2026年03月08日
96分(原題:96分鐘)
監督:ホン・ズーシュアン
脚本:ホン・ズーシュアン、 イボンヌ・チェン、 ヤン・ワンジュ
出演:リン・ボーホン、ヴィヴィアン・スン、ワン・ポーチエ、リー・リーレン
台北から南部・高雄へ向かう台湾新幹線(高鉄)の車内。爆弾処理専門家のカンレンは母親と妻と乗車していた。3年前の爆破事件の追悼式に出席した帰りで多くの遺族も一緒だ。在職していたころの元上司から「列車に爆弾が仕掛けられている」と知らされる。しかも列車を停めると爆発するという。台北から高雄までは96分。カンレンはこの96分の間に爆弾を見つけ出し、危機を解除しなければならない。犯人の目的は一体何なのか、
台湾の新幹線に爆発物がしかけられ、台北から高雄までノンストップで走る96分の間に見つけ出さねば、乗客の命にかかわります。乗車していた警官たちが必死で犯人と爆弾を探します。冒頭のシーンから爆発物処理で緊張しますが、リン・ボーホンりりしくて良いです。この事件の犯人にもそれなりの事情はあるのですが、巻き込まれる乗客には罪はありません。車内での処理や乗客をどうやって助けるか、観ていてドキドキでした。
列車に爆弾が仕掛けられるという映画はいくつかありました。昨年の『新幹線大爆破』は1975年の同名作品のリメイク。高倉健主演で”こだま”を時速80km以下にできないというものでした。新しいほうは、”はやぶさ”で時速100km、JRの全面協力で鉄ヲタさんも嬉しかったはず。(白)
2025年/台湾/カラー/スコープサイズ/120分
配給:ハーク
https://hark3.com/archives/2264
★2026年3月13日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
2026年02月22日
湯徳章―私は誰なのか 原題:尋找湯德章
2026年2月28日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開 劇場情報
台湾の記憶をたどる 時を経て語られる、激動の時代を歩んだ一人の男の生涯
監督・撮影:黃銘正(ホァン・ミンチェン) 連楨惠(リェン・チェンフイ)
プロデューサー:連楨惠(リェン・チェンフイ)
出演:ドキュメンタリー部分
ジャーナリスト 楊淑芬(ヤン・シューフェン)
莉莉青果店 店主 李文雄(リー・ブンヒョン)
湯徳章 養子 湯聡模(トゥン・ツォンボォ)
劇部分:鄭有傑(チェン・ユウチェ)
企画・製作:角子影音製作有限公司
配給/国際版権:希望影視行銷股份有限公司
助成機関:文化部影視及流行音楽産業局 台南市政府文化局
監修:栖来ひかり
日本語字幕:加藤浩志
台湾で生まれ育った日本人たちの望郷の想いを記録したドキュメンタリー映画『湾生回家』の黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督が、連楨惠(リェン・チェンフイ)とともに、共同監督として5年の歳月をかけて制作した最新作。日本統治下、そして国民党による一党独裁体制―。台湾人のアイデンティティと向き合い、激動の時代を生き抜いた一人の男・湯徳章(トゥン・テッチョン)とはどういう人物なのかという問いから映画は生まれた。
湯徳章(トゥン・テッチョン)
台湾は日清戦争後、1895年(明治28年)から日本の統治領になったが、湯徳章は1907年(明治40年)、日本人の父(警察官)と台湾人の母のもと台南で生まれた。8歳の時、父・新居徳蔵が噍吧哖事件に巻き込まれ殉職。新居姓から湯姓
湯徳章本人も1926年(大正15年)19歳の時に警察官になった。1935年(昭和10年)叔父・坂井又蔵の養子になり、姓を「坂井」に改める。1940年(昭和15年)33歳の時、日本に渡り、司法を学び弁護士資格を取得。1943年(昭和18年)36歳で台南に戻り、姓を「湯」に。弁護士として人々のため尽力した。1947年(昭和22年)2月28日、二二八事件が勃発し、湯徳章は身を挺して混乱の収拾に尽力し多くの市民を守ったが、1947年3月11日、高雄から台南に進駐してきた軍に逮捕され拷問を受け、3月13日、町中を引き回されたうえで台南市の中心部にある民生緑園(現・湯徳章紀念公園)で公開処刑された。40歳だった。その時の事情で、何回も苗字が変わった。
1947年3月13日、今では整備されたロータリーの中心にある公園で一人の男が処刑された。彼・湯徳章が生まれたのは1907年、台湾が日本の植民地だった頃。先住者と日本からの移住者との間に発生する摩擦のなかで、「台湾人」というアイデンティティが形成された時代でもあった。湯徳章も日本人なのか、台湾人なのか、悩んだことでしょう。
日本の敗戦後、台湾は中華民国政府の統治下に置かれるが、国民党政権の抑圧や腐敗に台湾の民衆は不満と怒りを募らせ「二二八事件」が起こった。以降、長きにわたる言論弾圧と戒厳令が敷かれる。事件にまつわる人や物事を語ることは禁じられ、台湾の記憶の奥に静かに封じられていった。
現在、台南には湯徳章の名を冠した公園や旧居、道路が残されているが、多くの台湾人、さらには台南の地元住民でさえ、彼の人物像を知る人は少ない。湯徳章の名誉が回復されたのは、38年間続いた戒厳令が解除された1987年以降。
映画は彼の足跡をたどる旅に観客を導く。息子(養子)・湯聡模(トゥン・ツォンボォ)や姪(聡模の実の姉)、ロータリー近くにある果物屋の店主、ジャーナリスト、歴史家、作家など、何人もの人に取材、当時の新聞記事などたくさんの資料等々。関わりのあった人々の証言や記録を紐解きながら湯徳章の人物像、そして彼が歩んだ人生の輪郭を浮かび上がらせていく。
台湾の未来を切り開こうとしていたのに、その志を果たす前に命を奪われた彼の想いとは—…。これは湯徳章のアイデンティティをたどるだけではなく、台湾の記憶をもたどる物語。湯徳章の人柄、生涯を時代の変化とともに、発見していくような構成で描き出した。
当時を再現するシーンでは、監督であり俳優としても活躍する鄭有傑(チェン・ユウチェ)が湯徳章を演じた。歴史の狭間に埋もれ忘れ去られかけた人物を体現し、湯徳章の人物像の解釈をより深めていく。湯徳章を演じる過程で、鄭有傑自身もまた、台湾と日本の狭間に生きる一人の人間として(台湾華僑)、自らのルーツと向き合う時間を過ごしたという。その思いは作品の中でも静かに語られ、湯徳章の生きた時代と、今を生きる私たちの姿が重なり、そこで生きる人々の温かな繋がりを見つめる。
*鄭有傑監督作品:『シーディンの夏(原題:石碇的夏天)』(2001)、『親愛なる君へ(原題:親愛的房客)』(2020)など
7本の路が繋がるロータリーの中央にある公園(湯徳章紀念公園)に「湯徳章」の銅像がある。しかし、台南でも「湯徳章」のことを知る人は少ない。それは二二八事件について語ることがずっとタブーだったから。70年代に学生だった黄銘正監督は、そんな時代だったという。1987年に戒厳令が解除され、その後に学生になった人たちは、名誉回復し教科書にも載っているという湯徳章のことを知っている。
監督は、タブーだった二二八事件のことを扱うとは思ってもみなかったそうだが、前作『湾生回家』のあと、「湯徳章」のことを知り、彼を訪ねるドキュメンタリーを作った。日本人としても、「湯徳章」という方がいたということを知ることができた。それにしても、この公園は日本統治時代は「大正公園」と言っていたらしいので、この公園は大正時代からあったのだろうか。ここには以前、「児玉源太郎」(第4代台湾総督)の像、その後は「蒋介石」の像があったらしく、映画の冒頭、その二つの像が並んで出てきてびっくり。また、古い資料もいっぱい出てきて、台湾は支配者が変わっても、そういうものをちゃんと保存していると驚いた(暁)。
公式HP https://thngtek-chiong.com/
後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター 宇土市
配給・宣伝 太秦
【2024 台湾 DCP 93分】
●イベント情報
【2月28日(土)初日舞台挨拶】
◆ユーロスペース
日時:10:30回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督、連楨惠(リェン・チェンフイ)監督
劇場:ユーロスペース(渋谷区円山町1‐5 KINOHAUS 3F)
劇場HP: http://www.eurospace.co.jp/
※マスコミ等の撮影が入る場合がございます。
その際、お客様が映像等に映り込む可能性がございますこと予めご了承ください。
◆kino cinéma立川髙島屋S.C.館
日時:13:35回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督、連楨惠(リェン・チェンフイ)監督
劇場:kino cinéma立川髙島屋S.C.館(立川市曙町2-39-3 立川髙島屋8F)
劇場HP: https://kinocinema.jp/tachikawa/
◆シネマロサ
日時:16:15回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督、連楨惠(リェン・チェンフイ)監督
劇場:シネマ・ロサ(豊島区西池袋1-37-12 ロサ会館内)
劇場HP: https://www.cinemarosa.net/
【3月1日(日)大阪公開記念舞台挨拶】
◆第七藝術劇場
日時:10:00回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督
劇場:第七藝術劇場(大阪市淀川区十三本町1丁目7−27)
劇場HP: https://nanagei.com/index.html
◆kino cinéma心斎橋
日時:13:30回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督
劇場:kino cinéma心斎橋(大阪市中央区西心斎橋1丁目6−14)
劇場HP: https://kinocinema.jp/shinsaibashi/
台湾の記憶をたどる 時を経て語られる、激動の時代を歩んだ一人の男の生涯
監督・撮影:黃銘正(ホァン・ミンチェン) 連楨惠(リェン・チェンフイ)
プロデューサー:連楨惠(リェン・チェンフイ)
出演:ドキュメンタリー部分
ジャーナリスト 楊淑芬(ヤン・シューフェン)
莉莉青果店 店主 李文雄(リー・ブンヒョン)
湯徳章 養子 湯聡模(トゥン・ツォンボォ)
劇部分:鄭有傑(チェン・ユウチェ)
企画・製作:角子影音製作有限公司
配給/国際版権:希望影視行銷股份有限公司
助成機関:文化部影視及流行音楽産業局 台南市政府文化局
監修:栖来ひかり
日本語字幕:加藤浩志
台湾で生まれ育った日本人たちの望郷の想いを記録したドキュメンタリー映画『湾生回家』の黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督が、連楨惠(リェン・チェンフイ)とともに、共同監督として5年の歳月をかけて制作した最新作。日本統治下、そして国民党による一党独裁体制―。台湾人のアイデンティティと向き合い、激動の時代を生き抜いた一人の男・湯徳章(トゥン・テッチョン)とはどういう人物なのかという問いから映画は生まれた。
湯徳章(トゥン・テッチョン)
台湾は日清戦争後、1895年(明治28年)から日本の統治領になったが、湯徳章は1907年(明治40年)、日本人の父(警察官)と台湾人の母のもと台南で生まれた。8歳の時、父・新居徳蔵が噍吧哖事件に巻き込まれ殉職。新居姓から湯姓
湯徳章本人も1926年(大正15年)19歳の時に警察官になった。1935年(昭和10年)叔父・坂井又蔵の養子になり、姓を「坂井」に改める。1940年(昭和15年)33歳の時、日本に渡り、司法を学び弁護士資格を取得。1943年(昭和18年)36歳で台南に戻り、姓を「湯」に。弁護士として人々のため尽力した。1947年(昭和22年)2月28日、二二八事件が勃発し、湯徳章は身を挺して混乱の収拾に尽力し多くの市民を守ったが、1947年3月11日、高雄から台南に進駐してきた軍に逮捕され拷問を受け、3月13日、町中を引き回されたうえで台南市の中心部にある民生緑園(現・湯徳章紀念公園)で公開処刑された。40歳だった。その時の事情で、何回も苗字が変わった。
1947年3月13日、今では整備されたロータリーの中心にある公園で一人の男が処刑された。彼・湯徳章が生まれたのは1907年、台湾が日本の植民地だった頃。先住者と日本からの移住者との間に発生する摩擦のなかで、「台湾人」というアイデンティティが形成された時代でもあった。湯徳章も日本人なのか、台湾人なのか、悩んだことでしょう。
日本の敗戦後、台湾は中華民国政府の統治下に置かれるが、国民党政権の抑圧や腐敗に台湾の民衆は不満と怒りを募らせ「二二八事件」が起こった。以降、長きにわたる言論弾圧と戒厳令が敷かれる。事件にまつわる人や物事を語ることは禁じられ、台湾の記憶の奥に静かに封じられていった。
現在、台南には湯徳章の名を冠した公園や旧居、道路が残されているが、多くの台湾人、さらには台南の地元住民でさえ、彼の人物像を知る人は少ない。湯徳章の名誉が回復されたのは、38年間続いた戒厳令が解除された1987年以降。
映画は彼の足跡をたどる旅に観客を導く。息子(養子)・湯聡模(トゥン・ツォンボォ)や姪(聡模の実の姉)、ロータリー近くにある果物屋の店主、ジャーナリスト、歴史家、作家など、何人もの人に取材、当時の新聞記事などたくさんの資料等々。関わりのあった人々の証言や記録を紐解きながら湯徳章の人物像、そして彼が歩んだ人生の輪郭を浮かび上がらせていく。
台湾の未来を切り開こうとしていたのに、その志を果たす前に命を奪われた彼の想いとは—…。これは湯徳章のアイデンティティをたどるだけではなく、台湾の記憶をもたどる物語。湯徳章の人柄、生涯を時代の変化とともに、発見していくような構成で描き出した。
当時を再現するシーンでは、監督であり俳優としても活躍する鄭有傑(チェン・ユウチェ)が湯徳章を演じた。歴史の狭間に埋もれ忘れ去られかけた人物を体現し、湯徳章の人物像の解釈をより深めていく。湯徳章を演じる過程で、鄭有傑自身もまた、台湾と日本の狭間に生きる一人の人間として(台湾華僑)、自らのルーツと向き合う時間を過ごしたという。その思いは作品の中でも静かに語られ、湯徳章の生きた時代と、今を生きる私たちの姿が重なり、そこで生きる人々の温かな繋がりを見つめる。
*鄭有傑監督作品:『シーディンの夏(原題:石碇的夏天)』(2001)、『親愛なる君へ(原題:親愛的房客)』(2020)など
7本の路が繋がるロータリーの中央にある公園(湯徳章紀念公園)に「湯徳章」の銅像がある。しかし、台南でも「湯徳章」のことを知る人は少ない。それは二二八事件について語ることがずっとタブーだったから。70年代に学生だった黄銘正監督は、そんな時代だったという。1987年に戒厳令が解除され、その後に学生になった人たちは、名誉回復し教科書にも載っているという湯徳章のことを知っている。
監督は、タブーだった二二八事件のことを扱うとは思ってもみなかったそうだが、前作『湾生回家』のあと、「湯徳章」のことを知り、彼を訪ねるドキュメンタリーを作った。日本人としても、「湯徳章」という方がいたということを知ることができた。それにしても、この公園は日本統治時代は「大正公園」と言っていたらしいので、この公園は大正時代からあったのだろうか。ここには以前、「児玉源太郎」(第4代台湾総督)の像、その後は「蒋介石」の像があったらしく、映画の冒頭、その二つの像が並んで出てきてびっくり。また、古い資料もいっぱい出てきて、台湾は支配者が変わっても、そういうものをちゃんと保存していると驚いた(暁)。
公式HP https://thngtek-chiong.com/
後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター 宇土市
配給・宣伝 太秦
【2024 台湾 DCP 93分】
●イベント情報
【2月28日(土)初日舞台挨拶】
◆ユーロスペース
日時:10:30回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督、連楨惠(リェン・チェンフイ)監督
劇場:ユーロスペース(渋谷区円山町1‐5 KINOHAUS 3F)
劇場HP: http://www.eurospace.co.jp/
※マスコミ等の撮影が入る場合がございます。
その際、お客様が映像等に映り込む可能性がございますこと予めご了承ください。
◆kino cinéma立川髙島屋S.C.館
日時:13:35回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督、連楨惠(リェン・チェンフイ)監督
劇場:kino cinéma立川髙島屋S.C.館(立川市曙町2-39-3 立川髙島屋8F)
劇場HP: https://kinocinema.jp/tachikawa/
◆シネマロサ
日時:16:15回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督、連楨惠(リェン・チェンフイ)監督
劇場:シネマ・ロサ(豊島区西池袋1-37-12 ロサ会館内)
劇場HP: https://www.cinemarosa.net/
【3月1日(日)大阪公開記念舞台挨拶】
◆第七藝術劇場
日時:10:00回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督
劇場:第七藝術劇場(大阪市淀川区十三本町1丁目7−27)
劇場HP: https://nanagei.com/index.html
◆kino cinéma心斎橋
日時:13:30回上映後 舞台挨拶
登壇:黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督
劇場:kino cinéma心斎橋(大阪市中央区西心斎橋1丁目6−14)
劇場HP: https://kinocinema.jp/shinsaibashi/
2026年01月13日
サリー 原題:莎莉 英題:Salli
2026年1月16日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開 劇場情報

© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
ついに巡り会えた運命の人は、国際ロマンス詐欺師!?
監督:リエン・ジエンホン
脚本:リエン・ジエンホン エッセイ・リウ
製作:アマンダ・ツァン・レイナート ワン・ウェイレン デニス・ウー リア・リー
撮影:リャオ・チンヤオ
出演:
リン・フイジュン:エスター・リウ「華燈初上 −夜を生きる女たち−」
リン・ウェイホン:リン・ボーホン『僕と幽霊が家族になった件』
ハオ:リー・インホン、
ヤン・リーイン、タン・ヨンシュイ
気がつけば38歳独身✕地方暮らしのサリーが“大切なもの”を見つけるまで
台湾の山間部で鶏を飼い、ファームを営む38歳の独身女性リン・フイジュン。長年面倒を見てきた弟の結婚式を間近に控えている。独り身のフイジュンを案ずる叔母からは結婚をせかされてうんざりしている。そんな中、上海からやってきた高校生の姪から半ば強引にマッチングアプリに登録されてしまったフイジュンは、“サリー”というニックネームでアプリを始めてみた。パリで画廊を営むフランス人のマーティンが連絡をしてきた、やりとりが始まり、ほどなくして求愛される。周囲からはロマンス詐欺だと警告される中、フイジュンは真実の愛を確かめようと、マッチングアプリで出会った“運命の人”を追ってパリへ向かう。
近年、世界中で社会問題化しているロマンス詐欺を題材に、ひとりの女性が大切なものを見つけていく姿を描く。2019年、台湾アカデミー(金馬奨)の企画コンペで絶賛され、第28回釜山国際映画祭でのワールドプレミアを皮切りに、第19回大阪アジアン映画祭で「来るべき才能賞」「ABC テレビ賞」をダブル受賞。また、第26回台北映画賞では最優秀音楽賞(リー・インホン)を受賞した他、主要5部門にノミネートされた。
監督は、本作で長編デビューしたリエン・ジエンホン。ロマンス詐欺のニュースに心を痛め、被害に遭った人や家族に取材を重ね6年の歳月をかけ、台湾とフランスを舞台に映画を完成させた。共同脚本は「父の初七日」で知られる台湾のベストセラー作家エッセイ・リウが参加。主人公フイジュンを演じるのは、伝説的アイドルデュオ「Sweety」でデビューし、近年は役者や司会として活躍するエスター・リウ。実年齢より上の役をノーメイクで演じ、愛すべきキャラクターを熱演。弟のウェイホン役は『僕と幽霊が家族になった件』(2023年)や『恋の病 ~潔癖なふたりのビフォーアフター~』(2020年)の人気俳優リン・ボーホン。幼馴染ハオ役は、台湾ヒップホップ界の人気アーティストで、本作の音楽も担当したリー・インホンが務める。その他、愛らしいニワトリや飼い犬“サツマイモ”も出演。ほのぼのとしてゆったりしている農村光景に癒される。

© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
「ロマンス詐欺」というのがあるのは知っていたけど、マッチングアプリが発達して、国際的な「ロマンス詐欺」まで広がっているとはびっくり。しかも台湾の片田舎の女性が騙されるというのがいかにも現代らしい。最初の山村風景から、後半、エッフェル塔が出てきたり、パリの街が出て来たりと、そのギャップが面白いし、田舎でのダサいフイジュンがパリに行き、あか抜けした女性になっていく姿が素晴らしい(暁)。
フイジュンが本気でパリの男と結婚する気になっているのをみて、マッチングアプリに彼女を登録した15歳の姪シンルーは、「こんなの遊び。本気にしちゃダメ」と冷静です。でも、世の中には、こうして本気になる人がいるのですねぇ。以前、ロマンス詐欺に引っかかった漫画家の女性が恥をしのんでテレビ番組で経験を語っているのを見たことがあります。教養もある女性が、なぜ詐欺に?と思いましたが、自分も何かのはずみに引っかかるかもしれません。注意注意!
フイジュンがパリのツアーで知り合った中年女性メイユーの「離婚した後、何人もの男と付き合ったけれど、45歳の時、一人でも人生は楽しめると悟った」という言葉が印象に残りました。フイジュンも、吹っ切れたようにパリの一人旅を楽しみ、台湾に帰ります。
サリーは、シリーsilly(愚か者)じゃない! そんな人生を彼女は歩んでいくでしょう。(咲)
公式HPはこちら
2023年|台湾・フランス|105分|中国語・英語・フランス語|
配給:アニモプロデュース
© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
ついに巡り会えた運命の人は、国際ロマンス詐欺師!?
監督:リエン・ジエンホン
脚本:リエン・ジエンホン エッセイ・リウ
製作:アマンダ・ツァン・レイナート ワン・ウェイレン デニス・ウー リア・リー
撮影:リャオ・チンヤオ
出演:
リン・フイジュン:エスター・リウ「華燈初上 −夜を生きる女たち−」
リン・ウェイホン:リン・ボーホン『僕と幽霊が家族になった件』
ハオ:リー・インホン、
ヤン・リーイン、タン・ヨンシュイ
気がつけば38歳独身✕地方暮らしのサリーが“大切なもの”を見つけるまで
台湾の山間部で鶏を飼い、ファームを営む38歳の独身女性リン・フイジュン。長年面倒を見てきた弟の結婚式を間近に控えている。独り身のフイジュンを案ずる叔母からは結婚をせかされてうんざりしている。そんな中、上海からやってきた高校生の姪から半ば強引にマッチングアプリに登録されてしまったフイジュンは、“サリー”というニックネームでアプリを始めてみた。パリで画廊を営むフランス人のマーティンが連絡をしてきた、やりとりが始まり、ほどなくして求愛される。周囲からはロマンス詐欺だと警告される中、フイジュンは真実の愛を確かめようと、マッチングアプリで出会った“運命の人”を追ってパリへ向かう。
近年、世界中で社会問題化しているロマンス詐欺を題材に、ひとりの女性が大切なものを見つけていく姿を描く。2019年、台湾アカデミー(金馬奨)の企画コンペで絶賛され、第28回釜山国際映画祭でのワールドプレミアを皮切りに、第19回大阪アジアン映画祭で「来るべき才能賞」「ABC テレビ賞」をダブル受賞。また、第26回台北映画賞では最優秀音楽賞(リー・インホン)を受賞した他、主要5部門にノミネートされた。
監督は、本作で長編デビューしたリエン・ジエンホン。ロマンス詐欺のニュースに心を痛め、被害に遭った人や家族に取材を重ね6年の歳月をかけ、台湾とフランスを舞台に映画を完成させた。共同脚本は「父の初七日」で知られる台湾のベストセラー作家エッセイ・リウが参加。主人公フイジュンを演じるのは、伝説的アイドルデュオ「Sweety」でデビューし、近年は役者や司会として活躍するエスター・リウ。実年齢より上の役をノーメイクで演じ、愛すべきキャラクターを熱演。弟のウェイホン役は『僕と幽霊が家族になった件』(2023年)や『恋の病 ~潔癖なふたりのビフォーアフター~』(2020年)の人気俳優リン・ボーホン。幼馴染ハオ役は、台湾ヒップホップ界の人気アーティストで、本作の音楽も担当したリー・インホンが務める。その他、愛らしいニワトリや飼い犬“サツマイモ”も出演。ほのぼのとしてゆったりしている農村光景に癒される。
© 2023 ENLA Media Limited, The Graduate Co., Ltd., Bole Film Co., Ltd. and Lien Chien Hung All Rights Reserved
「ロマンス詐欺」というのがあるのは知っていたけど、マッチングアプリが発達して、国際的な「ロマンス詐欺」まで広がっているとはびっくり。しかも台湾の片田舎の女性が騙されるというのがいかにも現代らしい。最初の山村風景から、後半、エッフェル塔が出てきたり、パリの街が出て来たりと、そのギャップが面白いし、田舎でのダサいフイジュンがパリに行き、あか抜けした女性になっていく姿が素晴らしい(暁)。
フイジュンが本気でパリの男と結婚する気になっているのをみて、マッチングアプリに彼女を登録した15歳の姪シンルーは、「こんなの遊び。本気にしちゃダメ」と冷静です。でも、世の中には、こうして本気になる人がいるのですねぇ。以前、ロマンス詐欺に引っかかった漫画家の女性が恥をしのんでテレビ番組で経験を語っているのを見たことがあります。教養もある女性が、なぜ詐欺に?と思いましたが、自分も何かのはずみに引っかかるかもしれません。注意注意!
フイジュンがパリのツアーで知り合った中年女性メイユーの「離婚した後、何人もの男と付き合ったけれど、45歳の時、一人でも人生は楽しめると悟った」という言葉が印象に残りました。フイジュンも、吹っ切れたようにパリの一人旅を楽しみ、台湾に帰ります。
サリーは、シリーsilly(愚か者)じゃない! そんな人生を彼女は歩んでいくでしょう。(咲)
公式HPはこちら
2023年|台湾・フランス|105分|中国語・英語・フランス語|
配給:アニモプロデュース
2025年12月18日
ヤンヤン 夏の想い出 4Kレストア版 原題:YI YI 英題:YI YI: A ONE AND A TWO
監督・脚本:エドワード・ヤン
撮影:ヤン・ウェイハン
編集:チェン・ポーウェン
録音:ドゥー・ドゥーツ
美術・音楽:ペン・カイリー
出演:ウー・ニェンツェン、イッセー尾形、エイレン・チン、ケリー・リー、ジョナサン・チャン
『牯嶺街少年殺人事件』のエドワード・ヤン監督作品
カンヌ監督賞受賞、オールタイムベストにも選出される
巨匠最後の傑作が、25年の時を経て4Kレストア化
小学生のヤンヤンは、コンピュータ会社を経営する父NJ、そして母、姉、祖母と共に台北の高級マンションで幸せを絵に描いたような暮らしをしていた。だが母の弟の結婚式を境に、一家の歯車は狂いはじめる。祖母は脳卒中で入院。NJは初恋の人にバッタリ再会して心揺らぎ、母は新興宗教に走る……。そしてNJは、行き詰まった会社の経営を立て直すべく、天才的ゲーム・デザイナー大田と契約するため日本へと旅立つのだが・・・。
公開当時に観たときに、タイトルから受ける少年のほのぼのとした思い出というイメージとは違ったものだったという記憶はあったのですが、あらためて観てみて、これはなかなか少年にとってシビアな夏の記憶だったのだと思いました。
子どもは、親やまわりの大人の影響を受けて育つということも思い知りました。
それにしても、お父さん、初恋の人のもとを去った理由が・・・!!! (咲)
ヤンヤンとその家族のひと夏、次々といろんなことが起こります。デキ婚の叔父は、前の彼女とちゃんと別れられず、結婚式で一騒動。おばあちゃんは気分が悪くなった挙句倒れてしまいました。
式場の風船を持って学校に行ったヤンヤンは、担任の先生に避妊具と思われて叱られます。先生に「見ていないでしょ」と反論。先生は誤解を謝りもしません。昏睡状態のおばあちゃんに、順番に家族が話しかけてとお母さんが言います。納得のいかないヤンヤンにはできません。お母さんは自分に話す話題が一つもないのに気づいて泣き出しました。お父さんは日本でゲームデザイナーと会って、意気投合します。イッセー尾形さんのセリフは説得力がありました。お父さんは自分の信ずるところを曲げません。
おばあちゃんは息を引きとり、叔父さんには子どもが生まれました。人生の縮図のように物事はつながり、ヤンヤンの人生も続いていきます。
(白)
■東京国際映画祭2000 秘蔵映像YouTubeリンク
https://www.youtube.com/watch?v=54_K7sQVqeQ
2000年/台湾・日本/中国語・日本語/カラー/173分
字幕翻訳:石田泰子
配給:ポニーキャニオン
公式サイト:https://yi-yi.jp/
★2025年12月19日(金)からBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、109シネマズプレミアム新宿ほか全国で公開
2025年10月26日
ひとつの机、ふたつの制服 原題:夜校女生 英題:The Uniform
監督:ジュアン・ジンシェン(荘景燊)
出演:チェン・イェンフェイ(陳妍霏)、シャン・ジエルー(項婕如)、チウ・イータイ(邱以太)
1997年台北。受験に失敗し、強引な母の勧めにより名門女子校「第一女子高校」の”夜間部”に進学した小愛(シャオアイ)。同じ教室で同じ机を使うことになった全日制の成績優秀な生徒、敏敏(ミンミン)と、小愛は机に手紙を入れるやりとりから“机友(きゆう)”=デスクメイトになる。夜間と全日制。制服は同じでも、胸の刺繍の色が違う。ある日、小愛は敏敏から学校をサボるために制服を交換することを提案され、次第に、小愛が敏敏からもらった全日制の制服を来てふたりで遊びに行くようになるなど行動は徐々にエスカレートしていく。
小愛はバイト先の卓球クラブで知り合った名門男子校の路克(ルー・クー)に密かに憧れていたが、敏敏もまた同じ塾に通う路克に想いを寄せていることを知ってしまう・・・
『あの頃、君を追いかけた』(2011)のギデンズ・コー監督が絶賛していますが、本作もまた、高校時代を思い出して胸がキュンとなる物語。
私の高校にも定時制があって同じ教室を使っていましたが、定時制の方との交流は残念ながらありませんでした。でも、教科によって教室を移動した時に、憧れの君の机を狙って座った記憶が・・・ (はい、手紙を残しました!)
本作の脚本は、脚本家のシュー・フイファンが、⾃ら北⼀⼥中の「進修補習学校」に通っていた体験をもとに書いたもの。90年代の台北がぎっしり詰まった映画です。
小愛はニコール・キッドマンに憧れていて、叔母さんの経営するレンタルビデオ店で働く男性に、彼女への英語の手紙を書いてもらうというのも、90年らしい設定。 今やレンタルビデオも、手紙を書くということもなくなってしまいました。
この映画で強烈な印象を残したのが、小愛のお母さん。シングルマザーで、小学生相手に私塾を経営しているのですが、徹底した節約は料理のメニューにも反映されていて、思わず笑ってしまいます。
また、小愛のクラスメートで、一度社会人を経験して勉学の大切さを知って入学した3~4歳年上の于澄月(ユー・チョンユエ)の存在も光っています。大人びていて、とてもクール。進学した先がロシア語科というのも彼女らしいと唸りました。(咲)
2024年/台湾/5.1ch/2:1/カラー/中国語/109分
配給:ムヴィオラ、マクザム
公式サイト:https://www.maxam.jp/hitofuta/
★2025年10月31日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺 ほか全国順次公開


