2019年08月01日

カーライル ニューヨークが恋したホテル 原題:Always at the Carlyle

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監督・脚本:マシュー・ミーレー 
撮影:ジャスティン・ベア 音楽:アール・ローズ
出演:ジョージ・クルーニー、ウェス・アンダーソン、ソフィア・コッポラ、アンジェリカ・ヒューストン、トミー・リー・ジョーンズ、
ハリソン・フォード、ジェフ・ゴールドブラム、ウディ・アレン、ヴェラ・ウォン、アンソニー・ボーデイン、ロジャー・フェデラー、ジョン・ハム、レニー・クラヴィッツ、ナオミ・キャンベル、エレイン・ストリッチ

ニューヨークにある1930年創業の高級ホテル「The Carlyle, A Rosewood Hotel」。ここは映画『ハンナとその姉妹』や『セックス・アンド・ザ・シティ』のロケ地としても知られ、多くのセレブたちを迎えてきた。その魅力を、ジョージ・クルーニーをはじめ、ウェス・アンダーソン、ソフィア・コッポラらが語る。洗練されたスタッフによる接客の様子も映し出される。

「毎月旅行」を12年更新している身でも、1泊200万円のスイートルームや5000円のオレンジジュースには縁がない…(当然だ(笑))。敷居の高いセレブ御用達ホテルの奥座敷はどうなっているのか?働いている人々は?馴染み客はどんなホテル体験を?そんな好奇心を十二分に満たしてくれる極上ドキュメンタリー。観終わった観客の殆どがカーライルに恋をしているかもしれない。

規格外に超ゴージャスな空間でありながら、家族のように出迎えてくれるスタッフたち、宿泊客のイニシャルを縫い込んだ枕カバー、食事の好みを完全に把握しているシェフ、セレブたちの様々な逸話を知っているに違いない彼らの口は堅い。流石に1930年創業の重みと誇りを背負っているのだ。
「英国のウィリアム王子ご夫妻の予約電話を受けたのは私だけど、それを伝えられるのはごく少数のスタッフだけ。家族にも誰にも言えなかった」と語る電話交換手の言葉からも分かり得よう。

それでも、ダイアナ妃とスティーブ・ジョブズ、マイケル・ジャクソンが同じエレベーターに乗り合わせた瞬間のことを想像すると、陶然としてしまう。逝ってしまった人々の煌びやかな想い出もスタッフの胸の中にしまってあるのだろう。

音楽ファンには、ホテル内のクラブに出演した一流ミュージシャンたちのステージが垣間見られるのも喜びだ。どんなステージが繰り広げられているかは観てのお楽しみ♪
『バーグドルフ&グッドマン/魔法のデパート』『ティファニー/ ニューヨーク五番街の秘密』に続く、マシュー・ミーレー監督の”ニューヨーク三部作”の中でも最高傑作。エレベーターマンや清掃係、伝説のコンシェルジュなどなど、裏で支えるプロフェッショナルな仕事ぶりに触れられる貴重な時間だ。(幸)


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2018年/92分/アメリカ/カラー/16:9/ステレオ  
配給:アンプラグド
© 2018 DOCFILM4THECARLYLE LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
公式サイト: http://thecarlyle-movie.com/
8月9日(金)よりBunkamuraル・シネマ他、全国順次公開
posted by yukie at 11:21| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月19日

マーウェン(原題:Welcome To Marwen)

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監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ロバート・ゼメキス、キャロライン・トンプソン
撮影:C・キム・マイルズ
音楽:アラン・シルヴェストリ
出演:スティーヴ・カレル(マーク・ホーガンキャンプ/ホーギー大尉)、レスリー・マン(ニコル/ニコル)、ダイアン・クルーガー(デジャ・ソリス/ベルギーの魔女)、メリット・ウェヴァー(ロバータ/ロバータ)、ジャネール・モネイ(ジュリーG.I.ジュリー)、エイザ・ゴンザレス(カラーラ/カラーラ)、グウェンドリン・クリスティー(アナ/アナ)、レスリー・ゼメキス(シュゼット)、ニール・ジャクソン(カート/SS将官クルト・マイヤー)

ヘイトクライムにより5人の男に暴行を受け、昏睡状態に陥ったマーク・ホーガンキャンプ。9日後目覚めたものの記憶は飛び、脳に障害が残って日常生活もおぼつかなくなった。襲撃の後遺症(PDSD)に悩みつつ、セラピー代わりにカメラを手にする。自宅にフィギュアのための「マーウェン」村を作り、G.Iジョーのホーギー大尉と5人のバービー人形を住人とした。彼らはマークの想像の世界で日々ナチスの親衛隊と闘い、マークはそれを撮影する。近隣の理解と協力のもと、マークの写真は世に出ていく。

