監督・脚本:塚本連平
撮影:清久素延
音楽:岩代太郎
出演:笑福亭鶴瓶(西畑保)、原田知世(西畑皎子)、重岡大毅(若き日の保)、上白石萌音(若き日の皎子)、安田剣顕(谷山学)、笹野高史(逸美)、徳永えり(浩美)、ぎぃ子(美紀)、辻本祐樹(信介)、本多力(一秀)、江口のりこ(佐和子)、くわばたりえ(光江)
西畑保は貧しい家に生まれて子供の頃から労働力を期待され、学校へ通えずに大人になった。辛い思いもしたが、皎子(きょうこ)と出会い、幸せな結婚生活を続けてきた。読み書きができないことを愛妻にはどうしても打ち明けられない。ついにばれてしまい身の縮む思いの保に、皎子は「私があなたの手になる」と言う。定年退職を機に保は夜間中学に通い始めた。一字ずつ文字を覚え、いつか必ず妻へラブレターを渡したい。その一心で通学して5年。手紙はあともうすこしというときに、皎子は病気になってしまった。
若き日、熟年、二組の夫婦のキャスティングがよくて、仲の良さ、どんなときも支えあう睦まじさに胸がじーんとしました。もっと早く打ち明ければいいのに、とか、勉強するならもっと早くに、とか思ってしまいますが、思い通りにならないのが人生。あれこれあったこその「今」なのです。熱心な先生たち、いろいろ事情をかかえた同級生に囲まれて、保は一歩一歩進むことができました。いくつになっても、学ぶことができる、新しいことに挑戦できる、となんだか元気になります。実話なので、本当にこういうご夫婦がいらしたんです。笑福亭鶴瓶さん、役柄にぴったりですが『あまろっく』では中条あやみさん、今作では原田知世さんが奥様役とは!
☆夜間中学には義務教育を終了できなかった方ーー戦後の混乱期に育った方、不登校や病気などで通学できなかった方、外国籍の方ーーなど年齢も理由も様々な方々が入学し、学んでいます(政府広報はこちら)。つい最近の夜ドラマ『宙わたる教室』もヒットでしたね。山田洋次監督『学校』も夜間中学が舞台で、西田敏行さんが教師役でした。1993年~2000年に4作作られています。(白)
2025年/日本/カラー/120分
配給:東映
(C)2025「35年目のラブレター」製作委員会
https://35th-loveletter.com/
★2025年3月7日(金)ほか全国ロードショー
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