監督:ヤクブ・ピョンテク
出演:アレクサンダー・ガジェヴ、レオノーラ・アルメリーニ、エヴァ・ゲヴォルギヤン、ラオ・ハオ、ミシェル・カンドッティ、マルチン・ヴィエチョレク 他
2021年、第18回ショパン国際ピアノコンクール。5年に1度開かれてきた大会は、コロナ禍のため1年延期となった。この大舞台に臨む6人の出場者にスポットをあて、彼らの情熱を余すところなく映し出す。
審査は1次から本選まで全4回、21日間にわたって行われる。ポーランド、ロシア、中国、イタリアなど国籍も育ってきた環境も異なる6人の出場者たち。とてつもない緊張に負けてしまう者もいれば、そのプレッシャーを楽しみ、力に変える者もいる。優しい先生と二人三脚で栄光を目指す者もいれば、威圧的な指導者に押しつぶされそうになる者もいる。だが、幼いころからここで演奏することを夢見てきた強い思いは同じ。栄冠をつかむのは誰なのか。そのとき彼らは何を思うのか。
本作はポーランド映画としてはじめて国際エミー賞の芸術番組部門最優秀賞を受賞した。
全く音楽の素養がないので、こういうドキュメンタリーを観るとあの指の動き、長い楽曲を譜面も見ずに弾きこなすのに圧倒されるばかりです。演奏を楽しむばかりでなく、子供の頃からずっとこういうコンクールに出場し、より良い結果を出すことを目標に精進してきたのでしょう。自分が上達したと思っても、気が抜けません。ライバルたちもまたさらに上を目指しています。優劣や順序など意に介さない人生もあれば、しのぎを削ることを励みに頑張る人生もあります。
6人の若きピアニストたちの姿には、一心に何かに向かう神々しさまで感じられました。幸あれ。(白)
ショパン国際ピアノコンクールとは──
フリデリク・ショパン研究所がポーランドのワルシャワで開催する、世界最古の国際ピアノコンクール。
1927年に第一回が行われ、第二次大戦中に中断するも、その後は5年に1度開催される。課題曲はすべてショパン作品で占められる。
スタニスラフ・ブーニン、マルタ・アルゲリッチら多くの名だたるピアニストを輩出し、出場を果たすだけで名誉なこと、入賞すればその後の成功が約束される随一のコンクールとあって、世界中の若きピアニストたちが頂点を目指す憧れのステージ。
2023年/ポーランド/カラー/89分
配給:コピアポアフィルム
(C)Pianoforte
https://pianoforte-movie.jp/
★2025年9月26日(金)全国ロードショー


