2025年07月27日

スタントマン 武替道(武替道 Stuntman)

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監督・原作:アルバート・レオン、ハーバート・レオン
撮影:チョン・タイワイ
出演:トン・ワイ(サム)、テレンス・ラウ(ロン)、フィリップ・ン(ワイ)、セシリア・チョイ(チェリー)、()、()、

80年代に活躍した伝説のアクション監督サム(森)は、撮影中の事故の責任を負って業界を去り、今は小さな整骨院を営む。
ある日、かつての盟友である老監督から、新作のアクション監督を打診される。最後に一緒にやりたいという友人の願いを受け入れ、最近知り合った若く熱意のあるスタントマンのロン(龍)を助手にするが、現代の映画撮影では昔のやり方は通用せず、かつてサムの弟子だった主演俳優のワイ(威)や制作陣は、全てを犠牲にしてリアリティを追求するサムのやり方に反発する。さらに忙しさのあまり、結婚式を控える娘チェリーとの関係性も悪くなっていく。果たして、映画は無事に完成するのだろうか…

冒頭シーンでジャッキー・チェン映画のアクションシーンを思い出しました。劇場でも、レンタルビデオでも観ています。CGもAIもない時代です。文字通り命がけでアクションに挑んだ人たちにものすごく驚いて息をのみました。
その時代に活躍したアクション監督でリアリティ第一だったサムは、撮影でけが人を出したことで引退しました。整骨院に貼られた往年の映画ポスターや、セリフのはしばしに捨てきれない映画への愛情がこもっています。ゲリラ撮影もいとわなかった時代とは違うのに、昔の感覚から抜けきれません。実際に当時アクション界をけん引してきたトン・ワイがサムを演じていますが、胸中はいかばかりだったでしょう。
トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』で信一(ソンヤッ)役のテレンス・ラウが新人スタントのロン、最強の敵、王九(ウォンガウ)役のフィリップ・ンが自分のスタントチームを持つ人気スターのワイを演じて再共演です。なんだか嬉しい。
2023年にドキュメンタリー『カンフースタントマン 龍虎武師』(2021)が日本公開されています。懐かしいアクション映画の名シーンの数々、それを支えてきたスタントマンたちの汗と涙の歴史が刻まれていました。面白い映画を観たいのは山々ですが、スタッフやキャストの命は何より大切。本作はフィクションですが、これまでの史実が反映されているはず。一途なスタンマンとその家族の嘆きにもらい泣きしました。(白)


2024年/香港/カラー/シネスコ/114分
配給:ツイン
(C)2024 Entertaining Power Co. Limited. All Rights Reserved.
https://stuntman-movie.com/
★2025年7月25日(金)新宿ピカデリーほかにて順次公開

posted by shiraishi at 10:02| Comment(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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