もとは実話で、2010年ジェフ・マルムバーグ監督のドキュメンタリー『マーウェンコル』をフィクションとして映画化したもの。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズや『フォレスト・ガンプ』など多くの作品で楽しませてくれたロバート・ゼメキス監督、ティム・バートン作品の脚本家として知られるキャロライン・トンプソンと組んでこの作品を送り出しました。
マークはスティーヴ・カレル。ほんとにもうなんにでもなれる俳優です。マークは想像の世界でホーギー大尉になり、マークに関わる美女たちはバービー人形のキャラとして活躍します。このCGすごいですよ!!俳優と人形を見比べてみてください。
ダイアン・クルーガー演じる魔女(人形)も登場して、ファンタジー色たっぷりです。あの家とフィギュアをじっくり見たい。が、マークはヘイトクライムの被害者。裁判に事件の証人として立つまでの重い重い足跡も描いています。(白)


2018年/アメリカ/カラー/シネスコ/116分
配給:PALCO
(c)2018 UNIVERSAL STUDIOS
https://www.marwen-movie.jp/
★2019年7月19日(金)TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 23:12| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月14日

アポロ11 完全版   原題:APOLLO11 

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監督・編集・プロデューサー:トッド・ダグラス・ミラー 
出演:ニール・アームストロング、バズ、・オルドリン、ジャネット・アームストロング、マイケル・コリンズ、ジャック・ベニー 他

月面着陸50周年記念ドキュメンタリー

1969年7月16日、アポロ11号はニール・アームストロング船長、マイケル・コリンズ、バズ・オルドリンの3人の宇宙飛行士を乗せ、大勢が見守る中、月に向かって飛び立つ。7月20日、人類史上初の月面着陸を成し遂げる。月面を歩き、星条旗を立てるアームストロング船長。その後、7月24日に地球へ無事生還。

人類が初めて月面に到達して50年。本作は、アメリカ公文書記録管理局(NARA)とNASAにより新たに発掘された、70mmフィルムのアーカイブ映像や11,000時間以上もの音声データを基に制作された。これまでに作られたドキュメンタリーでも使用された素材もあるが、それは70mmの素材を35mmにカットしたものだった。圧倒的な映像が迫ってくる本作。ぜひ劇場で観てほしい。

打ち上げから帰還までの9日間に密着。
打ち上げ前の緊張高まるケネディ宇宙センター。3人の宇宙飛行士が宇宙服に着替える姿と共に、彼ら3人の赤ちゃんの頃から結婚式や家族との写真が映し出される。いよいよ乗り組み、秒読み開始。沿岸には、発射するアポロ11号を見届けようと鈴なりの人、人、人。推定百万人。まさに私たちも、その一人となれる。

米ソが冷戦下にあった1961年、ジョン・F・ケネディ大統領が、10年以内に人類を月に到達させると力強く演説する姿が映し出された。そのケネディ大統領は、1963年11月にダラスで銃弾に倒れ、ソ連に先駆け人類が月面着陸した快挙を知ることがなかったことに思わず涙。でも、このケネディ大統領暗殺が月面着陸をなんとしても成し遂げなければという引き金になったということを知り、これまた歴史の皮肉と唸った。

冷戦という状況の中で進められた宇宙開発競争。月に降り立ったこと自体、驚くべきことだけど、遠く離れた月に到達した映像が届くのも、声が届くのも、思えば不思議。人間の叡智は凄い。
50年前、宇宙飛行士が月面を歩く姿を観た時には、まだ10代だった私。その凄さに実は気がついてなかったような気がする。この50年、科学技術はますます進んでいる。でも、何か忘れてないかと、ふと思う。(咲)

2019年/アメリカ/英語/93分/G  
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
COPYRIGHT © 2019 MOON COLLECTORS LLC
公式サイト:http://apollo11-movie.jp
★2019年月19日(金)より、109シネマズ 二子玉川ほか全国ロードショー





posted by sakiko at 15:30| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月13日

チャイルド・プレイ(原題:CHILD’S PLAY) 

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監督:ラース・クレヴバーグ
脚本:タイラー・バートン・スミス
出演:オーブリー・プラザ、ガブリエル・ベイトマン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、マーク・ハミル(声の出演)

