2019年04月17日

柄本家のゴドー

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撮影・演出:山崎裕  
構成・編集: 五十嵐久美子
選曲:増子彰
出演:柄本明、柄本佑、柄本時生、劇団東京乾電池のみなさん

柄本 佑・時生兄弟による演劇ユニット“ET×2”が2014年、サミュエル・ベケットによる不条理演劇の代表作『ゴドーを待ちながら』の公演に挑んだ。そして、2017年、父親の柄本明を演出に迎えて、再びゴドーに挑戦する。その稽古場にカメラが入り、演出家と俳優の関係を超え、父から子への芸の伝承の厳しさと温かさにあふれる時間を記録した。

柄本佑、時生兄弟が「ゴドーを待ちながら」の再演(2017)に父の演出で臨む様子を映す。父は佑を厳しく指導。たったひとことのセリフも父が話すと、とたんに生きてくる。老浮浪者の歩き方も佑が歩くとぎこちなさが残るが、父は浮浪者にしか見えない!キャリアの違いは明らか。
しかし、ここでの苦労が佑の2018年の活躍(※1)の素地になったに違いない。次は時生か。舞台を見てみたくなった。
※1 2018年に公開した主演映画3作品で第92回キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞、また『きみの鳥はうたえる』(三宅唱監督)で第73回毎日映画コンクール 男優主演賞を受賞。(堀)


戯曲「ゴドーを待ちながら」 作/サミュエル・ベケット
アイルランド出身の劇作家サミュエル・ベケットによる戯曲。 野原に立つ一本の木のそばで、エストラゴンとウラジミールという2人の老浮浪者が、やって来る筈のゴドーという人物をひたすら待ち続けながら、とりとめのない会話を繰り替えしている。退屈だと言われたり、難解だと言われたりしながら、傑作として賞賛もされ、不条理演劇の代表作として演劇史にその名を残し、多くの劇作家たちに強い影響を与えた。1952年に出版され、その翌年パリで初演。(『柄本家のゴドー』公式サイトより)

2018年/64分/日本/ステレオ/HD作品/カラー
配給:ドキュメンタリージャパン
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公式サイト:http://emotoke-no-godot.com/
★2019年4月20日(土)ロードショー
posted by ほりきみき at 14:00| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月15日

映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~ 

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監督:橋本昌和
原作:臼井儀人(らくだ社)/「月刊まんがタウン」(双葉社)連載中/テレビ朝日系列で放送中
脚本:うえのきみこ 水野宗徳
主題歌:あいみょん「ハルノヒ」(unBORDE/ワーナーミュージック・ジャパン)
声の出演:
しんのすけ:小林由美子
みさえ:ならはしみき
ひろし:森川智之
ひまわり:こおろぎさとみ
声のゲスト出演:木南晴夏、小島よしお、ぺこ・りゅうちぇる

ある日、みさえが家族で参加 OK の激安新婚旅行ツアーを見つけてきた。実はひろしとみさえは新婚旅行に行っていなかったのだ。野原一家はいまさら初めての新婚旅行でオーストラリアの秘境“グレートババァブリーフ島”へ! 初めは旅行を満喫していたが、気分がハイになっていることもあり、ひろしとみさえの気持ちがすれ違い始める。
そんなとき、突然ひろしが消えた。その島の奥地に住む仮面族には50年に一度の金環日食の日に、お姫様へ花婿を差し出すことで、ご褒美としてお宝が得られるという伝説があり、その花婿にひろしが選ばれてしまったのだ。
仮面族を追うしんのすけたち、そこに世界中のトレジャーハンターが宝を狙って入り込み、超熾烈な三つ巴のひろし争奪戦がぼっ発する。果たして、しんのすけたちはひろしを奪還し、無事に春日部に帰ることができるのか。

冒頭でねねちゃんがつぶやいた「新婚旅行は愛が試される」という言葉通り、旅先で気持ちがすれ違うひろしとみさえ。経験者にはあるあるの話ばかり。しかし2人の愛はそんなにやわじゃない。特に今回はみさえの踏ん張りが見どころ。同伴するトレジャーハンターがみさえの不安をえぐってくるが、それを払拭。子持ちのおばさんナメんじゃないわよ〜とひろしを助けるためにサバイバルを豪快に突き進む。「人生の宝物は時間をかけて見つけるもの」。ひろしの言葉が心に染みるラストに今作が大ヒットする予感がしてならない。(堀)

2019年/日本/100分
配給:東宝
(C) 臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2019
公式サイト:https://www.shinchan-movie.com/
★2019年4月19日(金)全国東宝系にてロードショー
posted by ほりきみき at 01:29| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月14日

多十郎殉愛記

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監督・脚本:中島貞夫
脚本:谷慶子
監督補佐:熊切和嘉
出演:高良健吾(清川多十郎)、多部未華子(おとよ)、木村了(清川数馬)、寺島進(溝口蔵人)

幕末の京都。清川多十郎は長州藩の名うての剣士であったが脱藩し、貧乏長屋で無為の暮らしをしている。高い志はとうに捨て、居酒屋を切り盛りするおとよの世話になっているばかり。そこへ多十郎の腕を見込んで接触してくるものがいた。適当にあしらっているうちに故郷から弟数馬が訪ねてくる。純真な数馬は多十郎のていたらくを責め、勤皇を貫こうとはやる。浪人の取り締まりを強化していた京都見廻組が急襲し、多十郎は弟を逃がすためについに剣を抜く。

