2025年10月18日

愚か者の身分

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監督:永田琴
脚本:向井康介
原作:西尾潤
撮影:江﨑朋生
出演:北村匠海(タクヤ)、綾野剛(梶谷)、林裕太(マモル)、山下美月(希沙良)、矢本悠馬(江川/谷口)、木南晴夏(由衣香)、田邊和也(ジョージ)、嶺豪一(佐藤)、加治将樹(海塚)、松浦祐也(前田/轟)

SNSで女性を装い、言葉巧みに身寄りのない男性たち相手に個人情報を引き出し、戸籍売買を日々行うタクヤとマモル。彼らは劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイトを行う組織の手先になっていた。闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする二人は、ごく普通の若者であり、いつも一緒だった。タクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷の手を借り、マモルと共にこの世界から抜け出そうとするが──。

永田監督の作品を拝見するのは2020年公開の『いけいけ!バカオンナ 我が道を行け』以来かな。すんごいタイトルは原作の漫画のまま。主演の文音さんが楽しそうだったのを思い出します。
今回はうって変わって裏社会を描いたとてもハードな内容です。3人の視点で描かれ、騙しの手口と誰が得をし、誰が損するのかがよくわかります。映画では原作よりもそれぞれのキャラに親近感が持てました。梶谷からタクヤ、タクヤからマモルと年下の後輩を引き入れてしまったことを負い目に感じている梶谷とタクヤ。自分が踏み込んでしまった世界から、一緒に抜け出そうともがくさまが描かれています。これがきついのに目が離せません。すっかり味方になってしまっていました。マモルがタクヤを兄のように慕い、何をされても離れないのが切ないです。
第30回釜山国際映画祭のコンペティション部門に選出され、さらに3人揃って最優秀俳優賞に輝いたのにも納得。3人とても魅力的なうえ、周りに配された人物もいいです。逡巡しながら詐欺に加担する希沙良、明るいキャラで梶谷を支える由衣香。ワル側の非情さが3人をさらに際立たせます。見えないところではこんなことがあるのか、と警察小説の敏腕刑事や検事の登場を期待してしまいました。(白)


2025年/日本/カラー/130分
配給:THE SEVEN、ショウゲート
(C)2025映画「愚か者の身分」製作委員会
https://orokamono-movie.jp/
★2025年10月24日(金)より全国ロードショー

posted by shiraishi at 00:55| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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