2019年02月03日

山(モンテ)  原題:Monte  英題:Mountain 

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監督・脚本・編集・音響:アミール・ナデリ
出演:アンドレア・サルトレッティ、クラウディア・ポテンツァ、ザッカーリア・ザンゲッリーニ、セバスティアン・エイサス、アンナ・ボナイウート

およそ一千年前の中世イタリア。アゴスティーノは、南アルプス山麓の小さな村の外れで妻ニーナと息子ジョヴァンニと暮らしている。立ちはだかる山に太陽の光をさえぎられて、作物が育たず、他の家族はよりよい地を求めて去っていった。だが、アゴスティーノは先祖や娘の墓を守るため、この地を離れようとしなかった。周囲から異端者として差別され、遂にはそこに暮らすことも禁じられ、家族と引き離されてしまう。
アゴスティーノは、斧を手に、狂ったように山を砕き始める・・・・

ひたすら山と対峙するアゴスティーノ。ナデリ監督の過去の映画、『水、風、砂』(1989)では、砂嵐の中、水を捜し求める少年、『サウンド・バリア』(2005)では、母の声の入ったカセットテープを探す少年、『ベガス』では庭を掘り続ける男・・・と、執拗なまでに目的に向かって突進する姿を描いて、観る者にも極限状態を突きつけてきた。
ナデリ監督の映画の原点はどの映画も「不可能なものを可能にする」というイランの詩。本作では、太陽の光を先祖代々の地にあびせたいと、山を崩すという途方もないことに挑む男。15年以上、山の映画をと思い、アメリカ、日本、韓国でも探したけれどイメージに合わず、どこからか呼ばれているような気がして、やっとイタリアでここだという山に出会ったとのこと。彫刻のようなイタリアの俳優たちと、険しい山が一体となって、中世の雰囲気をかもし出している。
脚本をつくり、キャスティングし、撮影を終えると、実は編集と音は東京の西荻の部屋に6か月籠って行ったそうだ。
そして、世界のどこにいても、東京フィルメックスの時には、日本に戻ってきてくれるナデリ監督。この『山<モンテ>』が上映された2016年にも、彫刻のような男優アンドレア・サルトレッティさんを伴って上映後のQ&Aに登壇したのが懐かしい。
昨年の東京フィルメックスでは、ナデリ監督特集が組まれ、ロビーで自ら「モンテ、モンテ」と、チラシを配るナデリ監督の姿があった。忍耐を試されることを覚悟の上で、ナデリの描き出した中世イタリアをどうぞ! (咲)

公式サイト、アミール・ナデリ監督による解説をぜひお読みください。

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2016年の東京フィルメックスでのQ&Aの模様は、こちらで

■アップリンク吉祥寺 イベント
2/9(土)10:00—11:49
上映後舞台挨拶 登壇者:アミール・ナデリ監督

2/10(日)11:00—12:49
上映後トークショー 登壇者:アミール・ナデリ監督、黒沢清監督


第73回ヴェネツィア国際映画祭「監督・ばんざい!賞」受賞

2016年/イタリア・アメリカ・フランス/107分
配給:ニコニコフィルム
公式サイト: http://monte-movie.com/
★2019年2月9日(土)よりアップリンク吉祥寺にて公開、以降全国順次公開



posted by sakiko at 09:46
"山(モンテ)  原題:Monte  英題:Mountain "へのコメント
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