2020年05月31日
未成年(原題:미성년/Another Child)
監督:キム・ユンソク
脚本:キム・ユンソク、イ・ボラム
出演:ヨム・ジョンア、キム・ソジン、キム・ヘジュン、パク・セジン、キム・ユンソク
父が不倫していることを知った女子高生のジュリ(キム・ヘジュン)。その相手は、問題児として知られる同級生ユナ(パク・セジン)の母ミヒだという。ジュリはユナに母親の不倫を止めるよう忠告するが、激しい口論の末ユナは母がジュリの父の子を妊娠していることを告げ、ジュリの母にまでその事実を暴露してしまう。思いもかけない告白に戸惑い、また現実から目を背けようとする両親の姿に傷つくジュリ。一方のユナも、娘を顧みず不倫の恋にのめり込んでゆく母の姿を見て深い孤独を感じていた。そんな最中、2つの家族を決定的に揺るがす、ある事件が起こる…。
キム・ユンソクが同名の舞台を原作に思春期の少女たちの物語の脚本を書きあげて、監督デビューしました。親の不倫に傷つく2人の女子高生の感情の機微を浮かび上がらせています。そして、キム・ユンソク自身は覚悟もなく不倫に走って醜態を見せる父親を演じ、男としての情けなさを見事なほどにさらけ出しました。ハ・ジョンウと組んだ『チェイサー』や『哀しき獣』をイメージして見ると、はぐらかされた気持ちになるかもしれませんが、そんな方はぜひ公開中の『暗数殺人』をご覧ください。
キム・ユンソクが演じた不倫夫だけでなく、彼の不倫相手ミヒの元夫も出番は少ないものの、そのだらしなさは記憶に残ります。一方、妻や不倫相手は腹が据わった行動力を見せました。男ってどいつもこいつも…思わず、そんな言葉が口から出てしまうかもしれません。
本作は韓国映画界最高峰の栄誉である青龍映画賞で新人監督賞と新人女優賞の2部門にノミネートされ、キム・ユンソク自身の受賞は残念ながら逃したものの、キム・ヘジュンに新人女優賞をもたらしました。監督としての次回作に期待したくなりますね。(堀)
2019年/韓国/カラー/96分
配給:クロックワークス
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公式サイト:http://klockworx-asia.com/miseinen/
★2020年6月5日(金)シネマート新宿、シネマート心斎橋にて公開
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