2019年03月09日

運び屋(原題 :THE MULE)

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監督:クリント・イーストウッド
脚本:ニック・シェンク
出演:クリント・イーストウッド、ブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、アンディ・ガルシア、マイケル・ペーニャ、ダイアン・ウィ―スト、アリソン・イーストウッド、タイッサ・ファーミガ

アール・ストーン(クリント・イーストウッド)は金もなく、孤独な90歳の男。商売に失敗し、自宅も差し押さえられかけた時、車の運転さえすればいいという仕事を持ちかけられる。それなら簡単と引き受けたが、それが実はメキシコの麻薬カルテルの「運び屋」だということを彼は知らなかった…。

本作は2011年に87歳で逮捕されたコカインの運び屋レオ・シャープの実話がベース。2014年、「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」に「シナロア・カルテルが雇った90歳の麻薬運び屋」という記事が掲載され、人々に知られることとなった。ただ、モデルとなった人物ははデイリリーと呼ばれる特殊なユリ栽培の大御所で、いくつもの賞を獲得してきたことしかわかっていない。そこで事件以外のことは、イーストウッド自身を重ね合わせた人物となっている。では、いったいどんな人物として描かれているのか。
主人公のアールは仕事一筋で家庭を蔑ろにしてきたため、家族とは疎遠になっており、たまに会いに行っても娘からは拒否される始末。この娘をイーストウッドの実の娘であるアリソン・イーストウッドが演じているのだ。実際にも奔放な私生活を送ってきた父に向けて放つセリフの1つ1つはアリソンの本心なのではと勘繰ってしまう。
それを寂しく思いながらも、歌を歌いながら、飄々と運転をして麻薬を運ぶアール。途中で90歳近いとは思えないタフな夜を過ごすあたりは、いまでも若い女性と歩く姿をキャッチされてしまうイーストウッドならではかもしれない。
物語後半、人生の最終場面が近づき、アールは家族に対して大きな決断を迫られる。その答えに人生はいくつになってもやり直すことができると感じた。
それにしても、人生のハンドル操作は難しい。(堀)

『運び屋』公開を前に行われたトークイベントで、映画評論家の町山智浩氏がイーストウッドについて詳しく語っています。
よろしかったら、併せてご覧ください。


配給:ワーナー・ブラザース映画
©2018 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

★2019年3月8日(金)全国ロードショー

posted by ほりきみき at 14:28| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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