2020年06月26日
ランボー ラスト・ブラッド(原題:Rambo: Last Blood)
監督:エイドリアン・グランバーグ
出演:シルベスター・スタローン、パス・ベガ、セルヒオ・ペリス=メンチェータ、アドリアナ・バラーサ、イヴェット・モンレアル、オスカル・ハエナダ
ジョン・ランボー(シルベスター・スタローン)は故郷アメリカへ帰り、父親の牧場を引き継いで営んでいた。そして古い友人のマリア(アドリアナ・バラーサ)と彼女の孫娘ガブリエラ(イヴェット・モンレアル)と養子縁組をし、一緒に暮らしていた。
ある日、ガブリエラが自分と母を捨てた父に会いにメキシコへ行ったまま戻らなくなり、ランボーはメキシコへと向かう。ガブリエラは友人に騙され、裏社会を仕切る人身売買カルテルのボス、ウーゴ(セルヒオ・ペリス=メンチェータ)とビクトル(オスカル・ハエナダ)のマルティネス兄弟に売られたのだ。ランボーは客のふりをして潜入し、鉄の意志でガブリエラを奪還する。そしてランボーの壮絶な復讐劇が始まった。
1982年に第1作『ランボー』が公開されてから38年。戦地での苛烈な経験で精神を病んだベトナム帰還兵が田舎町で迫害を受け、自らの身を守るために暴走する。社会復帰に苦しみ、やり場のない怒りと悲しみを抱えたランボーはシルベスター・スタローンのもう一つの代名詞であるロッキーとは正反対なキャラクターでした。
今作では家族を得て、穏やかな暮らしをしているランボーを映し出し、やっとPTSDを乗り越えたかと思いきや、自宅の下に巨大な地下壕を作り上げ、夜はそこで過ごしている。PTSDの根深さを改めて突き付けます。
ランボーは今作を含めて5作品ありますが、2作目の『ランボー/怒りの脱出』(1985年)ではベトナムで捕虜にされている米軍兵を、3作目の『ランボー3/怒りのアフガン』(1988年)ではアフガンで捕まった恩人トラウトマン大佐を、4作目の『ランボー 最後の戦場』(2008年)ではミャンマー軍事政権の暴虐によって囚われたボランティア支援団体を救出するもので、2作目以降はどれも引き受けた仕事。今作は大切なものを守るため、自らの本能ともいえる意志で戦いに挑みます。内面的には1作目に近いのではないでしょうか。
とはいえランボーもすでに70歳を超え、体力的な衰えは否めません。見どころは地下壕に作り上げた罠の数々。ランボーの奮闘を最後までしっかり見届けてください。(堀)
2019年/アメリカ・スペイン・ブルガリア合作/シネスコ/カラー/5.1chデジタル/101分
配給:ギャガ
© 2019 RAMBO V PRODUCTIONS, INC.
公式サイト:https://gaga.ne.jp/rambo/
★6月26日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!
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