2026年02月26日
#拡散
監督:白金
脚本:港 岳彦
主題歌:野田愛実“sunrise”
出演:成田凌(浅岡信治)、沢尻エリカ(福島美波)、山谷花純(浅岡明希)、淵上泰史(高野医師)、赤間麻里子、船ヶ山哲、DAIKI、高山孟久
浅岡信治は富山県の小さな町で介護士として働いている。寡黙な彼の趣味はソロキャンプ、妻の明希は推し活や配信に夢中と正反対だ。動画配信がバズって働かないで暮らしたい、と夢見る明希に渋々協力しながらつつましく暮らしている。
コロナワクチンの接種の翌日、明希が急死してそんな日々は一変した。浅岡は明希が死んだのはワクチンが原因と考え、接種したクリニックの高野医師を糾弾する。妻の遺影を掲げて、毎日クリニックの前に立ち続ける彼は奇異の目で見られるが、地元の新聞記者・福島美波が記事にしたことでネットでバズり、拡散に次ぐ拡散で一挙に話題の人となる。同僚に勧められてSNSのアカウントを開設すると、あっという間に「反ワクチン」の象徴として祭り上げられ、浅岡はSNSの沼にはまっていく。
電車や地下鉄に乗ると8,9割の人がスマホの画面に見入っています。いくつものガジェットが一つに詰まっているスマホはなくてはならないものになりました。自然の中にいるのが好きな浅岡にSNSは対極にあると思えたのに、多くの人の賛同を集め、注目を浴びる快感に酔ってしまいます。変わっていく浅岡を演じる成田凌さんの目の動きや表情にご注目ください。
後半はええっという展開が続き、観ているほうはあっけにとられながらも目を離すことができません。顔の見えない支持者は別の事件で手のひらを返し、舞い上がっていた浅岡は撃沈。ワケありの福島記者、自分のチャンネルのために浅岡に近づき、煽った配信者たちの動向に目がさめてきます。
コロナワクチンがはじめのきっかけにはなっていますが、カメラはどの立場にもならずただただフラットに映していきます。たくさんの死者が出て、閉塞感に襲われたあの時期、辛い経験でしたが学びに変えるためにも忘れないでいたいものです。
富山で撮影した作品はいつも連峰を遠目に、雪があってもなくても美しい自然をとらえています。作品中に「こんなに綺麗な自然があるのに、人間は何やってんだ?」というセリフがありました。人間の愚かしさもくっきりと刻まれた一本。(白)
2026年/日本/カラー/シネスコ/104分
配給:ブシロードムーブ
(C)2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE
https://kakusan-movie.com/
★2026年2月27日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
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