監督・撮影・編集:今井いおり
出演:佐藤眞生、佐藤縫子
友人たちと市場調査の会社を起業し、仕事人間だった佐藤眞生さんは息子の言葉で家庭が崩壊寸前であることに気づき、大阪で自給自足の生活を始め、家族の絆を取り戻していった。しかし、やがて妻・縫子さんが認知症を発症。眞生さんは縫子さんが入居する特別養護老人ホームに通い、日々変化する彼女の言動を記録し続けた。
東京ドキュメンタリー映画祭2019でグランプリを受賞。
仕事に明け暮れ、家庭は崩壊寸前だったのが、息子の「お父さん、今度いつ帰って来るの?」の一言で立ち上げた会社を辞めてしまった佐藤さん。大阪府茨木市へ移住して縄文人の生き方に学んで自給自足の生活を始めます。元々自然が好きだったとはいえ、よほどの思いがなければできません。
そして縫子さんへの愛の強さにも驚きます。毎日、縫子さんが入居する特別養護老人ホームに通って話しかけ、少しでも認知症の進行を遅らせるよう、頭を使うサポートを工夫する。こんなに愛されたら幸せですね。佐藤さんは妻が心地よく生活できるよう、ホームの職員を啓蒙し、ホーム全体に働きかけていきます。
こんなに一生懸命では縫子さんが先に逝ってしまったら、佐藤さんは抜け殻になってしまうのではないかと心配になりましたが、作品ではその後の佐藤さんも映しだし、安心しました。(堀)
2019年/日本/78分
配給:ちょもらんま企画
(C)Imai Iori
公式サイト:https://www.mao-koibumi.com/
★2020年12月19日(土)〜新宿K’s cinemaにてロードショー
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