、ある早朝、そっと山に向かう礼二郎と信行の姿があった・・・

禁を破って熊撃ちをする礼二郎ですが、獲物となった熊を解体するときには、礼を尽くして「ケボカイ」の儀式を行います。熊の霊が天にのぼり、再び獲物となって現われるのを山の神々に祈念する儀礼。マタギたちに受け継がれてきた自然への畏怖の念と共生の願い。
覚悟を持って生きる礼二郎を、寛一郎さんが鋭い眼光で体現しています。

それにしても今、北海道、東北、信州など各地で熊に襲われて人が亡くなることが散見されます。熊が暮らす森に何か変化があったのは間違いありません。気候変動のせいでしょうか・・・ 私たち人間の功罪もありそうです。(咲)



◆ユーロスペース初日舞台挨拶
2024年6月29日(土)
11:00の回(上映後)
13:20の回(上映前)

登壇者(敬称略):杉田雷麟 寛一郎 飯島将史(監督)


2024年/日本/カラー/ 89分
配給:マジックアワー/リトルモア 
公式サイト:https://www.promisedland-movie.jp/
★2024年6月14日㊎MOVIE ONやまがた、鶴岡まちなかキネマにて先行公開
6月29日㊏ ユーロスペースほか全国順次公開




posted by sakiko at 22:20| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする