2019年11月23日
ファイティング・ファミリー(原題:Fighting with My Family)
監督・脚本:スティーヴン・マーチャント
出演:フローレンス・ピュー、レナ・へディ、ニック・フロスト、ジャック・ロウデン、
ヴィンス・ヴォーン、ドウェイン・ジョンソン
イギリス北部ノーウィッチでレスリング・ジムを営むナイト一家はレスリングの固い絆で結ばれている。中1の時からリングに立っていた18才のサラヤ(フローレンス・ピュー)は特にレスリングを愛している。日々ジムに通う子供達にレスリングを教え、いつかはWWE(ワールド・レスリング・エンターテイメント)の試合に出て一家を盛り上げたいと願っている。兄のザック(ジャック・ロウデン)もプロレス命。だが彼は愛する彼女と結婚をし、普通の家庭も持ちたい。そんな兄妹に転機が訪れる。トレーナーのハッチ(ヴィンス・ヴォーン)に誘われ、WWE のトライアウトに参加する。そこで二人が尊敬してやまない、かのドウェイン・ジョンソンとの対面を果たすのだ。大喜びでトレーニングに勤しむ兄妹だったがサラヤだけが次のステージに進み、フロリダに行くことが決まる。兄と二人で渡米したいと言い張るサラヤを、ザックが説き伏せる。「家族みんなの為にお前一人でも行ってくれ。」渋々承知したサラヤはリング名を「ペイジ」に決め、大好きな家族と別れてアメリカに渡った。
家族の夢を一身に背負い、WWEの過酷なトレーニングに耐える妹。しかし、周囲になかなか馴染めない。一方、選ばれなかったことを僻み、兄は自棄っぱちになるが、妻と子に囲まれている。レスリング一家にもたらされた幸せと不幸せ。兄妹それぞれに苦悩があり、見ていて辛い。親が自分の果たせなかった夢を子どもに押し付けてはいまいか。親の夢=子供の夢ではないのだ。と、批判的な気持ちになったとき、ふと自分を振り返る。気がついていないだけで、私も同じことをしていたかもしれない。
それでも兄妹は自分の道を見つけて、立ち上がる姿に胸が熱くなる。自分のことしか見えていなかった妹が殻を打ち破り、ライバルたちもそれぞれ抱えている問題があることに気づく。ライバルが夢に向かって一緒にがんばる仲間となっていく様は清々しい。
本作は実話をベースにして作られた。これまでレスリングを暴力的だと否定していたが、実はエンタメ性が高いことを知った。(堀)
小学生の頃、父がプロレス好きでテレビのプロレス番組を一家揃って見ていました。リングアナの絶叫と、普段静かな父が熱中するのが試合より面白かったかも。
その後全く観戦していないので、ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンは映画で知りました。ロック様はこの映画の製作にあたり、本人役で出演しています。その人脈か、現役のレスラーたちも多数参加しているので、プロレスファンは必見です。
CGじゃない人と人とのファイトは、やっぱり胸を熱くする面白さ。若い人の夢に向かう努力や挫折、家族の愛情などびっしり詰まった108分でした。ペイジは2017年試合中に首を怪我して昨年引退を発表しています。本人のインスタはじめ、たくさんの画像や動画がネットにありました。スティーヴン・マーチャント監督、兄ザックの義父役で出演。(白)
2019年/アメリカ/英語/108分/シネスコープ/5.1ch
配給:パルコ ユニバーサル映画
© 2019 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC., WWE STUDIOS FINANCE CORP. AND FILM4, A DIVISION OF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
公式サイト:https://fighting-family.com
★2019年11月29日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
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