2025年03月27日

ミッキー17  原題:Mickey 17

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監督・脚本・製作:ポン・ジュノ(『パラサイト 半地下の家族』『吠える犬は噛まない』『母なる証明』
原作:エドワード・アシュトン
出演:ロバート・パティンソン、ナオミ・アッキー、スティーヴン・ユァン、アナマリア・ヴァルトロメイ、トニ・コレット、マーク・ラファロ

一発逆転の夢の仕事・・・のはずが、ブラック企業の使い捨てワーカーだった!

人生失敗だらけの主人公・ミッキーが手に入れたのは、何度でも生まれ変われる夢の仕事、のはずが……⁉ 
それは身勝手な権力者たちの過酷すぎる業務命令で次々と死んでは生き返る任務、まさに究極の“死にゲー”だった!
闇深いブラック企業のどん底で搾取されるミッキーの前にある日、手違いで自分のコピーが現れ事態は一変。
使い捨てワーカー代表、ミッキーの反撃が始まる・・・

『パラサイト 半地下の家族』が、第92回アカデミー賞®で非英語作品史上初の作品賞受賞という快挙を成し遂げたポン・ジュノ監督。ふんだんな資金を得て作り上げた最新作。主演は『ハリーポッター 炎のゴブレット』『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のロバート・パティンソン。共演者も人気の実力派が大集結! 

技術がさらに発展した未来。クローンどころか、「人体複製(プリンティング)」という技術で、いとも簡単に「印刷」で作ってしまう人間。消耗品で、激務で使い物にならなくなると、次の複製が作られてしまうという安易さ。本来なら、同じ人間は同時に存在しないはずだったのに、ミッキー17がまだいるのに、手違いでミッキー18をプリントしてしまったというお話。それが見た目は同じなのに、性格が違ってしまったというのが可笑しいです。ロバート・パティンソンが、二役を上手に演じ分けています。
大きなスクリーンでこそ、微妙な表情の違いがはっきりと見れるのですが、本作、もう一つ、ぜひスクリーンで観てほしい理由が、クリーパーという生物体の存在。
脚本に、「奇妙にうねるような動きをする生物で、クロワッサン型の体を持ち、ムカデのように各節から脚が生えていて、不気味なカチカチ、パチパチという音を立てる」と描写されているとのことです。大きさは3つあって、
ベイビー・クリーパー: コアラほどの大きさ
ジュニア・クリーパー:大型の豚ほどの大きさで、直立すると人間の身長と同じくらい。
ママ・クリーパーー: 水平方向で9フィート(約2.7m、直立すると20フィート(約6m)以上の巨体。唯一の存在。 
ミッキーは、このクリーパーたちと意思疎通することができるのです。
未来の話でありながら、今を生きる私たちにも通じる物語です。(咲)


「ミッキー17」というタイトルの意味が最初わからなかったけど、何度でも生まれ変われる夢の仕事のはずが、「身勝手な権力者たちの過酷すぎる業務命令によって、死んでは生き返る任務」で、17回目の再生人間だった。いわば「使い捨て人間」である。監督は「”人間の愚かさ”をより深く掘り下げました。そして、その愚かさが、時に愛すべきものになるという視点で描きました」と語っていますが、「愚かな愛すべき人たち」の物語。「スタジオジブリ作品からの影響を公言しているジュノ監督が、ジブリにオマージュを捧げた謎のモンスターが登場」とありましたが、無数のクリーパーたちが宇宙船に押し寄せる姿に、『風の谷のナウシカ』に出てきたオーム(王蟲)の押し寄せたシーンを思い出し、ハッとしました。生き残りたいと言っていたミッキー18ですが、最後の展開に驚きます。(暁)

2025年/アメリカ/137分/ビスタサイズ/2D/IMAX 2D/ドリビーシネマ 2D/リニア PCM5.1ch+7.1ch;ドルビーアトモス(一部劇場にて)
翻訳(字幕・吹替):松崎広幸
配給︓ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/mickey17/
★2025年3月28日(金)より全国公開
posted by sakiko at 10:08| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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