2022年01月15日

安魂 日中国交正常化50周年記念 日中合作映画

2022年1月15日(土)~1月28日(金)岩波ホール 2週間特別先行上映ほか全国順次ロードショー 劇場情報
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©2021「安魂」製作委員会

監督:日向寺太郎
原作:周大新/チョウ・ターシン(『安魂』谷川毅訳、河出書房新社刊)
脚本:冨川元文、撮影:押切隆世、照明:尾下栄治 、録音:王宝石
編集:川島章正
音楽:Castle in the Air(谷川公子+渡辺香津美)
製作: 陳斗勇、馮 学良、潘紅偉 、鈴木ワタル、張 朝喜、王欣
プロデューサー:王欣、馮 学良、岩村修
総合企画:田原(ティアン・ユアン)、芸術統括:明振江、美術:姬建 剛
整音:小川武、音響効果:中村佳央、助監督:王昊 陽
ラインプロデューサー:馬 文亮
【出演者】
巍子(ウェイ・ツー):唐大道
强宇(チアン・ユー):唐英建・劉力宏
欒蕾英(ルアン・レイイン):張爽
北原里英:日本人留学生星崎沙紀
陳瑾(チェン・ジン)、シャン・カンチョウ、サイ・ショウイ、ホウ・トウカイ、張立(ジャン・リー)

わが子に先立たれた喪失感と後悔の念を抱え、
息子が生きた証を探し求める父がその先に見つけたものとは


『火垂るの墓』『こどもしょくどう』の日向寺太郎監督と、『うなぎ』(今村昌平監督)の脚本家冨川元文が初タッグを組み中国で製作した日中合作映画。『香魂女-湖に生きる』(謝飛/シェ・フェイ監督)の原作者でもある周大新(チョウ・ターシン)の同名原作を映画化。中国の一人っ子政策の中、周氏の一人息子が若くして亡くなり、その息子との魂の交流を綴った実体験を元にした物語。
この「大切な人に先立たれた人々の心の再生」を描いた原作を元に、脚本家の冨川氏が大胆にアレンジ。「息子と瓜二つの青年との出会い」というシーンを加え主人公・唐大道とその家族が生きていく力を取り戻していく姿を描いた。
社会的名誉もあり、著名な作家の唐大道。彼は自ら選んだ道こそが最も正しい道だと信じて疑わない独善的な人間だった。そしてその信念を息子に押し付けようとした。息子の幸せの為と、恋人の張爽が農村出身という理由だけで別れさせようとした。その直後、息子英健は「父さんが好きなのは、自分の心の中の僕なんだ」という言葉を遺して亡くなってしまった。一人息子の英建を亡くし、「息子はどんな生き方を望んでいたのか」、息子にもう一度会いたいという思いから息子の魂を探す。
キャストは中国の俳優をキャスティング。主人公の小説家唐大道役には巍子(ウェイ・ツー)、息子の英健と出会った青年劉力宏の2役を演じるのは若手俳優・强宇(チアン・ユー)。『サニー 32』『映画 としまえん』の元AKB48の北原里英が、日本人留学生役を中国語を駆使して演じている。企画は、詩の芥川賞と言われるH氏賞を受賞し、谷川俊太郎の研究や中国語翻訳者としても知られる詩人の田原(ティアン・ユアン)氏が企画から携わっています。

製作:河南電影電視製作集團 秉 徳 行遠影視傳媒(北京)
パル企画 大原神馬影視文化発展
浙江聚麗影視傳媒 北京易中道影視傳媒 配給:パル企画 © 2021 「 安魂 」製作委員会
(2021/中国・日本/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/108分)
©2021「安魂」製作委員会
公式HP https://ankon.pal-ep.com/
posted by akemi at 21:21| Comment(0) | 中国・日本合作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月02日

太陽がほしい <劇場版>

2019年8月3日より、東京 UPLINK渋谷、大阪 シネ・ヌーヴォ、愛知 シネマスコーレにて
3館同時ロードショー。他、全国順次公開。
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©2018 Ban Zhongyi

監督・撮影:班忠義(パン・チョンイー)
ナレーション:有馬理恵  
編集:秦岳志  
整音:小川武  
音楽:WAYKIS
出演:万愛花、尹林香、尹玉林、高銀娥::、劉面換、郭喜翠、
   鈴木義雄、金子安次、近藤一、松本栄好、山本泉

中国における日本軍性暴力被害者を20年に渡って取材、<

班忠義監督は、日本軍性暴力被害者の支援活動と並行して20年間撮りためてきた証言の映画化を決意。この企画に賛同した750人の支援者の協力を得、5年の歳月をかけてこの作品『太陽がほしい<劇場版>』を完成させた。
監督は「毎年被害女性の元を訪ね、証言や事実関係の調査・検証をしてきました。24年にわたって活動を続けられたのは、日本の支援者の方々のおかげです」と語っている。
班忠義監督は1958年生まれ。故郷、中国遼寧省撫順市で、近所に住む日本人残留婦人と知り合い、交流を続け1987年日本に留学。その中国残留日本婦人のことを書いた「曽おばさんの海」で、1992年、朝日ジャーナルノンフィクション大賞を受賞。その2年後、支援団体、市民の力で、中国残留日本人に対する帰国促進が議員立法の形で実現。
曽おばさんとの出会いががきっかけで、戦争被害者を調査していた班監督は、1992年、東京で開催された「日本の戦後補償に関する国際公聴会」で、日中戦争当時、日本軍兵士に性暴力を受けたという中国人女性万愛花さんの証言と、体に残された傷跡にショックを受けた。その後、日中戦争の真実を知るため、万愛花さんを始め、日本軍兵士によって性被害を受けた女性たちを中国に訪ね、2000年に韓国出身の被害女性の故郷への思いを描いた『チョンおばさんのクニ』を完成させた。2007年には『ガイサンシーとその姉妹たち』を製作。その後も支援活動と平行して取材を続け、これまでの取材の集大成として『太陽がほしい<劇場版>』が作られた。
万愛花さんは「私は慰安婦ではない」と言っていましたが、中国における女性たちの被害は、従来言われている「慰安婦」の実態とは違うようです。彼女たちの証言によると、ほとんどは家から強制連行され、地元農家や、軍のトーチカや城塞のそばに監禁されていたことが多かったようです。外から施錠され、用を足す時だけ門番の監視のもと外に出ることができました。『太陽が欲しい』とタイトルをつけたのは、当時の彼女たちが発した心からの叫びだそうです。

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万愛花さん ©2018 Ban Zhongyi

被害女性たちの多くは身体的、精神的暴力により、体調や精神に異常をきたしていたけれど一切の補償が受けられず、班監督が訪ねた時、戦後約半世紀を過ぎても癒えることのない苦しみの中にあった。監督は多くの支援者を日本で募り彼女たちの支援を続けた。
このドキュメンタリー作では中国人の被害女性だけでなく、元日本兵とその協力者だった中国人男性たちも証言をしている。元兵士たちは公の場で自ら、中国人女性を拉致、監禁し、性暴力に及んだと語っていたが、その内容は被害女性たちの証言と一致していた。証言できる戦争世代が亡くなり、日本国内で歴史修正主義が台頭してきた今、このような記録が残しされていることは一層重要な意味を持つ。
班忠義監督は、「現在は映画の中で証言してくれた被害女性たちはすでに亡くなっています。生前、彼女たちが力を絞って私に託してくれた証言と、そこで示された事実を映画として広く日本社会に公開することは、長年、聞き取り調査や生活支援に関わってきた私が果たすべき責任だと思っています。
本作の公開を通して、今を生きる日本の人々によって、彼女たちの歩んだ人生に慈愛に満ちたあたたかな光が当てられることを願っています」と語っています。

長年、中国の性暴力被害者、元慰安婦だった方たちを取材してきた班忠義監督の誠意。この方がいたからこそ、中国における日本軍性暴力被害者の記録が残されました。日本人としては、この戦争被害をなかったことにするわけにはいきません。戦争がこういう問題を引き起こすことを肝に銘じて、日本が戦争に向かわないよう行動を起こしていくことを忘れてはいけません。それにしても、不寛容な世界が広がりつつあると感じるこの頃、また戦争が起こらなければいいのですが(暁)。

2018/中国・日本/108分/BD/ドキュメンタリー
公式HP https://human-hands.com/index.html

●上映、トークイベント情報
東京  UPLINK渋谷 TEL.03-6825-5503  8月3日(土)〜16(金)
 トークイベント開催!(各日、上映後)
 3(土) 林博史さん(現代史研究者/関東学院大学教授)、班忠義監督
 4(日) 有馬理恵さん(舞台女優/本作ナレーション担当)
 7(水) 纐纈あやさん(映画監督)、班忠義監督
 10(土) 中野晃一さん(政治学者/上智大学教授)、班忠義監督
 11(日) 班忠義監督
 12(月・祝) 中原道子さん(「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクション・センター共同代表)、班忠義監督
 14(水) 班忠義監督
大阪 シネ・ヌーヴォ TEL.06-6582-1416  8月3日(土)〜23(金)
 4(日) 班忠義監督による舞台挨拶実施!
愛知 シネマスコーレ TEL.052-452-6036  8月3日(土)〜16(金)
 4(日) 班忠義監督による舞台挨拶実施!
神奈川  横浜シネマリン TEL.045-341-3180  9月14日(土)〜
 班忠義監督による舞台挨拶を予定(日程調整中)
広島  横川シネマ  TEL.082-231-1001  11月1日(金)〜
 班忠義監督による舞台挨拶を予定(日程調整中)
広島 シネマ尾道 TEL.0848-24-8222  11月2日(土)〜15日(金)
 班忠義監督による舞台挨拶を予定(日程調整中)

製作:彩虹プロダクション
後援:ドキュメンタリー映画舎「人間の手」、
   中国人元「慰安婦」を支援する会
配給・宣伝:「太陽がほしい」を広める会

*参考
『チョンおばさんのクニ』2000年
中国残留韓国人女性を追ったドキュメンタリー。チョンさんが17才の時、男に大田織物工場へ働きにいかないかと誘われ、朝鮮半島から連れていかれたのは、中国武漢市の慰安所。韓国には帰れず、中国で結婚。しかし、病気になり、祖国への帰国を希望。彼女を帰国させるべく、日本の団体が奔走し、祖国へ旅立ったけど、半世紀を越えて思い続けた故郷に彼女の肉親はおらず、昔の面影すらなかった。帰国の事がマスコミに大きく報道されたことも手伝って、少女時代の親友、姉妹にも会えた。しかし、皆が歓迎してくれたとは言えなかった。ガンが進行し、死ぬ前にまた中国に残した息子や孫に会いたいという彼女の希望はついに実現しなかった。

『ガイサンシーとその姉妹たち』2007年 
日中戦争時代、日本軍の陣営に連れ去られ、性暴力を受けた女性たち。清郷隊という日本軍協力者の中国人が村々を回って、若い女性を連れ去り、日本軍陣営に連れて行き監禁したという。
山西省一の美人を意味する「蓋山西(ガイサンシー)」と呼ばれた侯冬娥(コウトウガ)。その呼び名は彼女の容姿のことだけでなく、同じ境遇に置かれた幼い〝姉妹たち〟を、自らの身を挺して守ろうとした、彼女の優しい心根に対してつけられたものであり、その後の彼女の人生の悲惨を想ってのものだった。蓋山西は、当時一児の母だったが、美人という評判を聞きつけて捕らえられ、日本軍の駐留地に連れて行かれたという。
*シネマジャーナル71号で紹介
posted by akemi at 22:28| Comment(0) | 中国・日本合作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする