2021年02月26日

GET OVER JAM Project THE MOVIE

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監督:大澤嘉工
録音・音響デザイン:石寺健一
出演:影山ヒロノブ、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹

JAM Project(Japan Animationsong Makers Project)とは「アニソン界」を代表する実力派シンガーによって、2000年に立ち上げられたスーパーユニット。「アニソン」というジャンルの 中でのパイオニアであり、世界へと拡げていった実績を持つベテラン。5人のメンバー自らが主題歌の「曲づくり」にも携わっている。460日間に渡って彼らに密着し、プロデューサーや監督達との打合せ、デモづくり、ディレクション、レコーディング、LIVEツアーなどを映し出した。

”GET OVER”は「乗り越えろ」でしょうか。2020年には新型コロナウイルス感染症の影響により、予定されていたツアーが次々と中止になっていきました。そんな状況の中で、JAM Projectの初のドキュメンタリーが送り出されました。ソロでも活躍していたメンバーそれぞれが、互いを認め合い、よりよい曲を作るために切磋琢磨しているようすが浮かび上がります。20年という長い間の様々なエピソードも披露され、これまでに口に出したことのなかった心のうちも明かされます。現状に甘んじることなく、どんなときでも常に”GET OVER”を忘れないJAM Project。ステージはメンバー全員がとにかくパワフル!会場の熱気がすごい!みんながみんな楽しんでいます。
ぜひ劇場の良い音響でJAM ProjectのLIVEを体感してください。のびやかな歌声に元気になれること必至。(白)


2021年/日本/カラー/シネスコ/114分
配給:東宝映像事業部
(C)2021「GET OVER JAM Project THE MOVIE」FILM PARTNERS
http://jamproject-movie.jamjamsite.com/
★2021年2月26日(金)ー3月11日(木)2週間限定ロードショー
posted by shiraishi at 19:21| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月23日

きこえなかったあの日

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監督・撮影・編集:今村彩子

2011年3月、東日本大震災の11日後、今村監督は宮城県に向かった。被災地できこえない人が困っていないか、情報が届いているのか心配だったからだ。避難所に身を寄せているろう者のご夫婦を紹介された。奥様の信子さんが今村監督もきこえないとわかると、堰を切ったように(手話で)話し続ける。夏に訪れた仮設住宅で会った加藤さんは、高齢の男性で手話が独特、今村監督がわかるのは数字だけ、思うようにコミニュケーションがとれない。状況を知らせようと2013年、宮城県での映像をまとめて『架け橋 きこえなかった3.11』を発表。
本作は2011年からその後の西日本の豪雨、熊本地震の被災地、コロナ禍の中でのきこえない人たちの映像を取り入れた、10年分のドキュメンタリー。

あの大震災からもう10年が経とうとしています。当時は毎日のようにあった報道も、日が経つにつれ少なくなり、節目ごとに忘れないように、と特集が組まれます。昨年からは世界中に拡がってしまった新型コロナの影響下、そちらの心配ばかりになりました。今月に入って東北で震度6の地震があり、東日本大震災の余震と言われて驚いたばかりです。
人はすぐ忘れてしまうので、記録が頼りです。この10年間をまとめた映像はこれからも出てくると思いますが、きこえない今村監督が同じ立場の人たちを気遣って撮りためた映像はほかにはないでしょう。監督の気づきや、それによる変化もわかります。
試写と取材で上京された今村監督にお話を伺いました。加藤さん、信子さんのエピソードやわたしたちのできることは何か?も。
「きこえない人がいるということを知って」と監督。見えない方と違って、外からはわかりにくいですが、いつか機会があるかもしれません。紙とペン必携、今はスマホで文字が出せて便利です。(白)


★インタビューはこちらです。

2021年/日本/カラー/116分
配給:Studio AYA
(C)studioAYA2020
http://studioaya-movie.com/anohi/
★2020年2月27日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開、
全国一斉インターネット配信開始
posted by shiraishi at 20:44| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月21日

ターコイズの空の下で

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監督:KENTARO
脚本:KENTARO、アムラ・バルジンヤム
撮影:アイヴァン・コヴァック
出演:柳楽優弥(タケシ)、アムラ・バルジンヤム(アムラ)、麿赤兒(三郎)、ツェツゲ・ビャンバ(遊牧民女性)

タケシは裕福な家庭で甘やかされて育ち、成人しても遊興三昧の生活を送っていた。実業家の祖父三郎は、そんなタケシを外モンゴルの草原へと送り出す。三郎は第2次大戦下モンゴルで捕虜として暮らしたことがあり、終戦後地元の娘との間に子どもが産まれていた。帰国したまま会えずにいたという。その行方を探すためモンゴル人の馬泥棒・アムラをガイドに、ターコイズ色の空の下、旅することになった。日本では想像もしなかった日々を体験する中アムラが逮捕されてしまい、タケシは着の身着のまま荒野に一人取り残される。

広い広い大地で、遊牧民を探し当てるなんてできるのだろうか?半信半疑で見始めました。それも遊び人で苦労知らずの坊ちゃまです。意外に不平たらたらでもなく、泣き言も言わずアムラのポンコツトラックに揺られています。お互いに自国の言葉なので通じないのですが。あの空の下にいたなら小さなことなど、どうでもよくなるのかもしれません。
日本から持ち込んだものが少しずつなくなっていき、アムラもいなくて独りぼっちになってしまったタケシがどうするのか?どうなるのか?演じた柳楽優弥さん、人生観が変わったんじゃないでしょうか?圧倒的な大自然の中では自分がひどく小さな存在に思えるし、人生で何が大事なのか、絶対に考えてしまうはず。こちらも大きな画面で観たい映画です。(白)


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※柳楽優弥、海外合作映画初主演!
※第68回マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭
FIPRESCI賞(国際映画批評家連盟賞)&才能賞(観客賞)ダブル受賞

2020年/日本・モンゴル・フランス合作/カラー/シネスコ/95分/日本語、モンゴル語
配給宣伝:マジックアワー、マグネタイズ
(C)TURQUOISE SKY FILM PARTNERS / IFI PRODUCTION / KTRFILMS
http://undertheturquoisesky.com/
<★2021年2月26日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー


posted by shiraishi at 20:20| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

めぐみへの誓い

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監督・原作・脚本:野伏翔
撮影:神野誉晃
音楽:許平和、許真弓
出演:原田大二郎(横田滋)、石村とも子(横田早紀江)、菜月(横田めぐみ)、坂上梨々愛(めぐみ少女時代)、大鶴義丹(辛光春)、安座間 美優(田口八重子)、小林 麗菜(金 賢姫)、仁支川 峰子(夏仙)、小松 政夫(金本印刷社長)

1977年11月15日、新潟市。中学1年生の横田めぐみは学校帰りに数人の男たちに連れ去られ、気がつくと海上の船の中にいた。男たちは北朝鮮の工作員で、めぐみが連れていかれた建物には先に拉致された日本人が何人も住んでいた。責任者らしい男に、必死で家に帰してと訴えると、北朝鮮のために働けばいつか帰国させると言いくるめられる。一方めぐみの両親は失踪届を出し、街頭に立って行方不明になった娘の手がかりを求め、諦めることなく探し続けていた。

2010年、野伏翔(劇団夜想会)の脚本及び演出により舞台劇「めぐみへの誓いー奪還―」が上演されました。2014年からは内閣府拉致対策本部の主催公演となり入場無料で全国各地36か所公演を行なわれたそうです。これを映画化することで、もっとたくさんの人に伝えようと、クラウドファンディングで制作資金が集められました。帰国できた人たちから丹念に集めた手がかりなどを元に、組み立てられた物語は真に迫っています。拉致された方々がどんな思いでおられたのか、胸を痛めながら見入りました。横田夫妻がご本人と重なり、心のうちを思うと泣けてきます。映像の力は大きいですね。
2020年6月めぐみさんのお父さん、横田滋さんがめぐみさんに再会できないまま亡くなられました。どんなに心残りであったでしょう。ご冥福をお祈りいたします。
これまで拉致被害者として認定されたのは17人ですが、拉致の可能性を排除できないとされている行方不明者は875人にものぼるそうです(警察庁)。拉致被害者の方々が早く帰国できるよう、わずかでも支援できたらと思います。(白)


平成20年11月21日から11月26日に有楽町マリオン11階のギャラリーで開催された「めぐみちゃんと家族のメッセージ-横田滋写真展」を、ちょうど東京フィルメックス開催中だったので拝見したのを思い出しました。横田めぐみさんが拉致されるまでの13年間にお父様である横田滋さんが撮った写真を中心としたパネル展示でした。それは、ごく普通の家族の日常やハレの日の写真。めぐみさんが拉致されてからの横田さんご夫妻の人生は、めぐみさんを取り戻す為の日々になってしまいました。会えないままにお亡くなりになられたお父様のお気持ちを思うと涙が出ます。
また、大韓航空機爆破事件の元工作員、金賢姫の手記「いま、女として 金賢姫全告白」では、日本人教育係・李恩恵さんのことが書かれていたことも、田口八重子さんの場面を観て思い出しました。
拉致された方たちが、北朝鮮でどんな暮らしをされていらっしゃるのか、そして、拉致された方の帰りを待つご家族のやるせない思いに胸が痛みます。生きている間に再会できるよう、国家レベルで解決してほしいと願うばかりです。(咲)