最先端テクノロジー企業・カスラン社の期待の新商品、“バディ人形”。引っ越しをして友達がいない少年アンディは、誕生日に音声認識やセンサー付きカメラ、高解像度画像認識などの機能が付いた高性能人形を母親からプレゼントされる。自らを“チャッキー”と名乗る人形だが、実は欠陥品だと判明。的外れな受け答えに最初はあきれるアンディだが、「君が一番の親友だよ」と話すチャッキーに次第に夢中になる。その後、“彼”が豹変することなど知らずに――。

きっかけは言葉にした心の不快感。故意に改悪されたプログラム内蔵のAI人形が本音と建前の使い分けや心のひだが理解できず、額面通りに受け取ってしまい暴走。人々を恐怖に陥れる。家電も連携して襲ってくるので、どこでどう襲われるのかが予測もつかない。さらに情報操作により、精神的苦痛も与える。これまでの作品のように怨念によるものではないので、現実に起こりえるかもという不安が恐怖を煽る。また、AI人形でなくても、想像力に欠け、相手の言葉を悪面通りにしか理解できない人が犯罪を起こすかもしれないと恐怖は留まるところを知らない。かなりグロいシーンもあるので自衛が必要。(堀)

2019年/アメリカ/カラー/90分
配給:東和ピクチャーズ
© 2019 Orion Releasing LLC. All Rights Reserved.
CHILD’S PLAY is a trademark of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.
公式サイト:https://childsplay.jp
★2019年7月19日(金)全国ロードショー
posted by ほりきみき at 18:48| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月11日

さらば愛しきアウトロー 原題:THE OLD MAN &THE GUN

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監督、脚本:デヴィッド・ロウリー
原作:デイヴィッド・グラン
出演:ロバート・レッドフォード、ケイシー・アフレック、シシー・スペイセク、ダニー・グローヴァー、トム・ウェイツ、チカ・サンプター、キース・キャラダイン

1980年代初頭からアメリカ各地で多発した銀行強盗事件の犯人であるフォレスト・タッカーは、15歳で初めて投獄されて以来、逮捕、脱獄を繰り返していた。彼は発砲もしなければ暴力も振るわないという風変わりなスタイルを貫き、粗暴な強盗のイメージとはほど遠い礼儀正しい老人だった。

ロバート・レッドフォード、アラン・ドロン…。欧米を代表する2枚目スターが時を同じくして引退を表明したことは、オールドファンとして考え深いものがある。演技以前の存在感(下手という意味ではなく)、スター・オーラ、スクリーンとの親和性や安定感に於いて、この2人を凌ぐ存在は今後しばらくは登場しないだろう。

レッドフォード、御歳83歳。本編のような快作で60年あまりの俳優人生の終止符を打つとは、なんと潔い幕切れか。花道を飾る送り出しびとは、自らが主催する「サンダンス映画祭」で見出され、『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』を監督して脚光を浴びたデビッド・ロウリー。相手役にシシー・スペイセクを配したことが成功の要因ではないか。温かく自然なもの腰、人懐こい笑顔、イノセントな瞳、市井の女を演じさせたら右に出る女優はいないだろう。レッドフォードとの絶妙な相性を見せてくれる。

銀行強盗仲間には、味わい深いトム・ウェイツとダニー・グローバー、レッドフォードを追い詰める刑事役を若手実力派のケイシー・アフレック、そしてキース・キャラダインまでカメオ出演させる粋な計らいが憎い。キャラダインの場面は是非お見逃しないように…。

終盤、銀行強盗や脱獄の履歴を過去の出演作と重ねる場面には胸が熱くなる。若かったレッドフォード…。この人の映画を観ていた”あの頃この頃”の想い出が否が応でもフラッシュバックする。かといって、決して感傷に溺れず、淡々とした描出に終止するロウリー監督の手腕により、余韻の残るエンドロールとなった。
アメリカン・ニューシネマでアンチ・ヒーローを演じてきたレッドフォードが、発砲もせず笑顔の似合う83歳になったのだ。幸せな気持ちになること請け合いの佳作である。(幸)


2018年/アメリカ/英語/93分/シネマスコープ/カラー/
Photo by Eric Zachanowich. © 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation All
提供:バップ、ロングライド 
配給:ロングライド 
公式サイト:longride.jp/saraba/
★2019年7月12日よりTOHOシネマズシャンテほかにてロードショー
posted by yukie at 11:58| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする