2021年01月08日

キング・オブ・シーヴズ(原題:King of thieves) 

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監督:ジェームズ・マーシュ(『博士と彼女のセオリー』)
出演:マイケル・ケイン、ジム・ブロードベント、トム・コートネイ、チャーリー・コックス、ポール・ホワイトハウス、レイ・ウィンストン、マイケル・ガンボン  

かつて「泥棒の王(キング・オブ・シーヴズ)」と呼ばれたブライアン(マイケル・ケイン)。一度は裏社会から引退し、愛する妻と平穏な日々を過ごしていた。しかし、妻が急逝したことをきっかけに、かつての犯罪にまみれた自分が呼び起こされることになる。知人のバジル(チャーリー・コックス)からロンドン随一の宝飾店街〝ハットンガーデン″での大掛かりな窃盗計画を持ちかけられたブライアンは、テリー(ジム・ブロードベント)、ケニー(トム・コートネイ)、ダニー(レイ・ウィンストン)、カール(ポール・ホワイトハウス)ら、かつての悪友たちを集め、平均年齢60歳オーバーの窃盗団を結成。綿密な計画のもといざ実行日を迎えようとしたとき、ブライアンは突然計画から抜けると言い出す・・・。

本作は、英国史上もっとも最高額で最高齢の金庫破りと呼ばれた実話の映画化です。マイケル・ケインを始めとする英国を代表する名優たちが集結し、圧倒的な存在感を示しました。
作品が描いているのは事件の顛末だけではありません。シルバー世代の生活も描くことで、彼らの悩みや葛藤を浮かび上がらせます。窃盗団リーダーのブライアンは愛する妻を喪い、生きる喜びさえ失いそうになっていましたが、窃盗を持ち掛けられた途端に目が活き活きとしてきました。けっしてお金が目的ではなかったのが伝わってきます。シルバーパスでバスに乗り、現場の下見に出掛けるシーンは何とも微笑ましい。高級車が似合うマイケル・ケインが自然に演じるのには驚きましたが。
ストーリーの合間には名優たちの若かりし頃の出演作からチョイスされた本作に通じるようなカットが挿し込まれています。これも彼らに長く偉大なキャリアがあるからこそ。何の作品なのかを見つけるのも一興かもしれません。(堀)


泥棒稼業で人生を送ってきた人の老後ってどうよという姿を垣間見せてくれました。何度か臭い飯も食ったであろう人たち。もしかしたら刑務所の中で友情をはぐくんで、出所したら一緒に大きな山を当てようなんてこともあったのではないでしょうか。
名優たちが、それなりのワルに見えて凄みさえあります。最後に映し出されるモデルになった人たちのお顔にも注目を! 映画で顔を知られることになるとは!・・・とご本人たちは苦笑しているかも。(咲)


2018/イギリス/スコープサイズ/108分/カラー/英語/DCP/5.1ch/
配給:キノフィルムズ
(C) 2018 / STUDIOCANAL S.A.S. - All Rights reserved
公式サイト:https://kingofthieves.jp/
★2021年1月15日(金)TOHOシネマズ シャンテ ほか全国順次公開
posted by ほりきみき at 23:26| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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