2025年07月11日

METライブビューイング ロッシーニ『セヴィリャの理髪師』

セヴィリア メイン.jpg
(C)Ken Howard/Metropolitan Opera

●ロッシーニ《セヴィリャの理髪師》
指揮:ジャコモ・サグリパンティ
演出:バートレット・シャー
出演:ジャック・スワンソン、アイグル・アクメトチナ、アンドレイ・ジリカウスキ、ピーター・カルマン、アレクサンダー・ヴィノグラドフ
 
18世紀のスペイン、セヴィリャ。プラドで見初めた町娘ロジーナを追ってやってきたアルマヴィーヴァ伯爵は、彼女が後見人のバルトロの家で籠の鳥状態になっていることを知る。町の名物男で理髪師をやっている旧知のフィガロと再会した伯爵は、フィガロを相棒にロジーナを助け出そうと決心。フィガロのアドヴァイスに従い、伯爵は酔っぱらいの兵隊や音楽教師に変装してバルトロ家に潜り込むが・・・。

冒頭で恋する人の窓の下で愛を歌うシーンがあり、「ロミオとジュリエット」の時代(16世紀)から変わってないのねと変なところに感心。応援の人々まで頼んで夜中なのに近所迷惑。しかし、バルコニーに娘は現れずチップをあてに集まった男たちの活躍の場はないまま。後見人である叔父バルトロは遺産と一緒に彼女も手に入れたい下心があり、伯爵に会わせたくありません。
明け方に馬車でやってくるフィガロのアリア「私は町の何でも屋」は、明るく力強く「あ、聞いたことがある!」と思い出すものです。ロッシーニ特有のすごい早口言葉が続いてさぞ大変だろうと思うものの、歌い手さんにとっては完遂すると「やった!!」とガッツポーズでしょうか。伯爵役のジャック・スワンソンは、延々と続く音符の8割が歌えたと喜ばれるそうです。主なキャストはみんな超絶技巧のアリアを歌うのですが、伯爵はロジーナに近づくために、いろいろな変装をしては歌い続けるので余計そう思うのかも。
舞台ではフィガロの策略もあって人が入り乱れ、大切なアイテムも行ったり来たりします。細かなしぐさにも意味があります。年取った(役の)召使も身体を張ったアクションをして拍手を浴びていました。イタリア歌劇には珍しいコメディなのが観客にうけて、第2弾の「フィガロの結婚」に繋がります。貴重な機会をどうぞ逃さないで!(白)


上映時間:3時間22分(休憩1回)
タイムテーブルはこちら
MET上演日:2025/5/31
言語:イタリア語
https://www.shochiku.co.jp/met/
(C)Ken Howard/Metropolitan Opera
★上映期間:2025年7月11日(金)~7月17日(木)
※東劇のみ7/24(木)までの2週上映


posted by shiraishi at 01:12| Comment(0) | イタリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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