2019年12月07日

ルパン三世 THE FIRST 

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監督・脚本:山崎貴
原作:モンキー・パンチ
音楽:大野雄二
声の出演:栗田貫一 小林清志 浪川大輔 沢城みゆき 山寺宏一 広瀬すず 吉田鋼太郎 藤原竜也

「ブレッソン・ダイアリーを戴きに参上します ルパン三世」
その謎を解き明かしたものは莫大な財宝を手にするとされ、かのアルセーヌ・ルパンが唯一盗むことに失敗したといわれている秘宝・ブレッソン・ダイアリー。
そんな伝説のターゲットを狙うルパン(栗田貫一)は考古学を愛する少女レティシア(広瀬すず)と出会い、2人で協力して謎を解くことに。しかし、ブレッソン・ダイアリーを狙う秘密組織の研究者ランベール(吉田鋼太郎)と、組織を操る謎の男ゲラルト(藤原竜也)が2人の前に立ちはだかる。

不朽の名作『カリオストロの城』から40年。今年4月にこの世を去った原作者モンキー・パンチの悲願だった3DCGアニメーションによる劇場版を山崎貴監督が完成させた。「ルパン三世」シリーズとしては23年ぶりの劇場版でもある。
オープニング曲が流れるだけでワクワクし、サスペンスタッチで物語が始まると気持ちがスクリーンに引き寄せられる。今回のヒロインは考古学を愛する少女レティシア。雰囲気が何だかクラリスに似ている。ルパンが張り切るのも当然だろう。随所に『カリオストロの城』へのオマージュが感じられ、うれしさで涙が止まらない。
ストーリー展開は大風呂敷を広げてしまった感もあるが、最後は何とかうまくまとめた。さすが山崎監督!
3DCGのルパンはいつもと違うので、最初、ちょっと違和感があったが、次第に慣れてくる。ルパンの赤いジャケットの質感まで伝わってきたのだが、まさかレザージャケットだったとは!40年以上ルパンを見てきて初めて知った事実だった。(堀)


2015年の東京アニメアワードで『LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標』上映後、モンキー・パンチ氏と小池健監督、浄園祐プロデューサーのトークを聞きました。
以下モンキー・パンチ氏の言葉のみ。
「駆け出しの漫画家だったので1967年に連載の話がきたとき、冗談かと思った。アニメになってこんなに長く続くとは」
「原作では小物についてこだわりはなかった。週刊誌に20~25ページ書くのでワルサーP38 とかベンツとかに限定してしまうと、どこから見てもそう描かなくてはいけないから。その点についてはアニメの方々が凝ってくれたんです」
「見た人が朗らかになってほしいと描いていました。不可能なことに挑戦して成功する。必ず20何ページかで完結する。それ以外は創作の幅を狭くするのできっちり決めていませんでした。ルパンの年齢も見ている人が決めていいんです。アニメについてはまかせっきりでした。3Dのルパンが観たいですね」
やっとお目見えしたこの3DCGのルパン、モンキー・パンチさんもどこかできっと観て喜んでくださっているでしょう。(白)


2019年/日本/93分
配給:東宝
(C) モンキー・パンチ/2019映画「ルパン三世」製作委員会
公式サイト:https://lupin-3rd-movie.com/
★2019年12月6日(金)全国東宝系にてロードショー
posted by ほりきみき at 22:41| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

午前0時、キスしに来てよ 

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監督:新城毅彦      
脚本:大北はるか  
音楽:林イグネル小百合  
主題歌:「One in a Million -奇跡の夜に-」GENERATIONS from EXILE TRIBE
出演:片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、 橋本環奈、眞栄田郷敦、八木アリサ、岡崎紗絵、鈴木勝大、酒井若菜、遠藤憲一 

優等生の花澤日奈々(橋本環奈)は、まじめすぎる性格で周りから一目置かれる存在だが、本当は王子様と恋に落ちるおとぎ話のような恋愛にあこがれる夢見がちな女子高生だった。ある日、日奈々の高校に国民的人気スターの綾瀬楓(片寄涼太)が映画の撮影でやってきた。エキストラとして参加することになった日奈々は、楓の飾らない素顔とやさしさに魅せられ、楓も日奈々の裏表のない実直さに次第にひかれるようになり、芸能人と一般人の誰にも知られてはいけない秘密の恋がスタートする。思いもよらぬ障害が2人に降りかかる中、日奈々をひそかに思い続けてきた幼なじみの浜辺彰(眞栄田郷敦)が楓に宣戦を布告してくる。

スーパースターに見初められ、幼馴染にも告白される。その上でスーパースターと相思相愛に。完璧すぎるシチュエーションにときめかない女の子はいないだろう。王道ラブストーリーだ。しかも、演じているのが片寄涼太と眞栄田郷敦。どちらもカッコいい!片寄涼太はすでにいくつもの映画に出演しているが、眞栄田郷敦は新田真剣佑の弟で、5つ気に公開された『小さな恋のうた』でデビュー。TBSのドラマ「ノーサイド」にも出ていたが、これからブレイクまちがいなし。(堀)

