2025年04月30日

未完成の映画 原題:一部未完成的電影 英題:An Unfinished Film

2025年5月2日より 角川シネマ有楽町、池袋シネマ・ロサ、渋谷シネクイント、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次公開

監督:婁 燁 ロウ・イエ( LOU Ye )
製作:マー・インリー、フィリップ・ボベール
脚本:ロウ・イエ マー・インリー
撮影:ツォン・ジエン
出演
ジャン・チェン:秦昊(チン・ハオ)
マオ・シャオルイ:毛暁瑞(マオ・シャオルイ)
サン・チー:斉渓(チー・シー)
イエ・シャオ:ホアン・シュエン

未完成の映画をコロナ禍で完成させようとするドキュドラマ。
時は2019年。10年電源を入れてなかったパソコンが起動され、そこに入っていた未完の映画を完成させたいと(婁燁監督と思われる)シャオルイ監督は思い、この映画の主演俳優ジャン(秦昊)を呼び出し「この映画を完成しよう」と説得。本人っぽく演じているので、そこもクスっと笑える。しかし「クイア映画」で、ジャンは10年前だったらよかったけど、今は妻子がいるので出演したくないと渋る。しかも公開されるあてもない。しかし、結局、撮影は開始される。
撮影もあと少しという頃、武漢からコロナによるパンデミックに。程なくしてホテルはロックダウンされ、主演俳優とクルーはホテルのそれぞれの部屋に閉じ込められる。部屋に閉込められた人達は身動きが取れず、コミュニケーション手段はスマホだけ。劇中ではコロナ禍で撮影されたスマホの動画が次々とスクリーンに映し出される。スマホでニュースを追いかけたり、オンライン会議や通信手段などなど。混沌とした画面が続く。コロナ禍、世界中の人々が体験したことがここに。そして映画はまた中断?
東京フィルメックスで上映され、「観客賞」受賞。
カンヌ映画祭でも特別上映作品として上映された。

これまでコロナ禍の映画をいくつか観てきたが、これほど、その状況をうまく活用した作品はなかったかも。現実とフィクションが入り交り、混乱ぶりがすごく出ていて、今となっては防護服など、あのコロナ禍の過度の服装が、笑い話にも思える。でもあの頃は真剣だった(暁)。

ロウ・イエ監督&マー・インリー_R.JPG
第25回 東京フィルメックス(2024)でのロウ・イエ監督とマー・インリーさん


公式HP https://www.uplink.co.jp/mikansei/
シンガポール、ドイツ / 2024 / 107分
配給:アップリンク
posted by akemi at 05:57| Comment(0) | 合作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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