2019年/日本/カラー/シネスコ/102分
配給:アティカス
(C)映画「めぐみへの誓い」製作委員会
https://www.megumi-movie.net/(音が出ます)
★2021年2月19日(金)池袋シネマ・ロサ、秋田市アルヴェシアターほか全国順次公開!
★ご支援参加方法はこちらをご覧ください。
posted by shiraishi at 17:16| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月19日

あのこは貴族

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監督・脚本:岨手由貴子
原作:山内マリコ(集英社文庫)
撮影:佐々木靖之
音楽:渡邊琢磨
出演:門脇麦(榛原華子)、水原希子(時岡美紀)、高良健吾(青木幸一郎)、石橋静河(相良逸子)、山下リオ(平田里英)、篠原ゆき子、石橋けい、山中崇、高橋ひとみ、津嘉山正種、銀粉蝶

同じ空の下、私たちは違う階層(セカイ)を生きている。
東京に生まれ、何不自由なく育った箱入り娘の華子。「結婚=幸せ」と疑うこともなかった。ところが20代後半になって結婚を考えていた恋人に去られ、あらゆる伝手をたどって結婚相手探しに奔走する。幾度か失敗した後、弁護士の幸一郎と出会う。ハンサムで人あたりも良く、しかも政治家も輩出している良家の出だった。
一方、富山で生まれ育ち、猛勉強して東京の名門私立大学に進学した美紀。学費が続かず、夜の街でバイトを始めるが両立できずに中退してしまった。現在の仕事にやりがいも見いだせず、なぜ東京にいるのかもわからなくなっている。幸一郎の同期生だったことから、同じ東京に住みながら別世界にいる華子と出会うことになった。

華子の家族の話や美紀の学生時代の思い出を観ているうちに、ふだん気にしなかった格差や分断が見えてきます。地方から東京の私大に入学した美紀や里英が、内部生(附属からの学生)たちとの違いをあげるシーン、地方で生まれたぼやきのシーンなどに、「そうだよねぇ」とやはり地方出身の私も共感。華子の家族の会話のはしばしには、あちらのセカイが見え隠れします。そちらには「ふーん、そうなんだ」。3人姉妹の末っ子でおっとり育ち、自分のセカイに疑問も持たず、そこからはみ出ることもなかった華子が、どんなときにちょっと変わるのかどう変わったのか、気になって見つめてしまいました。
対照的な華子と美紀を演じた門脇麦さんと水原希子さん、なぜこのお二人を選んだのか、セカイの違いをどこでどう表現したのか、あれこれを岨手由貴子監督に伺いました。(白)


この映画を観ていて思い出したのが、小学校1年の時からの幼馴染のY子ちゃん。結婚式で私とは違う階層なのを実感しました。お相手は旧財閥の御曹司。阪神間の良家の子女が集う同好会で出会い、恋愛結婚。披露宴に招かれた300人程は、親戚、友人、そして小学校から大学までのお世話になった先生方。親の仕事関係の方は一切なし。引き出物は、高さ2cm位の薄い箱に入ったアフタヌーンティーの2段のお皿に、神戸の老舗洋菓子店のお菓子。嵩張らない配慮もお上品でした。その後、彼女は材料費にお金のかかる趣味を極めて、今や講師に。この物語でも、それぞれ育った環境の中で人生を歩んでいきます。華子もお嬢様という枠の中で、それを当然と生きてきたのですが、違う世界もあることに気づいてから、自我に目覚めます。華子と同じ階層でも、石橋静河さん演じるヴァイオリニストの逸子が、結婚=幸せにこだわらず、自分らしさを貫いている女性でカッコいいです。
幸一郎演じた高良健吾さんも良家の子息らしくて素敵です。肝心の時に、なぜか雨男なのは(白)さんの監督インタビュ―で、ぜひご確認ください。 (咲)


2021年/日本/カラー/シネスコ/124分
配給:東京テアトル、バンダイナムコアーツ
(C)山内マリコ/集英社・「あのこは貴族」製作委員会
https://anokohakizoku-movie.com/
★2021年2月26日(金)全国公開

★岨手由紀子監督インタビューはこちらです。
posted by shiraishi at 02:07| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする