2025年09月19日

ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家(原題:IL ÉTAIT UNE FOIS MICHEL LEGRAND)

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監督・脚本:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス
脚本:ウィリー・デュハフオーグ
撮影:ニコラス・ボーシャン リヤド・カイラット スタン・オリンガー
音響:テオドール・セラルド
音楽:デヴィッド・ヘルツォーク・デシテス ミシェル・ルグラン
出演:ミシェル・ルグラン、アニエス・ヴァルダ、ジャック・ドゥミ、カトリーヌ・ドヌーヴ、バンジャマン・ルグラン、クロード・ルルーシュ バーブラ・ストライサンド、クインシー・ジョーンズ 、ナナ・ムスクーリ

フランスが生んだ偉大なジャズ・ミュージシャンであり、唯一無二の作曲家ミシェル・ルグランのドキュメンタリー。精力的に多種多彩な音楽を作り、発表し、その傍らテレビにも出演。演奏し、歌い、指揮をとり、多忙な中でも妥協を許さない厳しい仕事ぶりも見ることができる。
ジャック・ドゥミ監督とタッグを組んだ『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』をはじめ、ジャン=リュック・ゴダールの『女と男のいる舗道』(62)、アニエス・ヴァルダの『5時から7時までのクレオ』(62)、ノーマン・ジュイソンの『華麗なる賭け』(68)、クロード・ルルーシュの『レ・ミゼラブル』(95)、バーブラ・ストライサンドの『愛のイエントル』(83)など、ルグランが携わった30作以上の名場面が次々と紹介される。
監督は晩年のルグランに密着し、2018年12月にフィルハーモニー・ド・パリで行われた“人生最後となった公演の舞台裏にもせまる。支えられて登壇した彼は、この公演を最後に翌年1月26日に87歳で永眠。

残された映像から発掘された若き日のミシェル・ルグラン本人の取材映像が見られます。家族、友人、仕事仲間へのインタビューではルグランのひととなりが想像できます。後半では監督を信頼し、全て自由に撮影することを許されたおかげで、カメラを気にもしない素のルグランが映像として残りました。
仕事の上では妥協を一切許さない現場での緊張感、ポンポンと飛び出す容赦のない言葉、観ているだけでも胃が縮む思いです。日々重ねられた努力が天賦の才能をさらに磨いているので、ぐうの音も出ません。かと思うと、一転ショーマンのようなお茶目な顔も見えて、この人の中には少年がいるのだと思えます。芸術家の皆様には共通でしょうか。
映画の名場面に流れる曲は耳に馴染んだ懐かしいものばかり。当時は俳優にばかり気をとられて映画音楽を気にしたのはずっと後のこと。あれも?これも?と楽しい驚きでした。(白)


2024年/フランス/カラー/109分/5.1ch/1.85:1
配給:アンプラグド
©-MACT PRODUCTIONS-LE SOUS-MARIN PRODUCTIONS-INA-PANTHEON FILM-2024
https://unpfilm.com/legrand
★2025年9月19日(金)ほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 23:25| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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