2025年06月23日
でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
監督:三池崇
脚本:森ハヤシ
原作:福田ますみ「でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相」(新潮文庫刊)
撮影:山本英夫
音楽:遠藤浩二
出演:綾野剛(薮下誠一)、柴咲コウ(氷室律子)、亀梨和也(鳴海三千彦)、大倉孝二(都築敏明)、小澤征悦(前村義文)、髙嶋政宏(堂拓)、迫田孝也(氷室拓馬)、安藤玉恵(山添夏美)、木村文乃(薮下希美)、光石研(段田重春)、北村一輝(大和紀夫)、小林薫(湯上谷年雄)美村里江 峯村リエ 東野絢香 飯田基祐 三浦綺羅(氷室拓翔)
2003年。小学校教諭の薮下誠一は、担任している生徒 氷室拓翔の母 氷室律子に子どもへの体罰で告発された。校長たちが抗議を聞いて穏便に済まそうと画策していたのが、外部に漏れてしまったのだった。律子の訴える内容は、教師が生徒への指導から逸脱した虐めだった。週刊春報の記者・鳴海三千彦が“実名報道”に踏み切り、薮下はマスコミの格好の標的となった。「殺人教師」と呼ばれ、停職に追い込まれ、絶望の淵に沈む薮下だったが、法廷に立って「すべてでっちあげ」と完全否認する。真実はどこにあるのか?
元になった事件と報道を全く記憶していなくて、この映画でようやく中身がわかりました。映像は律子の主張と薮下の主張、両方をかわるがわる見せています。観ている我々は何が真実かわかるまで、二つに引き裂かれることになります。
俳優たちも背反する主張どおりに、二つの役割を演じるわけで、中心人物である涙目の綾野剛さんと目力が強すぎる柴咲コウさんに絶句。問題のいじめの部分は、お芝居のお仕事とはいえ、子役さんたちの心に影響はなかったかと心配してしまうほどでした。
学校はブラック企業とよく言われますが、教師は成長していく子どもたちと長時間いっしょにすごして、大きな影響を与える仕事です。どんな仕事でも一長一短あるものでしょうが、せっかく理想を掲げてついた仕事の過酷な環境で心身が蝕まれることがありませんように。子どもも親もそれぞれ大変ですが・・・。
原作は第6回新潮ドキュメント賞を受賞。著者の福田ますみさんの作品はルポルタージュ、小説もあるようです。(白)
2025年/日本/カラー/129分
配給:東映
©2007 福田ますみ/新潮社 ©2025「でっちあげ」製作委員会
https://www.detchiagemovie.jp/caststaff/
★2025年6月27日(金)絶賛上映中
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