2020年12月25日

GOGO 94歳の小学生(原題:Gogo) 

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監督:パスカル・プリッソン
出演:プリシラ・ステナイ

プリシラ・ステナイは、3人の子供、22人の孫、52人のひ孫に恵まれ、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきた。皆から“ゴゴ”と呼ばれる人気者だ。ある時、彼女は学齢期のひ孫娘たちが学校に通っていないことに気づく。自らが幼少期に勉強を許されなかったこともあり、教育の大切さを痛感していたゴゴは一念発起。周囲を説得し、6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。年下のクラスメートたちと同じように寄宿舎で寝起きし、制服を着て授業を受ける。同年代の友人とお茶を飲んで一息つき、皆におとぎ話を聞かせてやることも。すっかり耳は遠くなり、目の具合も悪いため勉強するのは一苦労…。それでも、助産師として自分が取り上げた教師やクラスメートたちに応援されながら勉強を続け、ついに念願の卒業試験に挑む!

パスカル・プリッソン監督は前作『世界の果ての通学路』で、危険な道のりを何時間もかけ通学する世界各地の子供たちのがんばる姿をスクリーンに映し出しました。本作では植民地時代の1923年に生まれ、他の少女たちと同様に学校に行くことを禁止された94歳の女性ゴゴがひ孫娘たちと一緒に小学校に通う姿を映し出します。数学や英語の授業、修学旅行、誕生日会など幼い仲間たちと過ごす学校生活を満喫するゴゴを見ていると、いくつになっても学ぶことは人に希望を与えるものだと伝わってきます。
ゴゴが幼いときは女性に学問はいらないと言われていたかもしれませんが、今なお学齢期に達しても学校に通っていない子どもがいることに驚きました。その理由として慣習や貧困だけではなく通学時に襲われる危険性もあるとのこと。寄宿舎を建てることでその危険性が避けられるのであれば、何とかしてあげたいと思わずにはいられません。(堀)


2019年/84分/G/フランス
配給:キノフィルムズ
© Ladybirds Cinema
公式サイト:https://www.gogo-movie.jp/
★2020年12月25日(金) シネスイッチ銀座ほか全国順次 公開
posted by ほりきみき at 01:10| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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