2021年12月19日

レイジング・ファイア(原題:怒火・重案)

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監督・脚本:ベニー・チャン
製作:ドニー・イェン、 ベニー・チャン
撮影:フォン・ユンマン
アクション監督:ドニー・イェン
スタントコーディネート:谷垣健治
出演:ドニー・イェン(チョン)、ニコラス・ツェー(ンゴウ)、チン・ラン(チョン警部の妻)

東九龍警察本部のチョン警部は凶悪犯ウォンを逮捕できるはずだった。しかし上層部の嫌がらせで、チョン警部チームは4年越しで追った事件から外されてしまった。先輩のイウ警部のチームが乗り込んだが、仮面をつけた5人が待ち構えておりウォンの逮捕どころか、チーム全員が殉死してしまう。イウ警部が絶命前に見た犯人は意外な人物だった。
4年前、大手銀行会長が誘拐され、警察は秘密裡に調査していた。担当官のンゴウはある男から自白を得て会長を救助するが、自白を強要された男は死んでしまった。当時ンゴウはチョンの後輩で彼を目標として慕っていたが、正義感の強いチョンは仲間のためでも嘘の証言ができない。「どんなことをしても吐かせろ。責任は取る」と言った上官は認めず、ンゴウと部下たちは有罪となった。
刑期を終えて出所した彼らが自分たちを切り捨て、見捨てた者への復讐を始めたのだった。

チョン警部は悪を憎み、人情に厚く愛妻家です。もうすぐ初めての子どもも生まれます。正義感が強い故に、上層部の汚職にも厳しく法を曲げることは許せません。静かな武闘家イップ・マンを演じたドニー・イエンがまっすぐで熱血な警部役。敵対するンゴウをニコラス・ツェー。1999年の『ジェネックス・コップ』(ベニー・チャン監督)あたりから観ているのに、ドニー・イェンと互角に渡り合う役ができるようになったのねぇ。親戚の子を見るように感慨深いものがあります。20歳ころの香港の紅館コンサートでも堂々としていて、感心しました。今や40代になって香港映画界でも中堅です。ニコラスの新人時代、ヤンチャな彼を鍛えてくれたベニー・チャン監督は映画を完成させ、公開を待たずに昨年8月58歳で亡くなられました。
『天若有情(邦題:アンディ・ラウの逃避行)』(1990年)以来、情のある作品のファンでした。この作品も悪に走った人の心情を丁寧に、私利私欲に走る人間を厳しく描いています。香港映画でお馴染みの俳優陣の登場と、身体をはったアクション、カーチェイスも見どころ。もっとベニー・チャン監督作品が観たかったですが…。エンドロールでニコラス・ツェーの歌と一緒に監督の映像が流れますので、最後までご覧ください。(白)


ベニー・チャン監督が、ドニー・イェンとニコラス・ツェーを起用して作った映画となれば、期待も高まります。美しい香港の全景が空から映し出されて、それだけでもう胸がいっぱい。大通りで繰り広げられるダイナミックなカーチェイスや銃撃戦に、暗い地下での殺戮。久しぶりに、これぞ香港アクションという映画でした。でも、これがベニー・チャン監督の遺作になってしまったとは! デビュー作の『天若有情(邦題:アンディ・ラウの逃避行)』も、香港の魅力がたっぷりのアクション映画で忘れられません。『香港国際警察/NEW POLICE STORY』では、ニコラス・ツェーたちが香港コンベンションセンターの屋根を転がり落ちる場面をスタントでなく自分たちで演じていて、度肝を抜かれました。
ニコちゃん(ニコラス・ツェーのこと、ついこう呼んでしまいます)を初めて生で見たのは、1997年8月。英国が6月30日に返還式典の前に雨の中で離別の儀式を行ったグランドで行われた香港の人気歌手たちのコンサートでのことでした。俳優・謝賢の息子が歌手デビューと注目されていて、シルバーの衣装のニコちゃんは、ちょっと生意気に見えました。久しぶりに本作で見たニコラスは、もうニコちゃんというのははばかれるほど、魅力ある男になってました。
そして、ドニー・イェン。最初に観たのが『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱』(1992年)で、すっかり怖いイメージを植え付けられてしまったのですが、今や、イップ・マンシリーズで穏やかな印象になり、本作では、なんと、冒頭から愛妻家を演じていて微笑ましいです。
映画の中で、「白と黒だけでなくグレーゾーンがある」ことが語られ、最後に流れるニコラスの歌う歌詞にも「一生過ちを犯さぬ者がいるだろうか」とあったのが強く印象に残った映画でした。(咲)


残念ながらこの作品はまだ観ていないのですが、香港電影金像奨で撮影したドニー・イエンとニコラス・ツェの写真をアップします。

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甄子丹(ドニー・イェン)・汪詩詩(Cissy Wang)夫妻 
2012年第31回香港電影金像奨授賞式にて 撮影:宮崎暁美

千葉真一、謝霆鋒、呉君如硝子のジェネレーションで新人賞第18回香港電影金像奨1999_R.jpg
謝霆鋒(ニコラス・ツェ)『硝子のジェネレーション』で新人賞受賞 
左右はプレゼンテーターの千葉真一と呉君如 
第18回香港電影金像奨(1999)にて 撮影:宮崎暁美


2021年/香港・中国/カラー/シネスコ/126分
配給:ギャガ
(C)Emperor Film Production Company Limited Tencent Pictures Culture Media Company Limited Super Bullet Pictures Limited ALL RIGHTS RESERVED
https://gaga.ne.jp/ragingfire/
★2021年12月24日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 01:04| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月26日

人生の運転手(ドライバー) 明るい未来に進む路 原題:『阿索的故事』/英題:『The Calling Of A Bus Driver』

10月1日(金)よりシネマカリテほか全国順次公開 劇場情報
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©2020 Media Asia Film Production Limited. All Rights Reserved.

監督:葉念琛(パトリック・コン)
出演
ソック役 王菀之(イヴァナ・ウォン)
レイ・ザンマン役 姜皓文(フィリップ・キョン)
チャン・ジーコウ役 梁漢文(エドモンド・リョン)
ケイケイ役 蔡潔(ジャッキー・ツァイ)
ソックの父親役 夏韶聲(ダニー・サマー)

人生はバスに乗ることと似ている。
乗り間違えても正しいバスに乗ればいい。
心配ない。必ず目的地に着く


ソックは恋人のジーコウと共にチリソース店「陳三益」を切り盛りしていたが、ふたりの前にケイケイという女性が現れ、ソックとジーコウはすれ違い始める。ジーコウとケイケイの浮気現場に遭遇し、ソックはジーコウの元を離れる。恋人に裏切られ仕事も失ったソックが、失意の中、心機一転。幼いころからの夢であったバス運転手になり、人生を挽回していく姿を描いた香港発ヒューマンドラマ。
バス運転手として新たな生活をスタートしたソックは、徐々に穏やかな日常を取り戻し始めるが、ある日、突然現れたケイケイの元カレというレイ・ザンマンから“復讐話”を持ち掛けられる。

主人公ソックを演じるのはシンガーソングライターとして活躍するイヴァナ・ウォン。女優としても活躍。今回、役作りのため実際にバス運転の免許を取得し、バスの運転にも挑戦。復讐に燃えるレイ・ザンマンを演じるのはフィリップ・キョン。ハードな役からコミカルな役まで演じる香港映画にかかせない俳優。気弱で浮気者のジーコウを演じるのは1990年代から歌手として活躍するエドモンド・リョン。ソックの運命を狂わせる悪女ケイケイを演じるのはジャッキー・ツァイ。たかぴーな役を演じる。また、ソックの父親役を演じたのは香港ロック界の大御所ダニー・サマー。監督・脚本は、香港に生きる男女のラブストーリーを多く手がけてきたパトリック・コン。ユーモアとスパイスのきいたラブコメに心温まる物語をプラスし、俯きがちになった心をそっと、さりげなく前向きにさせる作品を紡ぎあげた。

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©2020 Media Asia Film Production Limited. All Rights Reserved.

失意のソックが幼いころからの夢だったバス運転手になるという物語だけど、私には、このコロナ禍、香港に行けない状況なので、香港の街中の景色がたくさん出てくる嬉しい映画だった。しかも香港のバスには何十回も乗っているので、とても懐かしい。いつになったら香港に行けるだろうと思いながら観た。それにしても香港のバスの運転手で女性というのはほとんど見たことがない気がする。もっとも、あの道ギリギリに走るバスの運転手というのは相当神経を使うだろうし、渋滞や運転の荒いミニバスの運転手のような人も多い。あんな道を走るのはとても大変そう。それでも、この映画の主人公はバスの運転手を目指し、夢をかなえていくことで人生の心機一転をはかる。そんな物語に、今の私たちのなんとかしたいなという思いが重なり、勇気を与えてくれる。
主人公を演じているイヴァナ・ウォンを始め、恋人役のエドモンド・リョンも、主人公の父親役のダニー・サマーと、香港映画界では相変わらず歌手兼俳優という人が多い。私はダニー・サマーのCDを2,3枚持っているけど、彼がロック歌手というイメージがなかったので、今回、姿をお見受けし、やっぱりロッカーぽいと思った。
6月に公開された『デニス・ホー ビカミング・ザ・ソング』の何韻詩(デニス・ホー)も歌手であり俳優でもある。そして11月に公開される『花椒の味』の主人公を演じる鄭秀文(サミー・チェン)も長く活躍する歌手であり俳優である。さらにこの作品に出演している鍾鎮濤(ケニー・ビー)、任賢齊(リッチー・レン)、劉徳華(アンディ・ラウ)も歌手兼俳優である。そしてアンホイ監督を描いたドキュメンタリー『我が心の香港 映画監督アン・ホイ』も11月に公開される。香港映画の日本公開が続き、香港映画ファンとしてはうれしい限り。でも香港の今の社会状況を考えると喜んでばかりはいられない。香港はどうなっていくのだろうと不安である(暁)。


乗り物天国の香港に行けば、おのぼりさんよろしく2階建てトラムや2階建てバスの最前列に座って高みの見物をするのが大好きな私。久しぶりの香港らしい香港映画にわくわくしました。車間距離1メートルもなさそうなところに、きっちり止めるバスの運転手さんの技能にはいつも驚くばかり。横転事故の凄まじい写真も何度か見たことがありますが、やっぱりやめられない2階建てバスの最前列。そんな香港にいつまた行けるでしょう・・・
ソックの恋路を邪魔するケイケイは、大陸から来た美人。商売の話をうまく持ちかけ、ジーコウと結婚までしてしまいます。ケイケイは前にも男をだましていて、うがった見方をすれば、中国と香港の関係のよう! 
本作で、なにより目が釘付けになったのは、父のレコード店での場面。ソックと父が語るちょうど真ん中にレスリー・チャン(張國榮)の「為妳鍾情」のレコード! 顔がどアップです。隣は女性歌手のレコード。アニタ・ムイだったかも。(要確認!) 映画の最後の方で、父が「レスリー・チャンのレコードを入手した。聴いてみよう」と語ります。古き良き時代の香港への思いを感じてしまいます。
あと、懐かしかったのが、最後にバスの乗客として登場する方力申(アレックス・フォン)。2000年のシドニーオリンピックに香港代表ともなった水泳選手。水泳王子として芸能界にも進出し始めた頃に、香港の置地廣場(ランドマーク)でのチャリティー・イベントに出ていて、たまたま脇の出口から帰るところに出くわして一緒に写真を撮ったことがあります。あれから20年超。もう40過ぎなのに、変わらず若々しくて素敵です。
思えば、2000年初頭の頃は、中国に返還された後も、まだまだ香港らしさがありました。こんなにも早く大陸化するとは・・・  (咲)


『人生の運転手(ドライバー)』公式HP 
2020年/香港/105分/DCP/広東語・北京語/日本語字幕:最上麻衣子
配給:武蔵野エンタテインメント株式会社
posted by akemi at 12:10| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月25日

燃えよデブゴン/TOKYO MISSION(原題:肥龍過江 Enter the Fat Dragon)

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監督:谷垣健治
脚本:ウォン・ジン
製作:ドニー・イェン、ウォン・ジン、コニー・ウォン
出演:ドニー・イェン(チュウ・フクロン)、ウォン・ジン(シウサー)、テレサ・モウ(フォンワー)、ニキ・チョウ(ソン・ホーイ)、ルイス・チョン(ファン警視)、竹中直人(遠藤警部)、丞威(今倉)、渡辺哲(東野太郎)、バービーほか

かつて香港に凄腕の刑事がいた。その名はチュウ・フクロン。熱血なあまり大事な約束をすっぽかして、婚約者に去られてしまった。おまけに彼の活躍の後、街の被害は甚大でついに外回りから外され、資料室へ転属になってしまう。これまでと違う環境で暴飲暴食を続け、今や体重は倍に、120㎏のデブゴンとなった…。しかし、その刑事魂は消えてはいない。日本人の容疑者を東京へ護送する任務が課せられ、遠藤警部と協力して巨大な陰謀に立ち向かっていくのであった。

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「太っても強い」と言えば”デブゴン”です。我らがサモ・ハン御大を初めて映画で観たのは、カンフー・コメディ『燃えよデブゴン』(1978年)でした。そう、おんなじタイトルです。そして本作は、谷垣健治監督と主演・製作のドニー・イェンの、ブルース・リーとサモ・ハンへのオマージュが込められた作品とみました。香港のアクション映画をずっと観てきた身には、あの熱気が新しい味も加わって蘇った気がします。「あー面白かった!」と劇場を出たい方、これを見逃さないで。
ぽっちゃりというよりどっしり、に見える特殊メイクをすると、どれくらい重くなるのでしょう?谷垣監督にいろいろ伺ってみたかったのですが、今回取材の機会がありませんでした。残念。ドニー氏嬉々としてデブゴンになりきっています。
丞威(ジョーイ)さん、チェイニー・リン君のアクションにもぜひご注目ください。(白)


ドニー・イェンが演じるフクロンはポジティブで明るいキャラ。『イップ・マン』でドニー・イェンが好きになった身には同じ人間には見えませんでしたが、彼が嬉々として演じるので、見ているうちにいつの間にかこちらまで楽しくなってしまいました。
120キロの特殊メイクで作り上げたボディでもキレッキレのアクションを見せしまうところはさすがとしか言えません。クライマックスに東京タワーの鉄鋼部分で繰り広げるアクションはハラハラドキドキの連続です。
一般的には作品の途中で規格外に太った場合、元に戻って一件落着になることが多いと思いますが、本作ではそれはありません。ドニー・イェンの奥さまが「太っていることを否定するのはよくない。太っているとか痩せているという外見とその人の魅力は関係ない」と提案したからだそう。そして、監督も「太っていてもカッコいいものはカッコいいんだ」と言っています。
とはいえ、やっぱりいつもの体型でのアクションをご覧になりたい方へ。大丈夫です。冒頭の香港でのアクションはすっきりしたドニー・イェンを堪能できますのでご安心を!!(堀)


今年(2020)2月6日~9日まで台湾の十分(シーフェン)で行われた「平渓天燈上げ祭り」(ランタン祭り)に行って来た。新コロナウイルスの影響で、出発前日まで行くかやめるか迷ったけど、天燈上げ祭りは10年以上前から行ってみたかった祭りで、やっと今年、行く機会ができたのでツアーに参加した。今、思えば海外に行けたぎりぎりの日程だった。行けてよかった。
6日に台北に着いて、映画を観るとしたらこの日しかなかったので、着いて早々新聞を見たり、ネットで調べて、ドニー・イェンが出ているというこの『肥龍過江』を観ることにした。西門町の映画館、喜満客絶色影城にて鑑賞。この日が台北公開最終日で、しかも最終回上映だった。ぎりぎり間に合った。内容も全然知らず、監督が誰かも知らずに観始めたら、なんと東京が舞台で驚き。しかも日本人俳優もけっこう出ている。これは、きっと日本公開ありだなと思いながら観た作品だったけど、まさかお正月映画として1月1日に公開されるとはとはびっくり。谷垣健治さんが監督というのは、後で知った。
アンディ・ラウの太っちょ映画『痩身男女(ダイエット・ラブ)』のロケで、太っちょメイクの本人を新宿南口で見たことがあるけど、ドニーの太っちょ姿は、この時のアンディと似ている。もしかしたらあの特殊メイクは同じ人?なんて思いながら観た。『追龍』でアンディとドニーが共演した直後の作品だし、情報交換してそれも有りかも。それにしてもあの重い姿で、あの切れの良いアクション。すごい!!!(暁)


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『肥龍過江』の看板を出した西門・喜満客絶色影城

2020年/香港/カラー/シネスコ/広東語・日本語/96分
配給:ツイン
(C)2020 MEGA-VISION PROJECT WORKSHOP LIMITED.ALL RIGHTS RESERVED.
https://debugon-tokyo.jp/
★2021年1月1日(金・元日)よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開
posted by shiraishi at 13:09| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月08日

ホワイト・ストーム(英題:The White Storm 2 Drug Lords/原題:掃毒2天地對決)

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監督・脚本:ハーマン・ヤウ
製作:アンディ・ラウ
脚本:エリカ・リー、エリック・リー
撮影:ジョー・チャン
出演:アンディ・ラウ(ティン)、ルイス・クー(地蔵)、ミウ・キウワイ、カレーナ・ラウ、ケント・チェン、ラム・カートン

香港最大の裏組織「正興」には麻薬に手は出さないという鉄の掟があった。しかし、 部下の地蔵が掟を破り、義兄弟のティンは制裁として地蔵の指を切り落とさねばならなかった。地蔵は「義兄弟だったのに」とティンを逆恨み、二人は別の道を行く。
15年後、ティンは金融界で成功し麻薬撲滅運動に力を注ぎ、妻とセレブの仲間入りをしていた。一方の地蔵は、香港麻薬四天王の座に上りつめた。密売組織の襲撃事件が多発したため、ティンは「香港最大の麻薬密売人の首に1億ドルの懸賞金」と発表。香港全土を巻き込む壮絶バトルに突入する!!

香港映画お得意の黒社会もの。冒頭からティンと地蔵の対決が始まります。ティンの麻薬に対しての私怨も重なり、互いへの報復が苛烈になっていきます。激しい銃撃戦と派手なカーチェイス、地下鉄構内でのカーアクションには身体が固まりました。いったい車を何台壊したことやら。
すっかり渋さが増したアンディ・ラウ、貫禄が出てきたルイス・クーの12年ぶり2度目の共演。その前作のタイトルが思い出せなくて困りました。アンディファンの友人に聞いてみたら『プロテージ 偽りの絆』(2007/原題:門徒)だと知らせてくれました。さすが!<イー・トンシン監督映画祭 2009/04/18~5/8>が本邦初公開だったとわかりました。二人とも今回とは逆の役柄ですが、なんにでもなれる俳優なのでした、ちょっとハラハラしながらPTA気分で、テレビドラマを見ていたのは、遥か遠い昔。(白)


2019年/香港・中国/シネスコ/99分
配給:ツイン
(C)2019 ALL RIGHTS RESERVED BY UNIVERSE ENTERTAINMENT LIMITED /FOCUS FILMS LIMITED.
HPはこちら
のむコレ2020 https://www.cinemart.co.jp/dc/o/nomucolle2020.html
★2020年11月13日(金)より「のむコレ」(東京:シネマート新宿 大阪:シネマート心斎橋)にて上映
posted by shiraishi at 00:25| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月27日

イップ・マン 完結(原題:葉問4 Ip Man4)

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監督:ウィルソン・イップ
脚本:エドモンド・ウォン
撮影:チェン・チュウキョン
音楽:川井憲次
アクション監督:ユエン・ウーピン
出演:ドニー・イェン(イップ・マン)、ワン・ゾンホア(ウー・ユエ)、スコット・アドキンス(バートン・ゲッデズ)、チャン・クォックワン(ブルース・リー)、ヴァネス・ウー(ハートマン・ウー)、クリス・コリンズ(コリン・フレイター)、ケント・チェン(ポー刑事)

1964年、イップ・マンはアメリカ在住の弟子ブルース・リーの招待を受ける。初めは固辞していたが、思いがけず病気の宣告を受けたことから、単身サンフランシスコに渡った。ブルース・リーと再会した後、中華総会のワンや武術家たちと出会い、異国で移民として生きる同胞の厳しい現実を知る。ワンは太極拳の達人でもあったが、中国武術を敵視する海兵隊軍曹バートンに度重なる嫌がらせを受けていた。バートンとの戦いで敗北し、ワンは重傷を負ってしまう。イップ・マンは香港に残してきた息子に、父親としての思いを伝え、病を隠して正義と誇りを守るために最後の戦いへと向かう。

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ドニー・イェンの代表作となった伝記シリーズ第4作にして最終作です。2008年『イップ・マン 序章』2010年『イップ・マン 葉問』2015年『イップ・マン 継承』と続編を重ねて、アクションもドラマもさらに充実していきます。戦争で日本軍に豪邸を接収され財産もなくし、生活が困窮する中での夫婦愛に泣かされました。アクションなしのシーンでさえ、イップ・マンの佇まいが美しいです。
ドニー・イェンは11才の時に家族で香港からボストンへ移住。父は香港の新聞の編集者、武術家の母親は、移民でしかも女性であることで理不尽な扱いを受けながらも、積極的に外国人を生徒に迎えて武術を広めようとした方。作品中の華人たちの描写にドニーの想いも入っていたのではないでしょうか。イップ・マンはブルース・リーの師匠というだけではなく、シリーズで描いてきたように好んで戦わない、控え目な人です。ドニー・イェンは詠春拳の達人イップ・マン像をしっかりと完成させ、代表作としました。(白)


物腰が柔らかく、礼節をわきまえたイップ・マンですが、これぞという対戦の時には、鋭い手さばきで打ち負かします。ドニー・イェンが体現したイップ・マンは実に優雅で、惚れ惚れします。
前作『イップ・マン 継承』では、病に倒れた奥様との最後の日々が描かれていて、涙なしには観られませんでした。『イップ・マン 完結』では、イップ・マン自身が病に冒され、一人残される息子の行く末を案じる親心が描かれています。これまた涙です。
当初、5月8日(金)公開予定で、5月にはムービープラスで、これまでの3作が上映されました。スタッフ日記に感想を書いています。こちら!
イップ・マンの人生を、どうぞ振り返ってみてください。(咲)


子育てって難しい。こんなことをこの作品で書くとは思いませんでした。
がんで余命がわずかだと知ったイップ・マンの考えたことはケンカで高校を退学になった息子のアメリカ留学。病を隠して渡米し、入学には地元の名士の口添えが必要と知れば伝手をたどる。詠春拳葉問派の宗師でブルース・リーの師匠でもあるほどの人物がこんなに俗っぽいことをするなんて! 一方、息子本人はアメリカに行く気はなく、むしろ父の教えを受けて、詠春拳葉問派を学びたいと思っています。親の希望と子の思いがすれ違う。子育てって難しいですね。イップ・マンと息子が選んだ進路はいかに!(堀)


2019年/香港/カラー/シネスコ/105分
配給:ギャガ・プラス
(C)Mandarin Motion Pictures Limited, All rights reserved.
https://gaga.ne.jp/ipman4/
★2020年7月3日(金)より新宿武蔵野館ほかロードショー
posted by shiraishi at 15:31| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする