2020年11月17日
ルクス・エテルナ 永遠の光(原題:Lux aeterna)
監督:ギャスパー・ノエ
出演:シャルロット・ゲンズブール、ベアトリス・ダル、アビー・リー・カーショウ、クララ3000、クロード・ガジャン・マウル、フェリックス・マリトー、フレッド・カンビエ、カール・グルスマン、ローラ・ピリュ・ペリエ、ルー・ブランコヴィッチ、ルカ・アイザック、マキシム・ルイス、ミカ・アルガナラズ、ポール・ハメリン、ステファニア・クリスティアン、トム・カン、ヤニック・ボノ
ベアトリス・ダルがシャルロット・ゲンズブールを主演に迎えて、魔女狩りをテーマにした映画を撮ることになった。その日は磔のシーンが撮影される予定だったが、ベアトリスを監督の座から引き下ろしたいプロデューサー、彼と結託する撮影監督、更にはシャルロットを自身の作品にスカウトしようとする新人監督や現場に潜り込んだ映画ジャーナリストなど、それぞれの思惑や執着が交錯し、現場は次第に収拾のつかないカオス状態へと発展していく。しかも、問題のシーンの撮影直前、シャルロットは子守に預けている娘から電話で驚くべき話を聞き、不安に陥ってしまう。
前作でドラッグと酒でトランス状態に陥ったダンサーたちの狂乱の一夜を描いたギャスパー・ノエ。スクリーンの上下を字幕も含めて逆さまにするなど、これまでの常識を超えた編集に驚かされました。今作では魔女狩りをテーマにし、昔の映画風の映像による中世の魔女狩りで使われた拷問器具の解説からスタート。拷問の様子は映しませんが、それがかえって不安を煽ります。とはいえ、編集としてはおとなしめな印象でしたが…
シャルロット・ゲンズブールとベアトリス・ダルが登場し、2人を分割した画面で映す辺りからギャスパー・ノエらしさが現れ始めます。コロナ禍にリモート撮影された作品を見ているような感じですが、次第に2つの画面で別の展開を見せるようになっていき、それぞれの画面で字幕が表示されます。これを同時に理解しようとすると頭の中が混乱状態に。ギャスパー・ノエ、やってくれるね!といった感じです。
作品内での映画撮影が始まるとギャスパー・ノエはまた別の仕掛けを用意していました。そこでシャルロット・ゲンズブールが妖艶な色気を放ち、目が離せなくなります。ただ、光がちかちかと点滅するのが苦手な方は鑑賞を控えた方がいいかもしれません。事前に予告編をご覧になって、ご確認されることをお勧めします。(堀)
2019 年/フランス/フランス語・英語/51 分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/DCP
配給:ハピネット
©2020 SAINT LAURENT-VIXENS-LES CINEMAS DE LA ZONE
公式サイト:http://www.luxaeterna.jp/
「のむコレ2020」にて11/20(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋で公開!
1月上旬より全国劇場で順次公開予定
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