監督:ミゲル・ゴメス
撮影:ルイ・ポサス、サヨムプー・ムックディプローム、グオ・リャン
出演:ゴンサロ・ワディントン、クリスティーナ・アルファイアテ、クラウディオ・ダ・シルヴァ、ラン=ケー・トラン
逃げる男 追う女
1918年、ビルマのラングーン。大英帝国の公務員エドワードと結婚するために婚約者モリーは現地を訪れるが、エドワードはモリーが到着する直前に姿を消してしまう。逃げる男と追う女の、ロマンティックでコミカルでメランコリックなアジアを巡る大旅行の行方は…。
映像の魔術師ミゲル・ゴメスが4年の歳月をかけ完成させた最新作
観る者をアジアの迷宮へと誘う、時空を超えた幻想の映画の旅
『熱波』『アラビアン・ナイト』などで知られるポルトガルの鬼才ミゲル・ゴメスが、コロナ禍を乗り越え制作期間4年をかけて完成させた本作は、第77回(2024年)カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した話題作。撮影に『ブンミおじさんの森』『君の名前で僕を呼んで』『チャレンジャーズ』の名撮影監督サヨムプー・ムックディプローム、日本側のプロデューサーに『大いなる不在』の近浦啓監督ら豪華スタッフが参加し、ミャンマー/シンガポール/タイ/ベトナム/フィリピン/日本/中国のアジア7カ国でロケを敢行。観る者を摩訶不思議な境地〈グランドツアー〉に誘う。
ミゲル・ゴメス監督は、自身の結婚式の前夜に読んでいた文豪サマセット・モームの「パーラーの紳士」の中に、出会ったビルマに住むイギリス人の男が婚約者から逃げるためにアジアの果てへと旅に出た・・・という話があって、それに触発されて作ったのが本作。まずは、自分自身で旅をして、その時に撮った映像も織り交ぜてあって、過去と現在が、モノクロとカラーで交錯し、幻想的なアジアの旅へと誘ってくれます。 まさに西洋人が憧れるオリエンタリズム。シンガポールのラッフルズホテル、バイクの溢れる街、春節等々。
日本部分は、大阪道頓堀、つるつる庵、虚無僧、雪深い白川郷?、露天風呂に入るお猿さん・・・ さらに旅は中国へ。上海、長江、重慶、そしてチベットが遥かに見える山奥でパンダに出会います。
それにしても、ネットもない時代に、モリーはエドワードの逃げる先をどうやって突き止めて、電報を送ったり、船に乗って追いかけたりしたのでしょう! 結婚を前に逃げたくなるのは、女の方かと思ったら、男も逃げたくなるのですねぇ。
モリーはエドワードに追いつくことはできるのか・・・ 結末はぜひ劇場で! (咲)
2024年/ポルトガル・イタリア・フランス・ドイツ・日本・中国/ポルトガル語、中国語、タイ語、フランス語、ビルマ語、ベトナム語、フィリピン語、日本語/129分/カラー・モノクロ/1.66:1/5.1ch
字幕:齋藤敦子 字幕監修:木下眞穂
後援:ポルトガル大使館
提供:シネマライズ、ミモザフィルムズ
配給:ミモザフィルムズ
公式サイト:https://mimosafilms.com/grandtour/
★2025年10月10日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国公開
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