2025年08月20日
マルティネス(原題:Martinez)
監督・脚本:ロレーナ・パディージャ
撮影:ヘラルド・ゲラ
出演:フランシスコ・レジェス(マルティネス)、ウンベルト・ブスト(パブロ)、マルタ・クラウディア・モレノ(コンチタ)
チリ人のマルティネスは60歳。メキシコに来て長く、今は小さな会計事務所で働き一人暮らしをしている。毎日決まったルーティンを崩さず、職場や近所でも最低限の付き合いしかしない。アパートの真下の部屋の騒音にも床を叩いて警告するだけ。
まだ働くつもりだった会社から肩たたきにあい、後任として若いパブロがやってきた。同じころ、アパートの隣人の一人暮らしの女性アマリアが孤独死していたのが発見された。アマリアの遺品の中にマルティネスあての贈り物が残されていたことを知り、これまでになかった興味がわく。
亡くなったアマリアは直接登場しません。マルティネスは、アパートの前に捨てられた大量の遺品に気づいて、夜中に自分の部屋に運び入れます。これまで縁のなかった、たくさんの手作り品や可愛らしい装飾品にマルティネスは、生前の彼女を思い浮かべます。偏屈で独りが良かった彼ですが、アマリアが日記に遺していた「やりたかったこと」を自分でやってみようと思い立ちました。
もういない相手に恋心が募るのか、と考えると、届かないとわかっても動かずにいられない「推し活」みたいなものかも。主演のフランシスコ・レジェスの過去作は観ていませんが、スーツ姿もなかなかの”イケおじ”です。仕事がなくなる不安を新しいことを始めて消し去り、前より生き生きしている彼に同僚たちは目を見張ります。同僚のコンチタやパブロも話してみれば、それぞれの生活や事情がありました。
ロレーナ・パディージャ監督はこれが初の長編、人生の終幕が近づいていることに目をつむりがちな人もちょっと「気づき」ができる味のある作品です。(白)
2023年/メキシコ、フランス/カラー/96分
配給:カルチュアルライフ
(C)2023 Lorena Padilla Banuelos
https://culturallife.co.jp/martinez/
★2025年8月22日(金)全国ロードショー
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