2019年11月14日

小さい魔女とワルプルギスの夜(原題:Die kleine Hexe)

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監督:マイク・シェーラー
原作:オトフリート・プロイスラー
脚本:マティアス・パフト
出演:カロリーネ・ヘルフルト(小さい魔女)、ズザンネ・フォン・ボルソディ(ルンプンペル)、アクセル・プラール(アブラクサスの声)

小さい魔女は、森の奥の小さい家にカラスのアブラクサスと住んでいる。年はまだほんの127才。アブラクサスはただのカラスじゃない、なんたって口がきけて小さい魔女のたった一人の相談相手で友達だった。小さい魔女の夢はワルプルギスの夜にブロッケン山で踊ること。でもまだ若い小さい魔女には招待状は届かない。そこでこっそり忍び込むことにした。まんまと踊りの輪に入れた小さい魔女は大喜び、けれども運の悪いことに、意地悪なルンペンプルおばさんに見つかってしまった。こってり油を搾られたうえに、罰としてほうきが燃やされ、来年のワルプルギスの夜に良い魔女になったかどうかのテストを受けることになった。

1957年に発表されたこの「小さい魔女」のお話は、ドイツの児童文学作家のプロイスラ―によって書かれました。ほかに「小さい水の精」「大盗賊ホッツェンプロッツ」(=大どろぼうホッツェンプロッツ)などがあります。この小さい魔女は黒い服にとんがり帽子ではなく、普通のおばさんのような服、頭にはスカーフをかぶっています。退屈は嫌い、面白いことが大好きで、魔女の決まり事をあまり守りません。そそっかしくてアブラクサスによく文句を言われています。
小さい魔女の特殊メイクは鼻だけのようで、ちょっと先っぽが長めになっています。もっと年を取った魔女は曲がるみたい。
ホウキで空飛ぶ場面の景観も素晴らしいですが、魔女の家そのものも、中の様々な家具や道具や小物に目を奪われます。面白そうなものがいっぱい。静止画面にしてよーく観たいくらいです。原作にはもっとエピソードが詰まっています。映画を観てから読むと、本の中で小さな魔女が活躍する場面が浮かびますよ。(白)


2018年/スイス、ドイツ/カラー/103分
配給:ショウゲート
(C)2017 Claussen+Putz Filmproduktion GmbH / Zodiac Pictures Ltd / Studiocanal Film GmbH / Frank-Markus Barwasser - All Rights Reserved
https://littlewitch-movie.jp/
★2019年11月15日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 16:53| Comment(0) | スイス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月29日

ブルーノート・レコード ジャズを超えて(原題:BLUE NOTE RECORDS: BEYOND THE NOTES)

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監督:ソフィー・フーバー
出演:ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ルー・ドナルドソン、ノラ・ジョーンズ、ロバート・グラスパー、アンブローズ・アキンムシーレ、ケンドリック・スコット、ドン・ウォズ、アリ・シャヒード・ムハマド(ア・トライブ・コールド・クエスト)、テラス・マーティン、ケンドリック・ラマー(声の出演) ほか

第二次世界大戦前夜、ナチス統治下のドイツからアメリカに移住した二人の青年、アルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフ。大のジャズ・ファンであった彼らは、1939 年にニューヨークで小さなレコード会社「ブルーノート・レコード」を立ち上げた。
レコーディングにあたって、アーティストに完全な自由を渡し、かつ新曲を書くよう励ます。理想を求め、妥協することのないライオンとウルフの信念は、ジャズのみならず、アート全般やヒップホップ等の音楽に消えることのない足跡を残してきた。

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左:ロバート・グラスパー、右:ハービー・ハンコック

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左:ウェイン・ショーター、中央:ソフィー・フーバー、右:ドン・ウォズ


深夜のラジオで聞いていたのか、耳に残っている曲がいくつもありました。創始者がドイツから逃れてきたユダヤ系移民の青年アルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフ(ライオンとウルフ?とびっくりしたけれど、ウルフの綴りがWolff、オオカミはwolf)。その二人と、アフリカン・アメリカンのアーティストたちの交流のようすを見ることができるのは、とても貴重。人種差別もひどかった時代、BLUE NOTE RECORDSは心の拠り所であったでしょう。お金儲けのためでなく、本当に好きなものを共有している幸せそうな笑顔に、こちらもじんわり温かくなります。
この80年の間にブルーノート・レコードから世に送り出されたレコードは1000枚にもなるそうで、しかも最初の姿勢が今も変わっていないというのにさらに感動してしました。カメラマンでもあったウルフが撮影した写真は、ほとんどのレコードジャケットに使われています。ポジフィルムがたくさん登場します。写真の好きな方も観る価値あり。(白)


2018年/スイス・アメリカ、イギリス合作/85分
配給:EASTWORLD ENTERTAINMENT
協力:スターキャット
https://www.universal-music.co.jp/cinema/bluenote/
★2019年9月6日(金)よりBunkamura ル・シネマほか全国順次公開
posted by shiraishi at 11:30| Comment(0) | スイス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする