2025年08月30日

非常戒厳前夜   原題 압수수색: 내란의 시작  英題 Search and Seizure: The Rise of an Insurrection

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(C)KCIJ-Newstapa

監督:キム・ヨンジン 
脚本:チョン・ジェホン 
プロデューサー: チャン・グァンヨン
企画: ニュース打破 製作: ニュース打破フィルム
出演: ユン・ソンニョル、キム・ヨンジン、ハン・サンジン、ポン・ジウク

なぜ、ユン・ソンニョル大統領は「非常戒厳」を宣布したのか?

「非常戒厳」から、大統領弾劾へ
国家権力の言論弾圧とジャーナリストたちの闘いを描いたドキュメンタリー


2024年12月3日夜、ユン・ソンニョル大統領による突然の「非常戒厳」宣布。深夜には、国会で解除要求決議案が可決され、戒厳令は解除されたが、その後、200万人規模の市民たちのデモが重ねられ、大統領弾劾が実現。今年6月には政権交代。7月にユン前大統領が再逮捕され、8月12日にはキム・ゴンヒ前大統領夫人も逮捕された。
無謀とも思われる「非常戒厳」を宣布した背景には、日本のマスメディアがほとんど報じることのないユン政権によるメディア弾圧と、それに対抗したジャーナリストたちとのドラマチックな闘いがあった。

ユン・ソンニョルが検察総長候補者に指名された2019年から彼の不正を追及してきた非営利独立メディア「ニュース打破」は、ユン政権によるメディア弾圧の格好の標的となった。ソウル中央地検は、2022年の大統領選挙で「ニュース打破」がユン候補を不利にする“フェイクニュース”を流したとして「大統領選挙介入世論操作特別捜査チーム」を編成。2023年9月14日の朝、「ニュース打破」本部と記者2名の自宅への家宅捜査が行われた。ちょうどその日は、検察の「特殊活動費」に関する記者会見が行われる日だった。しかし「ニュース打破」はこれに屈せず、自ら受け続ける言論弾圧をキャメラに記録し、さらなる調査報道と法廷闘争によってユン・ソンニョル政権を追い詰めていく…。


「ニュース打破」とは
韓国探査ジャーナリズムセンター「ニュース打破(タパ)」
イ・ミョンバク政権のメディア介入によって公共放送を不当解雇されたり、辞職したジャーナリストが中心となり立ち上げた調査報道専門の独立メディア。報道の独立性を確保するため企業広告をとらず、現在約6万人の市民からの支援で運営。日本でも「ニュース打破」製作のドキュメンタリー映画『共犯者たち』と『スパイネーション/自白』が2018年に劇場公開され話題となった。

◆キム・ヨンジン(ニュース打破/本作監督)の言葉
映画『ソウルの春』をご覧になりましたか?
徹底的に悪が正義を踏みにじる悲惨な歴史を描いています。
そんな歴史を繰り返したくない。
私たちも勝利の歴史を作るんだと、みなさんの前で誓います。
彼らが企てた陰謀を必ず暴いてみせます。


去年12月の戒厳令報道には、北との切迫した状況があるわけでもなさそうなのに、いったい、韓国で何が起こっているのかと思ったものです。戒厳令を解除しても、市民は真っ二つに割れて、騒動は収まるどころかエスカレートして、ついに大統領弾劾。
韓国の歴代大統領は、ほとんど皆、厳しい末路を迎えていますが、現職で逮捕されたのは初めて。
ユン・ソンニョルによる「ニュース打破」を標的にした弾圧の実態に驚かされましたが、そも、「ニュース打破」が立ち上げられたのが、イ・ミョンバク政権のメディア介入後のことだったとのこと。韓国では、長年、言論弾圧があったことをあらためて知りました。日本の実態は闇の中ですが、それでもある程度、言論の自由はあるように思えます。
「ニュース打破」の記者たちが、多くの市民に支えられながら、勇気ある発信をこれからも続けていくことができることを願うばかりです。(咲)

2025年/韓国/111分/ドキュメンタリー
配給:アギィ  協力:岡本有佳
公式サイト:https://aggie-films.jp/hkz
★2025年9月6日(土)より[東京]ポレポレ東中野、9月27日(土)より[大阪]第七藝術劇場、ほか全国順次公開



posted by sakiko at 21:21| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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