ちゃんばらの名作「木枯し紋次郎」の中島貞夫監督が、84歳にして久々にメガホンをとった本格時代劇。直弟子の熊切和嘉監督が補佐につき、「京都撮影所の伝統であるちゃんばらを、次の世代に伝えたい」という中島監督の熱い思いを支えました。目力のある人という監督の希望にはまったのは高良健吾さん。長州でなく九州男児ですがきりりとした顔立ちが「侍」です。自堕落な姿がまあ色っぽくて、ファンは悶絶ですよ。
『HINOKIO』(2004)のジュンちゃんの面影を今も残している多部未華子さんが、いつのまにかこんな女将役も似合うようになっていました。時代劇には珍しい前髪はなんだか幼く見えるんですが、京都にだけあった髪型だそうです。後半30分も続く立ち回りは、京都撮影所のスタッフ総力あげての結果でしょうか。
撮影に入る前からずっと熱心に稽古していたという、高良さんの渾身の殺陣をご覧下さい。また時代劇に出てほしいなぁ。(白)


2018年/日本/カラー/93分
配給:東映、よしもとクリエイティブ・エージェンシー
(c)『多十郎殉愛記』製作委員会
http://tajurou.official-movie.com/
★2019年4月12日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 15:54| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月06日

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監督・脚本:高橋朋広
音楽:クボナオキ
出演:桜田通(岡浜慎平)、福田麻由子(加瀬ゆかり)、笠松将(黒須彰太)、西田尚美(岡浜美樹)、ダンカン(タクシー運転手)、佐津川愛美(小峰奈央)、清水尚弥(ダビデ)、キンタカオ(岡浜誠司)

1年前、慎平と親友の黒やんのバンド「LACTIC ACID」は解散した。慎平はそのころからのファンだったゆかりと暮らしている。ゆかりから借金をするたび、慎平の心は重くなる。黒やんに「もう一度音楽がやりたい」と打ち明けるが、その代わり仕事を手伝ってくれと頼まれる。背広を新調し、半信半疑で同行した慎平はとんでもない事件に巻き込まれてしまった。

ボーカルの慎平役は、実際にメジャーデビューを果たしている桜田通。青春音楽もの、と見ていたらあれあれというまに事件が起きる。というより起こしてしまう。
親友との友情を取り戻したいが相手が変わってしまっていたら?
お財布代わりに軽く考えていた彼女が真剣だったら?
現実に目をつぶって夢ばかり見る慎一、甘く見ていた現実から痛い目に遭います。子供のためを考えてのことばでも、なかなか届かないものなのね、と我が身も反省しつつ見ました。要所要所をベテランが押さえています。ダンカンさんとってもいい役どころ。
ぎりぎり踏み外さず一回り二回り大人になるのに安心。いやはや甘いな私も。ま、いいか。
「ラ」は赤ちゃんが生まれるときの産声、オーケストラのチューニング音・・・始まりは「ラ」。もう一度始めたい人はまず「ラ」の音出してみて。(白)


2018年/日本/カラー/シネスコ/120分
配給:アークエンタテインメント
(C)2018年 映画「ラ」製作委員会
http://movie-la.com/
https://twitter.com/la_movie_
★2019年4月5日(金)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 00:52| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月29日

沈没家族 劇場版

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監督・撮影・編集:加納土
音楽:MONO NO AWARE

1990年代、シングルマザーの加納穂子さんがチラシで共同保育の募集をかけ、そこで幼少期を送った加納土監督。大学生になった加納土監督が自身の生まれ育った場所での生活をひも解くセルフドキュメンタリー。当時、子ども達と共同生活を送る保育人たちは、この活動を「沈没家族」と呼んだ。大学生の加納土監督は「沈没家族」住人達に会いに行き話を聞く。家族とは何…? 母の思い、そして離れて暮らす父の姿を追いかける… 加納監督が武蔵大学の卒業制作として発表したドキュメンタリー作品を劇場版として再編集した。

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(C)2019 おじゃりやれフィルム


今でこそシングルマザーの人口も多く、自治体によっては補助も出ていて昔よりは暮らし易くは成ってきた(私の兄はシングルファザー)。これも先輩方々が運動してきた成果なので、私は運動を否定しないし、むしろ私もマイノリティをマジョリティにする活動には積極的に関わってきたつもり。では、20年前はどうだったか? 加納監督の母・穂子さんは学生で、在学中に妊娠し、籍を入れないまま出産し、シングルマザーとなり、自治体の福祉サービスなんか無く、実家親族を頼ることなく、保育人募集のビラをまき、知ってるひとから知らないひとまで周りを巻き込みながら子育てを始める。私もその頃、学生だったし、もし自分が独身のまま妊娠出産してたら、どうしていただろうと姿を重ねてみたけど、穂子さんのような活動はできなかったと思うと、穂子さんの「沈没家族」には感嘆するばかり。そのご都会暮らしを捨て、八丈島へ移住するトコロも羨ましいかぎり。モンモンとしながら東京生活を送っている私はアホ認定…。加納土監督は、もともと卒制としてつくられたドキュメンタリー作品を劇場版に編集した際、監督と同じ八丈島出身のバンド「モノノアワレ」の音楽を挿入。このバンド独特のメロディが映画と最高に合ってるんだなあ、これが。そして自分史上、知っているひと達が沢山出ていたドキュメンタリー映画でビックリしたのでした。 (千)





2018/日本/93min
配給 ノンデライコ
公式  http://chinbotsu.com/
★2019年4月6日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開

posted by chie at 00:00| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする