2019年08月09日
全裸監督
総監督:武正晴
監督:河合勇人、内田英治
原作:本橋信宏「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)
脚本:山田能龍、内田英治、仁志光佑、山田佳奈
美術監督:中西梨花
音楽:岩崎太整
撮影:山本英夫
美術:清水剛
照明:小野晃
録音:竹内久史
衣装デザイナー:小川久美子
出演:山田孝之満島、真之介、森田望智、柄本時生、伊藤沙莉、冨手麻妙、後藤剛範 、吉田鋼太郎、板尾創路、余 貴美子、小雪、國村隼、玉山鉄二、リリー・フランキー、石橋凌
会社は倒産、妻に浮気され絶望のどん底にいた村西(山田孝之)はアダルトビデオに勝機を見出し仲間のトシ(満島真之介)、川田(玉山鉄二)らとともに殴り込む。一躍業界の風雲児となるが、商売敵の妨害で絶体絶命の窮地に立たされる村西たち。そこへ。厳格な母の元で本来の自分を押し込めていた女子大生の恵美(森田望智)が現れる。ふたりの運命的な出会いは、社会の常識を根底からひっくり返していくのだった。
黒木香と聞いて、本人を思い出せるのは50代以降だろうか。私は彼女と同世代だが、とても久しぶりに名前を聞いた。当時、男性は喜んで話題に取り上げていたけれど、女性は嫌悪感を抱いていた人が多かった気がする。
そして、本作で久しぶりにあの頃の様子を思い出し、演じた森田望智の雰囲気が黒木香本人にそっくりなのに驚いた。そうそう、こんな感じ。
ところが今は嫌悪感がない。なぜ?
時代が変わり、私が歳を重ねたことがあるだろう。そして、それ以上に作品が黒木香として開花する前の苦悩も描いているからに違いない。潔癖すぎる母親との生活。自分の内面から沸き起こる感情と抑えきれない自分への嫌悪感。必死に隠してきた感情が村西とおるとの出会いで爆発する。恵美がいかにして黒木香になったのかが伝わってきた。
それは山田孝之が演じる村西とおるも同じ。立て板に水のように語り、自ら本番をしながら撮影までこなす人物になるまでの土壇場な人生を見せることで共感を引き起こす。本作を見終わったとき、村西がパンツ一丁でカメラを担ぐビジュアルに対する印象が変わるはずだ。(堀)
公式サイト:https://www.netflix.com/全裸監督
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