2019年/115分/G/日本
配給:松竹        
ⓒ2019映画『午前0時、キスしに来てよ』製作委員会
公式サイト:https://0kiss.jp/
★2019年12月6日(金)全国公開
posted by ほりきみき at 02:56| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

つつんで、ひらいて 

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監督・編集・撮影:広瀬奈々子
出演:菊地信義、水戸部功、古井由吉
音楽:biobiopatata
エンディング曲:鈴木常吉

菊地信義は40年以上にわたり日本のブックデザイン界をリードしてきた稀代の装幀家。空前のベストセラーとなった俵万智「サラダ記念日」をはじめ大江健三郎、古井由吉、浅田次郎、平野啓一郎、金原ひとみら1万5千冊以上もの本を手掛けてきた。菊地が手作業で一冊ずつデザインする指先から、本の印刷、製本に至る工程までを丁寧に綴り、ものづくりの原点を探る。
第20回東京フィルメックスのコンペティション部門でスペシャル・メンションを受賞。

装幀家・菊地信義を追ったドキュメンタリー。
まずは製本の様子から。さまざまな機械がリズミカルに動き、流れるようにいくつもの工程を経て本が出来上がっていく。バックに流れる音楽が機械の動きにぴったり。まるで小人が機械を動かしているかのよう。見ていて楽しい。広瀬奈々子監督のセンスの良さを感じた。さすが是枝裕和監督の秘蔵っ子!
菊地は紙質、色、文字のタイプとサイズ、配置などを内容に合わせてトータルでデザインする。ピンセットを使っての細やかな作業。1ミリ、1%の違いに拘る。丁寧な仕事ぶりを丁寧に映し出す。これまで装幀した本の数は1万5000冊を超えた。長い付き合いの古井由吉が「作家は自己模倣を危惧するが、装幀も同じでは」と思いやる。最近は本を手にすることはなかったが、久しぶりに書店に行きたくなった。(堀)


高校生の3年間、図書局員で過ごしました。新聞・放送・図書は部活と違っていつでもいられる局室があったので、居心地が良くて。傷んだ本の修復をする製本の仕事もありました。ここにいる間に乱読して、読む本の分野が広がったかも。だからか、いまだに紙の本が好きで、デジタル図書は落ち着きません。書店には今もよく行って、棚や平台の本がずれているとつい直してしまいますし、どんな本が並んでいるのか見るだけでも楽しいものです。
そこでまず眼に入るのはやはり装幀。色と形とロゴのデザイン、手触り、厚さ、重さも重要です。著者を知らなくても、おお~という本に出会うとつくづく見入ってしまいます。これまで何度も出会った菊池信義さんの本がどうやって生まれてきたのか、この映画で細部まで見ることができました。本好きのみなさま必見です。(白)


東京フィルメックス2019でスペシャル・メンション受賞(2019.11.30) 撮影:宮崎
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2019年/日本/カラー/HD/16:9/ステレオ/94分
配給:マジックアワー
©2019「つつんで、ひらいて」製作委員会
公式サイト:https://www.magichour.co.jp/tsutsunde/
★2019年12月14日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
posted by ほりきみき at 02:53| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月05日

カツベン!

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監督:周防正行
脚本・監督補:片島章三
音楽:周防義和

出演:成田凌、 黒島結菜、永瀬正敏、 高良健吾、 音尾琢真、徳井 優、 田口浩正、正名僕蔵、 成河、 森田甘路、 酒井美紀、 シャーロット・ケイト・フォックス、上白石萌音、 城田優、 草刈民代、 山本耕史、 池松壮亮、 竹中直人、 渡辺えり、 井上真央、 小日向文世、 竹野内 豊

偽の活動弁士として泥棒一味の片棒を担ぐ生活にウンザリしていた染谷俊太郎(成田凌)は一味から逃亡し、とある町の映画館にたどり着く。そこで働くことになった染谷は、今度こそ本当の活動弁士になることができるとワクワクするが、そこは館主夫妻(竹中直人、渡辺えり)をはじめ、スターを気取る弁士の茂木貴之(高良健吾)や酒好き弁士の山岡秋聲(永瀬正敏)などくせ者ばかりだった。

「活動写真」という言葉には、単なる懐かしさを超えた、日本人のメンタリティを顕在化させる温かな響きがある。故・淀川長治氏の名調子解説を聞いて育った世代のせいだろうか…。大正時代、スクリーンに見入り、活動弁士に聴き入る観客たちがいる場所は、映画をポケットに入れられる現代の映画ファンとは確実に異なる、熱く濃密な空間が漂っていたに違いない。
活動弁士は、日本独自で発展した世界にも稀な映画文化の象徴である。
周防監督と共同脚本であり発案者の片島章三が映画愛を詰め込んだ本作。全体にスラップスティックコメディの要素を詰め込み、楽しませる。実際にはサイレント映画の撮影現場がこれほど無茶振りだったとは思えないが、創り手のサービス精神が垣間見えて愛おしい活劇調となっている。

熾烈なオーディションを勝ち抜いて主役を射止めた成田凌、相手役の黒島結菜とも適役の好演が光るが、特筆すべきは永瀬正敏だろう。登場場面では本物のカツベン士だと思ってしまったほど、声の張り、色艶、間合い…どこを取っても堂々たるカツベン士の様相を呈す。人気カツベン士から酒に身を持ち崩すやさぐれ男まで、人物の内心が透けて見えるほどに演じ切っており、若手俳優とは一日の長を示した。

エンディングに流れる無声映画の傑作『雄呂血』の映像、「ジョージア行進曲」をもじった「カツベン節」を歌う奥田民生の節回しも、映画の余韻を残す上手い演出だ。(幸)


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楽屋荒らしから活動弁士になる染谷俊太郎を演じた成田凌さん、駆け出しから人気弁士になるまで順撮りだったのでしょうか?半年以上特訓したとのこと。ちゃんとだんだん上達してプロの弁士らしくなっていました。夢は弁士だったという子ども時代の子役さんもうまかったです。
劇中の無声映画は既存の作品『椿姫』や『金色夜叉』などを参考に新しく製作されたもの。完全オリジナルの作品にも誰が出演しているのかお楽しみに。
実は無声映画観賞会に何年か通って弁士の解説つきの無声映画を楽しんでいました。この作品の監修の澤登翠さんをはじめ、俳優さんの指導を担った片岡一郎さん、坂本頼光さんの解説を毎回すぐ近くで聞くという贅沢。今でも毎月例会があるんですよ。映画を観て気になった方は、ぜひ一度でも生で見て聞いてくださいませー。(白)


配給:東映
2019年製作/日本/127分/G/
©2019「カツベン!」製作委員会
公式サイト:http://www.katsuben.jp/
◆12月13日(金)丸の内TOEI他全国順次ロードショー◆
posted by yukie at 12:28| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月30日

漫画誕生

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監督:大木萠
出演:イッセー尾形、篠原ともえ、稲荷卓央、橋爪遼、森田哲矢(さらば青春の光)、東ブクロ(さらば青春の光)、とみやまあゆみ、新井美羽、緒方賢一、モロ師岡 ほか

昭和18年、漫画家が団結して国策に協力する『日本漫画奉公会』が設立。 日本は本格的な国策へと乗り出していた。そんな中、一人の老人が内務省の検閲課に呼ばれた。薄暗い小部屋に案内され、検閲官と対峙する老人。 ポツリポツリと過去の記憶を語りだしたこの老人こそが、日本漫画奉公会の会長であり、 かつて"近代漫画の父"と呼ばれ、現在に至る漫画を"職業"として確立した男・北沢楽天その人であった。風刺画家として福沢諭吉にその才能を見出された若かりし頃の楽天は、「日本初の職業漫画家」となり、一気に売れっ子の道を駆け上っていく。 一躍時代の寵児となった楽天は、政治家すら一目置くほどの存在となっていった。 一方でたくさんの弟子を養成し、次々と新しい表現方法に挑戦し、 それまで「ポンチ絵」として蔑まれていた風刺絵を 「漫画」というひとつのジャンルにして、広く世に浸透させた。開拓の明治にはじまり、浪漫の大正を経て、そして激動の昭和へ……。 しかし、やがて黒く強大な時代の渦が、楽天や漫画はおろか、日本全体をも飲み込んでいくのであった

北沢楽天の名前はこの作品で初めて知った。風刺画を描いて成功し、一人で描くだけでなく、スタッフを抱えたスタジオ制を始め、日本最初のアニメーション映画を製作した下川凹天などを世に送り出し、後輩の育成にも尽力。そんな楽天が太平洋戦争真っただ中の昭和18(1943)年、国が設立した日本漫画奉公会の会長にお飾りとはいえ、就任するに至るまでの彼の心中はいかばかりか。しかし、作品の最後に楽天の妻へのあふれるような愛を感じ、すべては妻に安定した生活を送らせてあげたい一心だったのではないかと感じた。戦後は執筆活動を引退したとはいえ、妻とふたり、きっと幸せな人生だったに違いない。主人公夫婦を演じたイッセー尾形と篠原ともえを見ているとそんな温かな気持ちになる。(堀)



2018/118分/日本語/シネマスコープ/5.1ch
配給:アースゲート
©漫画誕生製作委員会
公式サイト:https://www.mangatanjo.com/
★2019年11月30日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開

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◆2019年11/30,劇場公開初日の舞台挨拶へ駆けつけました!! (千)
http://cineja-film-report.seesaa.net/article/471861241.html




posted by ほりきみき at 16:30| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする