2021年08月21日

大地と白い雲 原題「白雲之下」

2021年8月21日(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー!
上映情報
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©2019 Authrule (Shanghai) Digital Media Co.,Ltd, Youth Film Studio All Rights Reserved.

思いがすれ違う一組の夫婦の喪失と再生の物語

監督:王瑞(ワン・ルイ)
原作:「羊飼いの女」漠月著
脚本:チェン・ピン
字幕:樋口裕子
字幕監修:山越康裕
キャスト
ジリムトゥ:チョクト役
タナ:サロール役
ゲリルナスン
イリチ
チナリトゥ
ハスチチゲ

内モンゴル自治区フルンボイル草原に暮らす一組の夫婦。夫チャクトは妻サロールと一緒に都会で暮らしたいが、サロールは伝統的なパオでの暮らしに満足で都会には住みたくない。ここではないところへ思いを巡らせ、ふらりといなくなるチョクトに腹を立ててはいても、夫を愛するサロール。どこまでも続く大草原、白い雲。群れをなす羊、草原を駆けまわる馬も映し出される。しかし、モンゴルの草原でも、今では往来は馬でなく、ほとんどがバイクや車。でも年1回の馬追いの行事では馬乗りの妙技が披露される。
夫がふらっと出かけてしまうと、いつ帰ってくるかわからず、妻はひとりで家畜の羊の世話を続けるが気が気でない。雄大で壮大な大平原の厳しい大自然の中、新しい社会に憧れる夫と、今の暮らしを継続したい妻の間には心のすれ違いが広がっていく。ともに生きていきたいと願いながらも、時代の変化や価値観の多様化の中ですれ違っていく1組の夫婦と変わりゆくモンゴル草原の姿を描く。
北京電影学院の教授でもある王瑞監督が、内モンゴル出身の作家・漠月(モー・ユエ)の小説「放羊的女人」を原作に10年の歳月をかけて映画化。草原の生活の質感と四季の美しさにこだわり、内モンゴル出身の俳優やスタッフたちとともに、モンゴル語で挑んだ本作は中国映画に新たな可能性と多様性を提示し、中国最大の映画祭である金鶏奨で最優秀監督賞を受賞。東京国際映画祭2019では最優秀芸術貢献賞を受賞(映画祭での上映タイトルは『チャクトゥとサルラ』)。王瑞監督の長編5作目。
*シネマジャーナルHP 特別記事
第32回東京国際映画祭 クロージングセレモニー
http://www.cinemajournal.net/special/2019/tiff/index4.html

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東京国際映画祭2019授賞式での王瑞監督

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チョクト役のジリムトゥさん(東京国際映画祭2019で)

果てしない大空、大自然の美しさが描かれるが、厳しさも描かれ、激烈な吹雪のシーンも圧巻。零下40度のなか撮影が行われたそう。バイクに車、スマホまで登場し、草原の中には鉄塔も見える。草原の暮らしも便利になり、以前の暮らしからは大きく変わってきて、近代化からは逃れようもない。そんな中で描かれる未知のものへの憧れと、すでにある暮らしの満足。その狭間でゆれる気持ち。誰しもある普遍的なテーマ。
妻への思いはあっても、都会に行きたい夫の気持ち。束縛せずお互いの気持ちを大事にして、そのすれ違いをすり合わせることができなかったのだろうか。彼らが暮らしているところは都会からあまり離れていない場所のようなので、草原に住みながら都会にも時々行くとか何か方法はなかったのではないだろうかと私は思ってしまった。私自身は都会というより自然への憧れが強いけど、あちこち行きたい人なので夫の気持ちがよくわかる。空の大きさ、壮大な草原、そして羊や馬、そしてパオでの生活。そんな生活に憧れてはいるけど、毎日そこにいる人は刺激の多い都会に憧れるのだろう。
音も印象的。羊や馬の鳴き声、草原を渡る風の音、嵐の音、雪の上を歩く音。そして歌と馬頭琴。草原に響き渡る歌声が素晴らしかった。馬追いの映像も素晴らしかった。でもこの馬追いのレースは、映像の中だけ? 今はないのだろうか(暁)。


2019年の東京国際映画祭の折、EXシアターの大画面で拝見。映画祭での上映タイトルは、『チャクトゥとサルラ』。内モンゴルの草原で暮らす新婚夫婦。町に出たい夫と、草原で羊を飼う生活を続けたい妻。まったくのすれ違い夫婦。
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ふいと出ていって、何か月も帰ってこない夫に呆れかえっていたら、上映後に登壇した夫チョクト役のジリムトゥさん(写真:右端)、「大きな画面で自分の演技を観て感動した」と、なんとも大らかな言葉! もしかしたら、普段から空気が読めない人?なんて、思ってしまったのを思い出す。若い人たちが都会に出たがって、地方がすたれるのはいずこも同じ。普遍的な問題を内蔵した物語。(咲)



配給:ハーク
配給協⼒:EACH TIME
2019 年/中国映画/中国語・モンゴル語/111 分
posted by akemi at 14:53| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月06日

唐人街探偵 東京MISSION 原題:唐人街探案3

劇場公開 2021年7月9日
劇場情報 
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©WANDA MEDIA CO.,LTD. AS ONE PICTURES(BEIJING)CO.,LTD.CHINA FILM CO.,LTD “DETECTIVE CHINATOWN3”


シリーズ3作目は日本が舞台!

監督・脚本:陳思誠(チェン・スーチェン)
キャスト
王宝強(ワン・バオチャン):タン・レン
劉昊然(リウ・ハオラン):チン・フォン
妻夫木聡:野田昊
トニー・ジャー:ジャック・ジャー
長澤まさみ:小林杏奈
鈴木保奈美:川村晴子/芳子
奥田瑛二
染谷将太:村田昭
浅野忠信:田中直己
シャン・ユーシエン
三浦友和:渡辺勝
劉徳華(アンディ・ラウ)

中国旧正月初日の2/12(2021)に公開されるや、初日に約約10億1,000万元(約164億円)の興行収入を記録! 公開4日間で興行収入30億元(約490億円)を稼ぎ出し、中国最速となる興行収入30億元突破記録を達成。歴代1位の『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)を抜き、全世界オープニング週末興行収入No.1の新記録を樹立した歴史的・超ヒット作映画『唐人街探偵 東京MISSION』(原題:唐人街探案3)が日本に緊急上陸!! 壮大なスケールの「コメディ&ミステリー&アクション&ドラマ」の超絶エンターテインメント作品が公開される。

大ヒットシリーズとなった本作は、中国の探偵コンビが活躍する物語。
中国の人気俳優・王宝強(ワン・バオチャン)と劉昊然(リウ・ハオラン)が共演し、世界中のチャイナタウン(唐人街)で難事件を解決する。物語は1作ごとに事件を解決してゆく。シリーズ1作目はタイ・バンコクを舞台に2015年に公開された『唐人街探案』(日本未公開)は興行収入8億2,300万元(約140億円)を記録。2018年に公開された2作目の『唐人街探案2』(未)は、ニューヨークが舞台で興行収入33億9,700万元(約576億円)を記録する大ヒットとなり、世界各国で劇場公開された。
そしてシリーズ3作目、初の日本公開となる本作の舞台は日本。東京と周辺各地を舞台に、中国の探偵コンビに加え、日本の探偵、タイの探偵が共同で、ヤクザ絡みの密室殺人事件解決のミッションに挑む。

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©WANDA MEDIA CO.,LTD. AS ONE PICTURES(BEIJING)CO.,LTD.CHINA FILM CO.,LTD “DETECTIVE CHINATOWN3”

チャイナタウンの探偵コンビ、タン・レン(ワン・バオチャン)とチン・フォン(リウ・ハオラン)は、日本の探偵、野田(妻夫木聡)から難事件解決の協力を依頼され東京に飛ぶ。タイの元刑事の探偵ジャック・ジャー(トニー・ジャー)も参加。4人は解決のためにあちこち飛び回り旋風を巻き起こす。大騒ぎの探偵たちがたくさんの人々を巻き込んで大暴れ。
今回のミッションは、東南アジアマフィアの会長の密室殺人事件で、犯人として起訴されたヤクザの組長・渡辺(三浦友和)の冤罪を証明するのが探偵たちの仕事。殺された会長の秘書である小林(長澤まさみ)が何者かに誘拐される事件も発生。そこに解決率100%を誇るエリート警視正・田中(浅野忠信)が登場。謎の指名手配犯・村田(染谷将太)も絡み事件は複雑化する。

出演者は、シリーズの看板俳優ワン・バオチャン<『盲井』李楊/リー・ヤン監督(03)、『イノセントワールド/天下無賊』馮小剛(フォン・シャオガン)監督(04)、『罪の手ざわり』賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督(13)>とリウ・ハオラン<『空海-KU-KAI-美しき王妃の謎』陳凱歌(チェン・カイコ―)監督(17)>に加え、2作目からの出演となる日本人のイケメン探偵・野田に妻夫木聡。日中ハーフという役どころなので、中国語を勉強し披露。タイの探偵にはタイのアクションスターで、『モンスターハンター』などハリウッド映画にも活躍の場を広げているトニー・ジャー。
日本からは、他に中国でも人気があったり、中華圏の映画やドラマに出演した俳優たちが出演。今回の事件の依頼人である、ヤクザの組長・渡辺役に三浦友和(「赤い疑惑」が中国で大ヒット)、ジョン・ウー監督作品にも出演し、中国でもファンの多い長澤まさみをはじめ、染谷将太、鈴木保奈美、浅野忠信など豪華俳優陣が出演している。香港映画界からは劉徳華(アンディ・ラウ)も友情出演。今年正月には、この映画の宣伝用としてワン・バオチャン、リウ・ハオラン、アンディ・ラウの3人が歌う「恭喜発財2020」のMTVが公開されたが、これは映画の最後にかかる曲。

監督・脚本は中央戯劇学院出身の陳思誠(チェン・スーチェン)。日本で劇場公開された婁燁(ロウ・イエ)監督の『スプリング・フィーバー』に出演するなど、元々は俳優として活躍をしていた。2014年『北京愛情故事』(未)から本格的に監督に転向し、『唐人街探案』シリーズでヒットメーカーの地位を確立した。また昨年(2020年)、張芸謀/チャン・イーモウ監督(『紅いコーリャン』、『初恋のきた道』)製作総指揮のオムニバス映画『愛しの故郷(ふるさと)』(20)に監督の1人として抜擢され『空からUFOが!』という作品を製作。これにはワン・バオチャン、リウ・ハオランを始めホアン・ボーも出演し、農村に出現したUFOをめぐるコメディタッチの物語を手掛けた。

1作目と2作目は東京・中国映画週間で『僕はチャイナタウンの名探偵』(2016)、『僕はチャイナタウンの名探偵2』(2018)というタイトルで上映され、1作目の『僕はチャイナタウンの名探偵』はシネマジャーナル98号で紹介をしている。『僕はチャイナタウンの名探偵2』も観たと思うけど、ニューヨークを二人の探偵が疾走しているのを観た記憶がない(笑)。でも最後に妻夫木君が出てきたのを見たような気がするから観ているのか? あるいは中国映画週間の中の予告編で観ただけなのか。今となってはわからず。
それにしてもこの映画どんどんハチャメチャになっている。日本が舞台だからよけい「なんだかなあ」と思うところも。いろいろ突っ込みどころがあります(笑)。関東各地でロケし、新宿歌舞伎町、秋葉原電気街、東京タワー、横浜中華街、大谷石地下採掘場跡などが登場しますが、印象的だったのは大谷石地下採掘場跡での場面。いつか行きたいと思いながら行ってないところだったので、この映画を観て、ぜひ行ってみたいと思いました。また、ロケでは撮影できなくて多額の予算を投じたセットも印象的でした。渋谷のスクランブル交差点のセットを栃木県足利市に、空港のセットを名古屋市に設けたそう。浜離宮のセットも大がかりでした。再度映画館の大画面で観てみたい。そしてシリーズ4はあるのか。次はどこが舞台か? 最後に出てきた場面がヒントかも(暁)。


2021年製作/138分/G/中国
『唐人街探偵 東京MISSION』公式HP
『唐人街探偵 東京MISSION』メイキング映像  7月9日(金)日本緊急公開!
提供:Open Culture Entertainment、アスミック・エース
配給:アスミック・エース
posted by akemi at 21:26| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月02日

プロジェクトV (原題:急先鋒 Vanguard)

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監督・脚本:スタンリー・トン
出演:ジャッキー・チェン(トン・ウンテン)、ヤン・ヤン(ロイ・ジャンユー)、アレン(チョン・ホイシュン)、ムチミヤ(ミヤ)、シュ・ルオハン(ファリダ、)、ジュー・ジャンティン(コンドル)、ジャクソン・ルー(チョン・クオックラップ)

