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楊貴妃の伝説を元に描く、ライチをめぐる壮大な旅路
ワン・イーボー主演作『熱烈』の監督であり、『無名』での出演でも知られるダーポンが監督・脚本・主演を務める。 人気作家馬伯庸(マー・ボーヨン)による同名小説を原作に、唐の天宝年間に実在した“ライチ使”の伝説を題材にした歴史エンタテインメント。楊貴妃の誕生日に合わせて、南方の嶺南から数千キロ離れた都・長安まで新鮮なライチを届けるという前代未聞の任務に挑む下級官吏の旅路を壮大かつユーモラスに描き出す。
監督:ダーポン(大鵬)
キャスト:ダーポン(大鵬)、バイクー(白客)、チュアン・ダーフェイ(庄達菲)、テレンス・ラウ(劉俊謙)、アンディ・ラウ(劉徳華)、ヤン・ミー(楊幂)、チャン・ユエン(常遠)
唐の都・長安で下級官吏として働く李善徳(リー・シャンデー)にある日、皇帝から、「楊貴妃の誕生日を祝うため、遥か南方・嶺南の新鮮なライチを長安へ届けよ」という運命を左右する命令が下る。ライチはとても傷みやすく、嶺南から数千キロ離れた長安へ無傷で届けることはほぼ不可能。成功すれば出世の道、しかし失敗すれば命の危険が——。.彼の命運は、たった一粒のライチに懸かっていた。
上司の策略により、無理難題な“ライチ使”に任命されてしまった李善徳は嶺南へ向かい、ライチ農園の長の娘、計画に投資する商人、奴隷として虐げられていた青年をはじめ、思いも寄らぬ仲間たちと手を組むことに。
刻一刻と迫る納期、腐りやすい果実、そして宮廷に渦巻く官僚達の泥沼の権力闘争。数々の逆境のなか、歴史を揺るがす前代未聞の“ライチ運送計画”が今、幕を開ける!
ダーポン以外の出演者は、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』、『鯨が消えた入り江』など話題作への出演で注目を集める香港の俳優テレンス・ラウ。 さらにアンディ・ラウが朝廷の重臣・楊国忠役、ヤン・ミーが李善徳の妻役で出演し、中国・香港を代表するスター俳優たちが集結。“ライチ使”が歩む道中を個性豊かな登場人物たちが鮮やかに彩る。
本国ではハリウッド超大作の『F1(R) エフワン』や『ジュラシック・ワールド 復活の大地』を抑え、興行収入ランキングで第1位を記録。中国でヒットしている最中の2025年8月に、日本でも中文・英文字幕版のみで限定公開され、中国映画週間で日本語字幕版の上映が発表されるや、全上映回が即完売になった。
大鵬が、まさに八面六臂の活躍、大立ち回り。そして、劉俊謙が奴婢の役ながら、アクションの切れの良さを発揮。劉徳華はいかにもな右大臣を演じ、いかにもな役人を演じる。でもさすがに大鵬の映画、クスっと笑えるところが満載。そして最後は泣かせる。これは唐の時代の話だけど、「上の一言で、下は振り回されるが、上はそんなに重要には思っていなかった」という話は、現代の社会でもよくある話。大鵬は、そんな皮肉も込めて、この作品を作ったのだろう。
去年夏、この作品が中国で大ヒットして、日本語字幕はないまま日本で上映されると聞き映画館に。中国語が聞き取れはしなかったけど、映像と中国語字幕で、ある程度の理解はできました。それでも、人間関係がわからなかったり、行動の意味や、やっていることがわからなかったりしたので、中国映画週間で上映された時、チケット争奪戦に参加したのだけど惨敗。日本公開を切望していました。公開されることになってうれしい。映画の中に出てきた、真っ赤に熟れたライチは美味しそうだった。私も真っ赤に熟れたライチを食べてみたい。日本で見るライチは緑色がほとんどで赤味はあまりないからね。それでも美味しいけど、熟れたライチはきっと甘くて、もっと美味しいのでしょう(暁)。
楊貴妃を寵愛したのは玄宗皇帝。元は息子の妃だったのにお父さんが横恋慕。皇帝の言葉は絶対、誰も異議を申し立てられません。そうやって持ち上げるから国も人もダメになるんですっ!!と大きな声で言いたい。理不尽がまかり通る時代に生まれなくてよかった。憤死してしまう・・・。あ、メインストーリーはそれではありません。
上意下達は人の世の常、理不尽な命令をどんどん下へ送り、人の好いリー・シャンデーのところまで。彼は死も覚悟しながら得意な算術で、ライチをどれだけ新鮮なまま運べるか工夫に工夫を重ねます。そこんとこが見どころなのですが、私はなんで木を丸ごと運ばないの?と思ってしまいました。すぐ終わったら映画になりません。
先日トニー・レオンに悪役は似合わない~と思ったのですが、アンディ・ラウに酷薄な右大臣は似合いました。なかなか登場しませんが、怒らせたら怖い!ときっちり印象付けました。このライチ騒動はとても有名な話。どこの国でもわがままなトップが無理難題をいっているはず。お追従をいう取り巻きでなく、諫める賢臣こそいてほしい。トップならそれを聞く耳を持たないとね。国が傾きます。(白)
生のライチを遠路無事運ぶことなど絶対無理と、人の好いリー・シャンデーはまんまと押し付けられてしまったのですが、彼はいたって真面目。真剣に運ぶ方法を考えます。それをまた、チャーミングでしっかり者の妻は、「彼なら絶対やり遂げる」と信じています。失敗して妻に迷惑をかけたら申し訳ないと、出発前に離婚まで考えるリー・シャンデー。本作は、夫婦愛の物語でもありました。
今人気のテレンス・ラウは、幼い頃に戦火で両親を亡くし、奴隷として嶺南地方に連れてこられたという役どころで、ぼろぼろの姿で登場します。リー・シャンデーに初めて人間扱いしてもらって、彼の運ぶライチを必死で守る姿が本作のみどころのひとつ。
出会った杜甫から、左遷を経験してわかったこととして、官僚に必要なことは3つ。目立たない、利益を独占しない、相手を持ち上げることと、聞かされます。まさに処世術。
リー・シャンデーが赴いた嶺南地方には、アラビアやペルシアと思われる人たちもたくさん町を行き交っていました。出会った商人の一人、蘇諒(バイクー)は一見抜け目なさそうですが、人情厚く手助けしてくれます。その後、彼はペルシアとの交易で財産を築いたとの後日談も。
リー・シャンデーが美味しそうにライチを食べる姿に、ライチが好きだった母を思い出しました。戦前、台湾で10年過ごした母にとって、懐かしい果物だったのだと。(咲)
公式HPはこちら
2025年製作/122分/G/中国
配給:Stranger、面白映画


