2026年02月21日
死の天使 ヨーゼフ・メンゲレ 原題:Das Verschwinden desJosef Mengele 英題:The Disappearance of Josef Mengele
監督・脚本:キリル・セレブレンニコフ(『LETO -レト-』『チャイコフスキーの妻』『インフル病みのペトロフ家』『リモノフ』)
原作:オリヴィエ・ゲーズ 『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』 (東京創元社・創元ライブラリ刊)
出演:アウグスト・ディール、マックス・ブレットシュナイダー、フリーデリケ・べヒト
第二次世界大戦中、アウシュヴィッツ収容所で“死の天使”と呼ばれた医師ヨーゼフ・メンゲレ(アウグスト・ディール)は物腰の柔らかな人物に見えたが、後年<ナチスが生み出した最大の悪>と形容される、恐るべき所業を行っていた。人類学者でもあったメンゲレは優生学に取り憑かれ、子供―特に双子たちに想像を絶する実験を重ね、ユダヤ人およびナチスによって「非社会的」分子とみなされた人々を選別し、次々にガス室へ送り込んだ。終戦後、メンゲレはヨーロッパと南米を結ぶ極秘ルート、通称“ラットライン”を使って逃亡。アルゼンチン、パラグアイ、ブラジルと国を渡り歩き、複数の偽名を使いながら30年間にわたり己の罪から逃れ続けた。
本作はメンゲレの潜伏生活に焦点をあて、息子との対話、モサドによる追跡を交錯させながら、アウシュヴィッツ収容所での〈過去〉はカラーで、〈現在〉はモノクロ映像で、ナチズムに支配された男の狂気を冷徹に浮かび上がらせる。
懸賞金をかけられたメンゲルが、偽名で南米の国々を渡り歩く日々。 同じく南米に逃げていたアイヒマンが捕まり、処刑されたニュースにおびえながら、ついに逃げ通して、1979年、ブラジルで亡くなり、偽名のまま葬られました。それがその後、1985年にサンパウロ警察と法医学者の調査の結果、メンゲレの遺骨と判明。さらに、1992年、DNA鑑定で裏付けされたとのこと。
冒頭と最後に、大学の教室でメンゲレの遺骨が学生たちの前にさらけだされます。ナチス時代に、おぞましい実験を重ねてきたメンゲレの象徴的な末路でした。
メンゲレの凄まじい人生と裏腹に、映像はキリル・セレブレンニコフ監督のこれまでの作品と同様、ため息をつく美しさでした。(咲)
2025年/フランス・ドイツ合作/ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語/135分/モノクロ(一部カラー)/5.1ch/R15+
日本語字幕:吉川美奈子 字幕監修:柳原伸洋
配給:トランスフォーマー
© 2024 CG CINÉMA / HYPE STUDIOS / LUPA FILM / CG CINEMA INTERNATIONAL / BR / ARTE FRANCE CINEMA
公式サイト:https://transformer.co.jp/m/shinotenshi/
★2026年2月27日(金)より、シネマート新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開
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