2026年02月08日

道行き

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(C)2024 ぴあ、ホリプロ、日活、電通、博報堂DYメディアパートナーズ、一般社団法人PFF

2月13日㊎より ヒューマントラストシネマ有楽町、 テアトル新宿
2月20日㊎より シネ・リーブル神戸
2月27日㊎より テアトル梅田
近日公開 ナゴヤキネマ・ノイ、 京都シネマほか全国順次ロードショー
https://www.michiyuki-movie.com/

奈良の御所市を舞台に心の奥に眠る大切な風景をよびさます
モノクロームでつづられる豊かな時間を探す夢幻の旅


監督・脚本:中尾広道
プロデューサー:天野真弓
撮影:俵謙太 照明:福田裕佐
録音・整音:松野泉 美術:塩川節子
助監督:内田知樹
音楽:「マカラプア」バッキー白片とアロハ・ハワイアンズ 「猫目唄」(作曲:細馬宏通)
人形浄瑠璃:文楽[面売り」 作曲:野澤松之輔
出演
駒井:渡辺大知
梅本:桐竹勘十郎
細馬宏通 田村塁希 大塚まさじ

時間は進み続ける汽車のようなもので、
私たちはいつも違う駅で降りなければならない


李相日、石井裕也、早川千絵、山中瑶子ほか、現在活躍中の映画監督を輩出してきたぴあフィルムフェスティバル(PFF)が、商業デビュー作を送り出すPFFプロデュース作品(旧称:PFFスカラシップ)。この『道行き』の監督・脚本・編集を務めるのは、『おばけ』でPFFアワード2019グランプリを受賞、本作でJAPAN CUTS(ジャパン・カッツ)最優秀作品にあたる「大林賞」を受賞するなど海外でも高い評価を得ている中尾広道。
大阪市から奈良県御所市(ごせし)に移り住み、地域の人々との交流のなかで見聞きした自らの体験をもとに、在りし日の町の様子や流れる時間から立ち現れる豊かさ、懐かしさを丁寧につむぎだす。

大阪から奈良御所市に移住することにした駒井は、その家に代々暮らす梅本老人から購入した古民家の改修工事を進めている。大阪から何度も通い、リフォームをしているが、たびたび様子を見にくる梅本が語る昔の町のことや、この家の歴史、時間の流れなどの話が興味深い。その話を聞くたびに、この家や町に対する思いを募らせていく。

中尾監督の分身ともいえる主人公・駒井を演じたのは、ミュージシャンとしても活動し、俳優業では、大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合)の藤原行成役や2026年3月には沢田研二とのW主演のロック音楽劇「ガウディ×ガウディ」が控えるなど、映画、ドラマ、舞台と話題作への出演が続く渡辺大知。駒井に町について語り聞かせる元家主の梅本役には、人形浄瑠璃文楽の人形遣いで重要無形文化財保持者(人間国宝)の桐竹勘十郎。謙虚な語り口とたたずまいに惚れ込んだ中尾監督からの熱烈なオファーを受け実現した、役者としては映画初出演となる。駒井と梅本の語り合いが心地よいリズムとなり、やさしい時を刻んでいく。

時が止まったような古い町。そして古民家を借りたカメラマンの主人公。長い時間をかけながら、古民家をリフォームしている。元家主の梅本が語る話はとても興味深い。そして、話に引き込まれてゆく。この古民家の作りもとても興味深い。家の中庭に井戸があるつくりが面白い。その井戸のそばには古木も。なんかとても絵になる風景だった。駒井は、ここに定住してゆくのだろうか(暁)。

冒頭、トンネルを抜け、山間を行き、鉄橋を渡るディーゼル気動車。中尾監督が沿線風景が大好きだという岐阜県の樽見鉄道。大垣から北に向かって樽見まで1時間程の行程。監督が一日乗車券を買って、50往復くらいする程、惚れ込んだ路線。監督が移住し、この映画の舞台になっている奈良の御所市から近いのかと思ったら、樽見鉄道の起点である大垣までは、車でも電車でも2時間半から3時間はかかる距離。
若い頃、時刻表を抱えて、全国津々浦々鉄道に乗りまわる「乗り鉄」だった私ですが、樽見鉄道には乗ったことがありませんでした。そして、私が鉄道に乗って廻ったのは、日本の伝統的な町並みなのですが、御所市に行ったことはありませんでした。昔の地図で今の町も歩けるのだとか。途中で少し曲がって、見通せないのは、まさに城下町の作り。樽見鉄道も、御所市も、いつか訪れたいところになりました。
そして、本作の『道行き』というタイトルからは、浄瑠璃を思い起こしました。映画の中で、「面売り」という文楽の演目が上演されるほか、文楽の人形遣いで人間国宝の桐竹勘十郎さんが、主人公の移住した家の元家主として、家や町の歴史を語るという重要な役を演じていらしてます。私の亡き父が文楽や歌舞伎の研究者でしたので、この映画を見せたかったとも思いました。(咲)



公式HP https://www.michiyuki-movie.com/
2024年製作/80分/G/日本
配給:マジックアワー
posted by akemi at 21:25| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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