2019年03月01日

移動都市/モータル・エンジン(原題: Mortal Engines)

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監督:クリスチャン・リヴァーズ
原作:フィリップ・リーヴ著 /安野玲 訳「移動都市」(創元SF文庫刊)
脚本:フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、 ピーター・ジャクソン
製作:ゼイン・ワイナー、アマンダ・ウォーカー、デボラ・フォート、フラン・ウォルシュ、、ピーター・ジャクソン
製作総指揮:フィリッパ・ボウエン、ケン・カミンズ
音楽:トム・ホルケンボルフ
出演:ヘラ・ヒルマー、ロバート・シーアン、 ヒューゴ・ウィーヴィング、ジヘ、ローナン・ラフテリー、レイラ・ジョージ、パトリック・マラハイド、スティーヴン・ラング

世界が滅び、人々は空に、海に、そして地を這う車輪の上に、都市を創った。たった60分で文明を荒廃させた最終戦争後、残された人類は移動型の都市を創り出し、他の小さな都市を駆逐し、捕食しながら生き続けるという新たな道を選択。地上は“都市が都市を喰う”、弱肉強食の世界へと姿を変えた。この荒野は巨大移動都市・ロンドンによって支配されようとしていた。ロンドンは捕食した都市の資源を再利用し、人間を奴隷化することで成長し続ける。小さな都市と人々は、その圧倒的な存在を前に逃げるようにして生きるしかなかった。いつ喰われるかもしれない絶望的な日々の中、その目に激しい怒りを宿した一人の少女が反撃へと動き出す。

『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』三部作を手掛けたピーター・ジャクソンがイギリス人作家フィリップ・リーヴのファンタジー小説「移動都市」を映画化。『キング・コング』(2005年)でオスカー受賞歴を誇る視覚効果アーティスト、クリスチャン・リヴァーズ監督を務めた。
作品冒頭、巨大な城のような戦艦に見える都市が豪快な音を立てて地上を突進し、他の移動する都市を捕食する。言葉の例えではなく、ガチャガチャと音を立てて、本当に取り込んでしまうから驚いた。そして、後半になると物語のステージは地上から空中に変わる。この迫力は大きなスクリーンで見たい。スチームパンクな世界が好きな人にはたまらないだろう。4DXあれば、尚のこと。
そして、物語の世界観は日本のアニメに近いものを感じる。移動する巨大都市は『ハウルの動く城』を彷彿させ、戦争によって世界は崩壊し、『風の谷のナウシカ』状態である。そして、移動都市・ロンドンの目指す先にある静止都市が築いた楯の壁は『進撃の巨人』のよう。それを守る反移動都市同盟の面々が自分の飛行船に乗って、大空を飛び回って戦い続ける姿は松本零士が作り出した「キャプテンハーロック」の志と似ている。原作はイギリスだが、日本人にも共感しやすいのではないだろうか。(堀)

2018年/アメリカ/スコープ・サイズ/ドルビーデジタル/カラー/129分
配給:東宝東和
©Universal Pictures 
公式HP:http://mortal-engines.jp/
★2019年3月1日(金)全国ロードショー
posted by ほりきみき at 00:00| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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