2025年10月19日
女性の休日 原題:The Day Iceland Stood Still
監督:パメラ・ホーガン
エンドクレジットソング: ビョーク 「Future Forever」
出演:ヴィグディス・フィンボガドッティル (船長にはなれないと言われていたが、1980年世界初の女性大統領に)
グズルン・エルレンズドッティル (諦めずに弁護士になる夢を叶え、初代女性最高裁長官に)
アウグスタ・ソルケルスドッティル (農場主として認められていなかったが、140年で初の女性農業組合幹部に)
グズニ・トルラシウス・ヨハネソン ( 「女性の休日」に初めて父親が料理をした思い出を語る前大統領) 他
「女性の休日」50周年を記念して公開!
1975年10月24日、アイスランド全女性の90%が仕事も家事も一斉に休んだ、前代未聞のムーブメント「女性の休日」。国は機能不全となり、女性がいないと社会がまわらないことを証明した。インターネットもスマホもない時代に、女性たちは何に突き動かされ、どのように連帯して成し遂げたのか。その知られざる全貌が、当事者たちのユーモア溢れる愉しげな証言とアーカイブ映像、カラフルなアニメーションで、ポップに、エモーショナルに語れれる。
シスターフッド(女性たちの連帯)の柔らかな革命
「女性の休日」は、男女平等の実現という明確な目標のもと、みんなで「休む」ことで女性の存在意義を可視化し、ユーモアと柔らかさで参加しやすくした持続的社会運動モデル。アクティビストだけでなく、普通の女性たちも連帯して踏み出した一歩は、誰もが生きやすい社会のために「いまを変えたい」人たちに、勇気とインスピレーションを与える。アイスランドの歌姫ビョークも「Incredible(素晴らしい)!」と称え、エンドロールに曲を提供した。
1975年、国際婦人(女性)年。アイスランドでは、6月に全国各地から約300名の様々な女性たちが集まり、どうやったら女性の存在意義を全国民に示せるかを徹底的に話し合った結果、10月24日に一斉に仕事や家事を休むストライキを行うことを決めました。 「ストライキなんて共産主義者みたいで論外!」と難色を示す右派の女性たちがいて、じゃ、休日にと。「求めているのは平等。男性から奪うのではなく」という精神も、穏やかでいいなと思いました。 家事も含めて、すべての仕事を休んだからこそ、女性が担っていることの大きさを男性に見せつけることができたのだと喝采です。
その後、アイスランドは最もジェンダー平等が進んだ国(2025年世界経済フォーラム発表・ジェンダーギャップ指数16年連続1位。)となり、2025年現在、女性大統領と女性首相が国を治めています。一方、日本はジェンダーギャップ指数118位。
アイスランドで初めて「女性の休日」が行われた1975年は、思えば、私が大学を卒業して、商社に入社した年。お茶くみどころか、灰皿の処理まで日々の仕事の一部でした。それから20年近く経って、新社屋に移転したのを機に、給茶機が設置されたり、事務室内禁煙になったりで、お茶くみと灰皿処理からは解放されました。 そんな会社時代も、遠い昔のことになりましたが、日本社会全体をみれば、今なお男女格差が根深く残っているのは否めず、アイスランドの状況を羨ましく思います。(咲)
2024年/アイスランド・アメリカ/アイスランド語・英語/ドキュメンタリー/71分/カラー・モノクロ/16:9/5.1ch/DCP
字幕翻訳:額賀深雪
後援:アイスランド大使館
提供・配給:kinologue
公式サイト:https://kinologue.com/wdayoff/
★2025年10月25日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次公開
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください


