2025年08月27日

パトリックとクジラ 6000日の絆(原題:Patrick and the Whale)

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監督:マーク・フレッチャー
撮影:ルパート・マーリー
出演:パトリック・ダイクストラ、ドローレス(マッコウクジラ)、キャンオープナーと赤ちゃんホープ(マッコウクジラ)他

パトリックは高校生のころ、博物館で大きなシロナガスクジラのレプリカを見て圧倒された。恐竜よりも大きい、地球における最大の動物という説明文を読んで、いつか海に出てこのクジラと泳ぐことを人生の目標の一つに加えた。まず弁護士として働きながら投資もして、着々と準備しつつ調査も重ね、8.9年後スリランカでシロナガスクジラに出逢う。
当初はカメラも持たず、ただ一緒に泳ぐことを楽しんでいたが、カメラを携えていくようになってから彼の貴重な映像は評判を呼ぶ。2019年ドミニカで遭った好奇心旺盛なメスのクジラに翌年も再会したことから映画の企画が動き出した。

ここにも海とクジラに魅入られた人がいました。その情熱は行き当たりばったりでなく、長いスパンで考えられ実行されていました。高給取りの弁護士となって資金を作り、クジラを探して世界中の海に出かけます。偶然を期待するのでなく、出逢うための調査や研究も怠りなく進めています。クジラたちと出逢って愛情がますます深まっていくのが、言葉のはしばしに伺えました。
若いクジラたちが座礁して砂浜に累々と横たわる死体を見た彼は、クジラたちを助けるためにその原因を突き止めたくなります。彼らの生活をもっと知るためにカメラを装着することを思いつきますが、クシラの反応を見逃がさず彼らのストレスを思いやります。クジラの群れの結びつきの強さを知ると、それにひきかえ人間は・・・とため息が出ます。

チラシ画像は眠っているシロナガスクジラです。頭を上に立って眠るんですね。眠るときは右と左の脳が交代で休むのだとか。この姿も呼吸や外敵への警戒など意味があるのでしょう。クジラは哺乳類なので、肺呼吸です。深海へも行くマッコウクジラは1時間ほど潜水できるそうです。いろいろ興味がかきたてられました。「海」と言う文字には「母」が入っています。その文字の成り立ちのように、生き物はみな海からやってきて、遺伝子に刷り込まれているのかも。(白)


「クジラと一緒に出来るだけ長く過ごしたい」という少年時代の夢を実現させたパトリックの物語に、心を癒されました。
家が裕福でなかったパトリックは、夢の実現のために、弁護士という高給な職業を選びますが、誰しもにできることではありません。8年間、激務に耐えて、晴れて、クジラを追いかける日々。馴染みのクジラの群れに囲まれた時には、まるで親族の一員として迎えられたようと喜びます。
マッコウクジラには、子クジラの餌を探しに行くとき、ほかのクジラに我が子を託していく習性があるのですが、親しくなったメスのマッコウクジラ、キャンオープナーからは、ついにその赤ちゃん・ホープを託されます。ベビーシッターになったと歓喜するパトリック。
絆の強いクジラは、一匹が捕まると助けようとして集まってきて、次々に捕まってしまうのだそうです。そんな習性を利用して捕鯨しているとしたら・・・とちょっと悲しくなりました。保護のために、規制していると信じていますが。 
それにしてもクジラの世界は奥深い! (咲)



2022年/オーストリア/カラー/72分
配給:キングレコード
(C)Terra Mater Studios GmbH 2023
https://patw6000.com/
★2025年8月29日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国公開
posted by shiraishi at 00:37| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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