2025年08月17日

六つの顔

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©2025万作の会

監督・脚本:犬童一心
出演:野村万作、野村萬斎、野村裕基、三藤なつ葉、深田博治、 高野和憲
ナレーション:オダギリジョー
題字・アニメーション:山村浩二 音楽:上野耕路
監修:野村万作 野村萬斎

650年以上にわたり受け継がれ、生きとし生ける者の喜怒哀楽を表現し、人々の心を魅了し続けてきた「狂言」。その第一人者であり、94歳の今もなお現役で舞台に立ち続ける人間国宝の狂言師・野村万作は、2023年に文化勲章を受章した。
本作では、受章記念公演が行われた特別な1日に寄り添いながら、万作の歩んできた軌跡と現在の姿を浮かびあがらせる。その日に選んだ演目は、「川上」。万作がライフワークとして取り組み、磨き上げてきた夫婦愛を描く珠玉の狂言である。「川上」の舞台である奈良・川上村の荘厳な原風景も映し出す。
さらに、90年を超える芸歴のなかで先達たちから受け取り繋いできた想いや、今なお高みを目指して芸を追求し続ける万作の言葉を収めたインタビューも交え、息子・野村萬斎や孫・野村裕基をはじめとする次世代の狂言師と共に舞台に立つ模様を臨場感溢れる映像で映し出す。

狂言「川上」
10年前に盲目になった男が、願いを叶えてくれるという「川上」の地蔵に参詣し、その甲斐あって奇跡的に目が見えるようになる。 だが、男の夢に現れた地蔵は、「妻とは悪縁。離縁しなければまた目が見えなくなる」という過酷なお告げを残す。杖も捨てて家に帰った男は、視力か、尽くしてくれた妻かと悩み、妻に縁切りを申し渡すが・・・ 
和泉流のみに伝承される演目で、笑いを本旨とする狂言の中ではシリアスな異色作。夫婦愛と宿命を深く問う物語は、現代に通じるテーマをはらんでいる。


撮影時、93歳の万作さん。杖もつかずに、しゃんとした姿で歩いていく後ろ姿を追います。1945年4月13日の空襲で田端の家が焼け、土に埋めて守ろうと思った狂言の装束もほとんど失ってしまいます。万作さんの父は、狂言をやめようとまで思ったそうです。その父は79歳で他界。その歳をはるかに超えた今も、芸は父を超えられないと真摯に語る万作さん。後継者として、息子の萬斎さんや、孫の裕基さんを立派に育てあげたことも映画から知ることができました。 狂言の奥深さも、伝統を継いでいくことの大切さと共に教えてくれました。(咲)


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映画『六つの顔』完成披露試写
2025年7月24日(木)
早稲田大学 大隈記念講堂 大講堂にて
(撮影:景山咲子)
★報告記事:本物の国宝が登場する映画『六つの顔』 完成披露試写に狂言の野村家3代が登壇
http://cineja-film-report.seesaa.net/article/517672586.html

2025年/日本/DCP/カラー・モノクロ/4:3/5.1ch/82分/G 
制作プロダクション:ROBOT  
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
公式サイト:https://www.culture-pub.jp/six-face/
★2025年8月 22 日(金)シネスイッチ銀座、テアトル新宿、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開





posted by sakiko at 19:01| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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