2025年07月06日
逆火
原案・監督:内田英治
脚本:まなべゆきこ
撮影:野口健司
音楽:小林洋平
出演:北村有起哉(野島)、円井わん(ARISA)、岩崎う大(かもめんたる)、大山真絵子、中心愛、片岡礼子、岡谷瞳、辻凪子、小松遼太、金野美穂、島田桃依
映画監督を夢見る助監督の野島の次の仕事は、貧困のヤングケアラーから成功した ARISA の自伝小説の映画化だった。高校生のときに体験作文を応募したことから、今につながったのだった。野島が撮影に入る前に自伝に書かれた事実関係を確かめるうち、疑問がわいてくる。ARISAは嘘をついていないか?真実の物語だからこそ、映画が感動作になるのにこのまま映画制作を進めていいのか?プロデューサーや監督に打ち明けて相談するが、いまさら中止にできないという反応ばかり。自伝小説の出版元はけんもほろろだった。ARISA本人や小説のゴーストライターに会ってみて、野島はさらに驚くことになった。
「逆火」とは聞きなれませんが、車を運転する人には身近でしょうか?燃焼室の燃焼が吸気側に逆流する現象でバックファイヤーのことだそうです。爆発してバンバンと音がするとか。映画では走り始めた制作が、野島助監督の調査でつまずきかけたことをいうのでしょうか、それとも家庭を全く顧みずに家のことは妻任せ、一人娘に拒絶されている野島のことをいうのでしょうか?
映画には理想を抱いて監督を夢見る野島が、家庭では頭の固い想像力のない男性です。
自分の「好き」にはこだわりながら、妻や娘の孤独には気づかず娘が何より大事にしていたものを踏みにじります。一方、悪びれることなく事実を話し、自分の生き方を貫くARISAはすっきり明快で、とにかくたくましい。
映画界を舞台にしているので、制作の内側が垣間見られるのは興味深いです。ただ長年助監督をやっているなら、あるあるな話じゃないの?そんなに狼狽えるの?(私がすれてきたのかも)(白)
2025年/日本/カラー/108分/シネスコ/5.1ch/PG12
配給:KADOKAWA
©2025「逆火」製作委員会
公式 HP:https://movies.kadokawa.co.jp/gyakka/
公式 X:@gyakka0711
★2025年7月11日(金)テアトル新宿ほか全国順次公開
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