トン・ウンテンが設立した民間の特殊護衛部隊”ヴァンガード”は、世界中のクライアントにセキュリティサービスを提供している。ロンドンのチャイナタウンで実業家のチョン・クオックラップが誘拐された。犯人はトンのビジネスパートナーのマシムの息子だった。マシムは中東の過激派の首領で、トンの通報によりマシムは米軍の攻撃で命を落とす。マシムの息子は父親の遺産のありかを知るチョンを拉致したのだった。若手の派遣でチョンは救出されるが、アフリカにいる自分の娘も守ってほしいと依頼する。トンも加わったヴァンガードチームはアフリカへと向かう。

古くからの香港映画ファンには嬉しい”スタンリー・トン監督&ジャッキー・チェン”の新作です。舞台があちこちへと移り、背景が楽しめます。今年はライオンが出てくる映画が続いて、ストーリーやアクションはあんまり目新しくはありません。オールドファンにはなじみのない若手がたくさん出演していて、香港映画(中国になりましたが、つい)も代替わりしたんだと実感しました。富豪の実業家役のジャクソン・ルーは台湾出身の俳優で、スタンリー・トン監督の映画でよく見かけました。
ジャッキーは1954年生まれ、還暦をとうにすぎていますが、相変わらず身軽にアクションを自らこなしています。アクション指導もスタンリー・トン監督、まめなジャッキーもきっとあれこれやったに違いない…と見ました。
公式ホームページではファンの"ジャッキーBEST MOVIE"があげられて、懐かしい作品が並んでいます。6月6日まで投稿も受け付け中。(白)


2020年/中国/カラー/シネスコ/107分
配給:ツイン
(C)2020 SHANGHAI LIX ENTERTAINMENT CO.LTD ALLRIGHTS RESRVED
https://projectv.jp/
★2021年5月7日(金)より全国ロードショー
posted by shiraishi at 20:03| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月27日

特集上映<映画で見る現代チベット> 『ラモとガベ(原題)』日本初上映

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この度、ムヴィオラ主催でチベット映画の特集上映「映画で見る現代チベット」が岩波ホールで開催されます。
『草原の河』『巡礼の約束』のソンタルジャ監督最新作でサンセバスチャン映画祭で上映された『ラモとガベ(原題)』が、今回特別に日本プレミア上映。また、ソンタルジャ監督とともにチベット映画人を代表する存在であり、昨年の第20回東京フィルメックスで3度目のグランプリを受賞した最新作『羊飼いと風船』が1月22日より初の劇場公開となったペマ・ツェテン監督の劇場未公開の傑作『オールド・ドッグ』『タルロ』も上映されます。

日本初上映の『ラモとガベ(原題)』以外の6作品は、かつて映画祭や劇場公開時に観ていますが、どれもチベットの雄大な景色を背景にした素晴らしい作品です。この機会に、ぜひご覧ください。(景山咲子)

◆日程:2021年3月13日(土)~4月2日(金)

◆会場:岩波ホール 
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-1 岩波神保町ビル10F
◆上映作品(7作品)
ソンタルジャ監督作を見る:
『ラモとガベ(原題)』『巡礼の約束』『草原の河』『陽に灼けた道』
ペマ・ツェテン監督作を見る:
『タルロ』『オールド・ドッグ』
チャン・ヤン監督の “外の目”:
『ラサへの歩き方~祈りの2400km』

◆タイムテーブル:特集上映公式サイトに掲載 http://moviola.jp/tibet2021/

◆トークイベント(各回30分程度)
3/13(土)10:00~『ラモとガベ(原題)』上映後 ソンタルジャ監督ティーチイン
3/13(土)16:00~『オールド・ドッグ』上映後 星泉さん(チベット語研究者)トークショー
3/20(土)13:00~『草原の河』上映後 松尾みゆきさん(字幕翻訳者、映画プロデューサー)トークショー

☆チベット文学と映画制作の現在
http://tibetanliterature.blogspot.com/


◆上映作品 詳細

ソンタルジャ監督作を見る:

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中国映画祭「電影2019」でのソンタルジャ 監督 (撮影:宮崎暁美)

