監督・脚本・音楽:ギンツ・ジルバロディス
世界が大洪水に見舞われ、人間の住んだ街が沈みつつあった。一匹の黒猫が水を避けながら逃げ、流れてきた船に飛び乗った。先客の動物たち、後から仲間に入る動物たちと、さまざまな目に遭いながら漂っていく。
昨年のTIFF(東京国際映画祭)でひとあし早く上映されました。
魔女の宅急便に登場するジジのような黒猫が、人間のいなくなった世界で生き残った動物たちと、どこへたどり着くのかわからない船で流されていきます。動物たちのセリフはなく、私たちに身近な猫や犬の動きはとてもリアル。どれだけ観察したのかと感心してしまいます。カピバラやワオキツネザルのシーンでは、笑い声があがっていました。
これまでいくつもの短編を一人で作ってきた監督は、今回は小さなチーム(なんと50人!)で長編を作り、変更、追加などが意思の疎通がスムーズだったそうです。監督担当のカメラは実写版のカメラのように、主人公の猫の目線になって動きます。よく描きこまれた背景や。様々な表情を見せる水も美しく、何度見ても楽しめる作品です。(白)
2024年アヌシー国際アニメーション映画祭はじめ、各映画祭において受賞多数。
つい先日アカデミー賞において長編アニメーション賞を受賞。
『Flow』本編には、水が押し寄せるシーンや濁流、波や水中での揺れ等の描写が含まれております。
お客様によっては、体調などに影響を及ぼす可能性がございます。ご注意ください。ご鑑賞の皆様におかれましては、予めご了承いただけますようお願い申し上げます。
2023年/ラトビア・フランス・ベルギー合作/カラー/85分
配給:ファインフィルムズ
(C)Dream Well Studio, Sacrebleu Productions & Take Five.
https://flow-movie.com/
★2025年3月14日(金)大ヒット上映中
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