2025年08月17日
ガザからの声 Episode1 「アハマドの物語」 英題:Voices from Gaza: Episode 1. Ahmad's Story
監督:ムハンマド・サウワーフ
製作:アップリンク、アレフ・マルチメディア
プロデューサー:浅井隆、ムハンマド・サウワーフ
僕はとても希望を持っている。戦争は必ず終わる。
トランプがすべてのガザの人を追い出すと言ったので、
僕らはガザにとどまり続ける。
再建するのは僕らだ。
―アハマド・アル=ガルバン(16歳)
ガザ北部ベイト・ラヒア出身のアハマド・アル=ガルバンは3月22日のイスラエル軍の攻撃により
一命を取り留めたが、両脚と指を失った。双子の兄ムハンマドと叔父、そして、6歳のいとこが命を落とした。
アハマドは、亡くなった兄と共にサーカス教室で学び将来パフォーマーになることを夢見ていた。
避難してきたキャンプは、かつてガザ・イスラーム大学があった場所。
四六時中ドローンが頭の上を飛び交う避難民キャンプで一家は生活をしている。
ガザの映像制作会社アレフ・マルチメディアと東京の映画配給会社アップリンクによる
共同プロジェクト
本作は、2025年5月21日、たった2か月半ほど前に撮影されたもの。連日、ガザ爆撃の状況が報道されていますが、ほんとうにどこもかしこも爆撃で破壊されて、瓦礫の町になっていることを実感します。
2023年10月7日、イスラム組織ハマスがイスラエルに大規模攻撃を行ったことへの報復として始まったイスラエルのガザ攻撃。ハマスが人質を解放しないことを理由に停戦に合意しませんが、10月7日のハマスの攻撃のせいで今の状況があるのではないことを忘れてはいけないと強く思います。1948年イスラエル建国からの継続した問題。 ガザは、2007年に完全封鎖されて以来、「世界最大の天井のない監獄」と言われているところ。 逃げ場のない地で身を寄せ合って暮らす人たちに、爆撃するから逃げろと右往左往させていることにも憤りを感じます。
四六時中ドローンが低空飛行していて、耳障りな音が聴こえていることも映画から伝わってきました。 夜も眠れないし、昼も仕事ができないと嘆くお母さん。それでも、「ガザは美しいところ、絶対離れない」と言います。アハマドも、「義足を作るためにガザを離れることはあっても、ここは自分たちの土地。神の力でガザに残り続ける」と明るい笑顔で語ります。
ガザにはもう住めない状態だから、ほかの国に移住しろというトランプ大統領の、あまりにも心無い言葉に屈せず、力強く自分たちの国を守ろうとする言葉に涙が出ます。
パレスチナの人たちが、自分たちの土地でどうか平穏に暮らせる日が来ますようにと祈るばかりです。(咲)
爆撃前のガザの画像を見ると白い壁の建物に青い空、緑の樹木の美しい街です。今はかつての痕跡を探しても特徴ある建物は、みな壊されてしまいました。その中で暮らしていた人々は傷つき亡くなっています。遠隔地からピンポイントで攻撃できる武器を持った人は、何を思ってボタンを押しているのでしょう。
水を運んでいたアハマドたちが撃たれた直後の映像もあります。一卵性双生児の兄ムハンマドの身体は吹き飛び、小さな従妹は亡くなりました。アハマドはスマホに残っている兄とパフォーマンス中の映像を見せてくれます。将来の夢を語れるまでにどれだけ泣いたことか。瓦礫の中を車椅子でアイスを買いにいく弟とアハマドの何気ないシーンが長く写されるのは、これがとても貴重な時間だからだと気づきました。(白)
◆8月22日(金)21:00の回上映終了後
登壇者:ムハンマド・サウワーフ監督(リモート登壇)
2025年/50分、22分/パレスチナ・日本/1:1.65/カラー
配給:UPLINK
公式サイト:https://www.uplink.co.jp/voices_from_gaza/
★2025年8月22日(金)アップリンク吉祥寺・京都&オンライン同時公開
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