『ラモとガベ(原題)』 ★日本プレミア上映
原題:拉姆与嘎贝 英語題:Lhamo and Skalbe
監督:ソンタルジャ
出演: ソナム・ニマ(ガベ)、デキ(ラモ)、スィチョクジャ(ジャシ)
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ラモとガベは婚姻届を出しに行ったところ、ガベが以前結婚しており、まだ離婚が成立していないことを知る。元妻とは4年前に結婚の約束をしたものの、間際で破談となり、ガベは自分が結婚していたことを知らなかったのだ。ガベは離婚するために元妻を探し始め、元妻が世俗を捨て、出家していたことを知る。尼僧となった元妻を寺院に訪ねるが、会うことさえままならず、ガベの離婚話は一向に進まない。一方ラモは、正月に行われる歌舞劇「ケサル王物語」で、罪のために地獄に落ちた女性の役で稽古に取り組んでいたが、その役にわだかまりを感じ、次第に結婚への恐れを感じ始める。ラモは、人に言えない秘密を抱えていた…。
2019年/110分/カラー
2019年サンセバスチャン映画祭公式出品
詳細:https://note.com/moviola/n/ne5414579373d


『巡礼の約束』  原題 阿拉姜色 英語題:Ala Changso
監督:ソンタルジャ
出演:ロルジェ:ヨンジョンジャ、ウォマ:ニマソンソン、ノルウ:スィチョクジャ、ダンダル:ジンパ
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ラサへの巡礼の旅に出た妻を追って、血のつながらぬ父と息子が一頭の仔ロバとともに歩き続ける・・・
2015年、第28回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で『河』のタイトルで上映
日本公開:2020年2月8日(土)
公式サイト:http://moviola.jp/junrei_yakusoku/
シネジャ作品紹介 http://cinejour2019ikoufilm.seesaa.net/article/473232151.html


『草原の河』 原題:河  英題:River
監督・脚本:ソンタルジャ
出演:ヤンチェン・ラモ、ルンゼン・ドルマ、グル・ツェテン
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広大なチベット高原で暮らす6歳の少女ヤンチェン・ラモ。春のはじめ、父グルのバイクの後ろに乗って、祖父に会いに行く・・・
2015年/中国/チベット語/98分/DCP/ヴィスタサイズ
日本公開:2017年4月29日(土)
*チベット人監督作品として、日本で初めて劇場公開された映画。
公式サイト:http://moviola.jp/kawa/
シネジャ作品紹介http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/449065980.html


『陽に灼けた道』原題:太陽総在左辺 英語題:The Sun Beaten Path
監督:ソンタルジャ 
出演:イシェ・ルンドゥプ、ロチ、カルザン・リンチェン
ソンタルジャ監督の長編デビュー作
2011年アジア・フォーカス福岡国際映画祭で上映
★劇場未公開 
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結婚式を控えた青年ニマと彼の兄は、母を迎えに四つ辻でバスを待っていた。母親は街にいる娘を訪ねた帰りだった。兄はバイクの後部座席に母親を乗せて、その後からニマがトラクターで走っていた。だが、母の帯がバイクの車輪に絡まって母親は落ちてしまう。後ろから来たニマは、バイクから落ちた母親をトラクターで轢いて死なせてしまう。このことで、ニマは悲しみと自責の念にとらわれ、母親の血の混じった一握りの土とともに故郷と恋人を残し、ラサに巡礼の旅に出るのだった。(2011年9月第4週 シネジャ スタッフ日記 白井美紀子記) 
私もアジアフォーカスで拝見。バイクから落ちた母親を轢いてしまった場面が、不謹慎なのですが、なんとも可笑しかったのを思い出します。(咲)

2011年/89分/カラー
詳細:https://note.com/moviola/n/nfb850b89e4d9


ペマ・ツェテン監督作を見る:
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ペマツェテン監督2015年東京フィルメックス 『タルロ』上映時(撮影 宮崎暁美)


『タルロ』  原題:塔洛 英語題:Tharlo
監督・脚本:ペマ・ツェテン
出演:シデ・ニマ、ヤンシクツォ
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幼い時に親を亡くし、羊飼いとして暮らしてきたタルロ。役所で、身分証明書を作るために長髪を切れと言われ理髪店に行く。そこで出会う理髪店の若い女性。今まで女性に縁のなかったタルロ。やがて、彼女とカラオケに行くことになる・・・
ユーモアたっぷりにチベット族のタルロの人生、そして恋の顛末を語った物語。

2015年/123分/モノクロ
★劇場未公開 

詳細:https://note.com/moviola/n/n2b2c24fdfddf
2015年 東京フィルメックス チベット族の孤独な男をユーモアたっぷりに描いた『タルロ』 (咲)
http://cinemajournal.seesaa.net/article/430268035.html


『オールド・ドッグ』 原題:老狗  英語題:Old Dog
監督・脚本:ペマ・ツェテン
出演:ロチ、ドルマキャプ、タムディンツォ  
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老マスチフ犬を飼っている牧畜民の老人。中国の富裕層のマスチフ犬ブームで、犬泥棒や、しつこい仲買人が現れる。老人の息子も犬を高値で売り飛ばそうとするが、老人は「犬は民族の誇り」と手放すことを頑なに拒む…
2011年/88分/カラー
★劇場未公開
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2011年の東京フィルメックスで最優秀作品賞受賞の喜びを語るペマツェテン監督(撮影:景山咲子) 
詳細:https://note.com/moviola/n/n95c0d61f96ab


チャン・ヤン監督の “外の目”:
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張楊監督  2007年東京国際映画祭『帰郷』上映時(撮影 宮崎暁美)

『ラサへの歩き方~祈りの2400km』
監督・脚本:張楊(チャン・ヤン)(『こころの湯』『胡同のひまわり』『グォさんの仮装大賞』) 
出演:チベット巡礼の旅をする11人の村人たち
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ドキュメンタリーのようなのに、本作は張楊監督が細部まで書き込んだフィクション。監督が思い描いていた登場人物を、老人から若者、さらに妊婦まで、奇跡的に一つの村の3家族で構成。五体投地でラサ、さらにカイラスをめざして巡礼する人々の姿を描いた物語。

日本公開:2016年7月23日
公式サイト:http://www.moviola.jp/lhasa/#pagetop
シネジャ作品紹介http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/440326183.html


posted by sakiko at 19:50| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月21日

ナタ 転生(原題:新神榜:哪吒重生 英題:New Gods: Nezha Reborn)

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監督:ZHAO Ji(趙霽)
脚本:MU Chuan(沐川)
プロデューサー:LU Xi(路晞)
出演:YANG Tianxiang(楊天翔)、ZHANG He(張赫)、XUAN Xiaoming(宣暁鳴)、LI Shimeng(李詩萌)

3000年以上前。7歳の《ナタ》は幼いながら強い魔力を持っている少年神。世界で絶大な権力を持つ一族・東海龍王の息子・三太子に歯向かい、死闘を繰り広げた末に勝利した。息子を殺され激怒した東海龍王は、町民たちの命を盾にナタに脅しをかける。ナタは罪のない彼らを死なせまいと自ら命を絶ったのだった。
そして現代。ナタはバイク好きな青年、李雲祥(リ・ウンショウ)として生まれ変わっていた。東海龍王は町の水を一手に握る徳興グループの会長として、三太子も同じく息子の三公子として生まれ変わっていた。長い間転生を繰り返し同じ運命を背負っていたが、李雲祥だけは自分が何者かまだ気づいていなかった。

これまでの中国アニメーション興行成績1位は『西遊記 ヒーロー・イズ・バック』でした。2016年の東京アニメアワードで観て、田暁鵬監督の取材もできました(本誌記事)。こんなにクオリティの高いアニメができるようになっていたんだ!と驚いたのですが、さらに進化していました。
最近の中国映画のCGには目を見張っていますが、このフルCGアニメーションもすごいです。登場人物は顔こそアニメキャラですが、台詞に合った唇の動き、表情や衣裳の質感、髭や髪の毛の1本1本、動きにつれて揺れる様の繊細なこと。緻密に描き分けられた背景、そこで繰り広げられるダイナミックかつスピーディなアクションなどなど、あげればきりがありません。この舞台になる町は水不足ですが、水を統べる龍が登場して水がふんだんに出てきます。水の表現が難しいと聞いていましたが、どれだけの資金と手間暇をつぎ込んだのでしょう。大ヒット中なのも納得で、すぐ回収できそうです。
土台は多分中国人なら知らない人はいない、古典の「封神演義」です。文庫2巻組が出ています。スケールの大きなストーリーは、これ1本では到底終わりそうもありません。続編も楽しみです。大きなスクリーンで主人公のつもりになって観たい作品。気になったのが過去も現在も父と息子だけで、母はどこに?(白)


『ナタ転生』場面写真①.jpg


2020年/中国/カラー/117分
配給:チームジョイ
(C)Light Chaser Animation Studios
https://www.nezha.jp/
★2021年2月26日(土)TOHOシネマズ池袋、TOHOシネマズ上野 ほか順次追加予定
posted by shiraishi at 17:19| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする