2019年08月31日

ラスト・ムービースター(原題:The Last Movie Star)

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監督・脚本:アダム・リフキン
出演:バート・レイノルズ、アリエル・ウィンター、クラーク・デューク、エラー・
コルトレーン、ニッキー・ブロンスキー、チェヴィー・チェイス

かつて一世を風靡した映画界のスーパースター、ヴィック・エドワーズ(バート・レイノルズ)のもとに、ある映画祭から功労賞受賞の招待状が届く。歴代受賞者がデ・ニーロやイーストウッドだと聞いて、しぶしぶ参加したものの、騙しに近い名もない映画祭だと知ると、エドワーズは憤慨。
だが、映画祭が行われていた場所は、彼が生まれ育った街ノックスビルに近く、過去の思い出が甦り…。運転手役のリル(アリエル・ウィンター)に命じて向かった先は、育った家、大学のフットボールで活躍したスタジアム、最初の妻にプロポーズした岸辺。自身の人生を振り返ったエドワーズは、ある行動を起こす。

大学時代はフットボールで活躍し、ケガをきっかけに俳優に転向。アクションスターとして一世を風靡した老俳優が主人公と聞けば、パート・レイノルズ本人がモデルではと思ってしまう。
物語は初めて聞く映画祭から功労賞を送りたいと連絡を来たところから展開していく。その賞は過去にイースト・ウッドも受賞したとのこと。バート・レイノルズとイースト・ウッドは同時期にアクションスターとして活躍していた人物。主人公の心を刺激するに違いない。小ネタのはさみ方が絶妙!
その気になって映画祭に向かうが、予想より遥かに小さい規模の映画祭にがっかりし、帰ると言い出し、ロードムービーが始まる。相棒は孫ほど歳の離れたピッチな女の子。初めこそ反目していたがヴィック・エドワーズの過去を振り返るドライブを続けるうちに最高のバディとなっていき、それぞれが思い切った行動に出た。
ポスタービジュアルにあるキャッチコピー「人生のあらすじは、途中で変えられる。」はヴィック・エドワーズだけでなく、リルにも当てはまる。人生ってこんなものと諦めるから、そこで終わってしまうのだ。
ところで作品内でバート・レイノルズの過去作品「脱出」「トランザム7000」が映し出され、そこで若いバート・レイノルズと歳を重ねたバート・レイノルズが共演している。技術の進歩が成せる技に驚かされた。『トランザム7000』の監督はハル・ニーダムだが、彼はかつてバート・レイノルズのスタントマンをやっていた。その後、バート・レイノルズの勧めもあって監督業に転身。バート・レイノルズの後半の代表作『キヤノンボール』もハル・ニーダムが監督を務めた。この2人の関係を考えると、クエンティン・タランティーノ監督作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)の主人公であるリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)と彼のスタントダブルで親友のクリフ・ブース(ブラッド・ピット)はバート・レイノルズとハル・ニーダムがモデルなのかもしれないという気がしてくる。(堀)


2017年/アメリカ/英語/104分
配給:ブロードウェイ
(C) 2018 DOG YEARS PRODUCTIONS, LLC
公式サイト:https://lastmoviestar2019.net-broadway.com/
★2019年9月6日(金)新宿シネマカリテ、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開
posted by ほりきみき at 23:59| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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